仮面同窓会 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1175
感想 : 123
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425118

作品紹介・あらすじ

青春の思い出を語り合うだけのはずだった。同窓会で再会した洋輔ら四人は、旧交を温め合ううちに、かつての体罰教師への仕返しを思いつく。計画通り暴行し置き去りにするも、教師はなぜか別の場所で溺死体で発見された。犯人は俺達の中にいる!?互いへの不信感が募る中、仲間の一人が殺されて…。衝撃のラストに二度騙される長編ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 地獄だよね…の一冊。

    はぁ…とんでもない物語というか結末だった。

    高校時代のモンスター教師に仕返しをしようと結成された四人の仮面同窓会。

    ちょっとした過去への憂さ晴らしのつもりが一転、とんでもない展開へ。

    一体、誰が真のモンスターなのか、四人の中で次第に増す不協和音にこちらまでドキドキ。

    黒幕もちらちら…心をくすぐる展開、気になる展開はなかなか面白い。

    しかし、まさかこの同窓会の散開がこれとは…。

    よいしょー!が果てしなくこだまする。

    ウソでしょ、この先間違いなく地獄だよね…。

    狂ってる人間に囚われたら一生地獄。怖い。


  • 仮面同窓会/雫井脩介

    読みました。

    高校生の頃、生徒指導の教師から厳しく
    指導されていた洋輔。
    抑圧されて屈折した記憶は卒業後、
    何年経っても薄れる事なく身体に澱のように
    沈澱し続けていた。
    同窓会で何年かぶりに再開した友人達からの
    子供じみた良からぬ誘いに加わることになり、
    洋輔の日常は一変し様変わりすることになる。

    自分が見ていた筈の友人の顔や彼らとの関係は
    一体何だったのか?
    見えていた事実を疑い、疑心暗鬼は最高潮に。

    まさかの大どんでん返しで、正に仮面同窓会。
    まんまとシッカリ騙されました。

    でも、何か煮え切らない思いが残った読後感でした。

  • 仮面同窓会、読了。

    仕事を中心とし、繰り返しの毎日に希望も持てない洋輔が、かつて密かに想いを寄せていた美郷と偶然に再開したことで物語は進んでいく。
    高校の同窓会を経て、高校時代に煮湯を呑まされた教師への復讐が始まっていく。
    しかし、事態は思わぬ方向に流れていってしまう。


    以前、別の著作の火の粉を読んでいたこともあり、雰囲気を被らせて読んでしまった。
    意図せず自然と滲み出る狂気、真相に手が届きそうで決定打がないソワソワ感。
    そんなものを楽しく読んでいたが、終盤に差し掛かり突然変わってしまった。

    稚拙な表現しかできないが、最後には洋輔への嫌悪感と、読後のモヤモヤしか残らなかった。

    洋輔、なんとかならなかったのか。


    一喝してやりたくなる。


    誰しもどこかで狂っているんだろう。
    だが、それで人に依存してしまったり、それで人を支配するのはたちが悪い。

    火の粉の時は単純な狂気であり、明らかな悪がいた。
    でも、仮面同窓会は、人の醜い部分を切り取ったような印象を受ける。

    結局は、やるなら1人でやれ。
    これに尽きると思う。

  • なんとなく気になって買った一冊。

    復讐の話だった

    ラストの手前まで、この先どうなる?と気になって読み進めてけっこう面白かった。

    途中これ怪しいなとか、もしかして犯人は主人公?
    とか、いやこいつが犯人じゃねとかいろいろ考えた。

    犯人は、予想してひとだったが、事件の真相は全く予想外だった。
    しかも結構昔の事件まで真実がわかるのはある意味スッキリした。

    でもラストが残念
    なんか後味悪いし、その後も知りたい。

    ミステリー小説でなく復讐小説ととらえて読めばこのラストでもいいのかなと思った小説でした。

    このラスト… う〜ん…

  • ドラマを先に見ていた。ドラマもずいぶん突飛な展開だったけれど、小説はそれ以上だった。

    「俺」はたぶんあれなんだろうな、とあたりをつけていたのが全然違って、更にまた違って。
    ドラマであらすじを知っていたのに面白く騙された。

    原作➡️映像が基本だけど、このドラマは配役がとても良かったと思う。カッシーと希一が特に。
    原作にはない雛形あきこの教師役も良かった。
    ドラマは、そんな終わりかたできる?
    って感じで、
    原作は、なんちゅう終わらせ方すんの?
    って感じ。

  • シリアスなフーダニット系のミステリーなのかなと思って読んでいたら・・・バカミスでした。
    仕掛けが沢山ある事が感じられて、終盤手前まで興味深く読んでいたのに。
    点数ほど憤慨したわけでも、詰まらなかったわけでもなかったのだけれど、最後まで読んだ時のしょうも無い気分はなかなか貴重な体験でした。
    すっきりするんだかしないんだかも分からないモヤモヤ感があります。
    でもバカミスとして嫌いかと言われれば嫌いではない、でも読まなくてもよかったかなと。
    どっちなのかと言われても困るのですが、他の人には勧めません。

  • 読みにくかった。
    なんでかな?
    登場人物の誰にも共感できず、キャラも好きになれなかったし、突然別人キャラが話しだし、唐突さに戸惑いを感じた。
    兄の存在ももう少し意味があればよかった。
    美郷もいい娘かと思えないまま読みすすみ、結果、なんだかなー。
    同級生との付き合いも、体罰教師も、
    期待したのに全部がびみょうに残念で最終的に残念なんだ( ̄▽ ̄)

  • 登場人物の言動の軽率さといい、妙にリアル。無理のある展界と思う部分もあったが、伏線はきちんと張られていて、驚きもあった。物語の結末が恐ろしいほど残酷。イヤミスが好きな自分から見ても、ビックリするほど後味が悪い作品だった。結局、全員が過去にとらわれ、支配されているということか。

  • 面白かった。途中で「こいつ怪しいな…」って人物は出てきたけど、洋輔の途中途中の怪しさもあって「え…?え…?」ってなって楽しかった!でも最後はちょっと悲しかったかな……。想像は出来ていたけど。

  • 評価はやっぱり評価だなぁと。
    全ての謎が一応解決されたんだけど、すっきりしない…。

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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