山女日記 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425163

感想・レビュー・書評

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  • 山登りしながら考える、散歩しながら考える。内面と情景が見事に組み合わさって大きく深呼吸した感じになりました。

  • 表紙が可愛いです。笑
    最近ダークな色多いので、、ミステリー。

    登山の8の話、

    それぞれの話に生きてきた価値観や、人によって色んな解釈があるんだなあって思わされて、、良い悪いとかではなく。
    みんな何かしらの大小交えた葛藤や悩みあるんだなあって、ホッとした自分もいました。

    ただ、槍ヶ岳の話の小林さんには、小さなイライラを私も感じてしまい、心が狭いのかな笑

    イヤミスとは違う、別の人間模様が色々見えます!
    読みやすい。
    コーヒー淹れたくなる!登山したくなる!

  • いつかやってみたいことのひとつ、山登り。この本を読んだら、さらにその思いが強くなりました。短編集だけど同じ登場人物が出てきたりして、読んでいて繋がりを楽しめました。

  • '23年7月23日、Amazon audibleで、聴き終えました。久しぶりの、湊かなえさんの小説。

    タイトルや紹介文から、「山に登って何かの答えを導き出す、女性達の話」と思って…よくある登山小説?と思いましたが…そこは湊かなえさん、一味違いました。

    まあでも、基本はそうなんだろうけど、なんというか、登山にあまり興味がなくても、しっかり楽しめました。さすがです!連作なのも、素敵です!

  • 何年か前に読んだ私の好きな湊かなえさんの本。連作短編集なので、それぞれ
    のお話がどこかでつながっているのも
    ひとつの魅力です。

    登山を全く知らない私が、楽しめる
    本で、自然界の厳しさを少しだけ教えてもらうことができたように感じます。
    人と人のふれあいもあり、他人同士でも話しかけ楽しそうにしている場面が目に浮かびます。

    登山、せめてケーブルカーでなら私にも行くことができる。例えば、東京ならば高尾山あたりでしょうか?
    最後に行ったのは多分十数年前、母と息子と三人でした。ゴールデンウィーク
    だったので、とても混んでいたことを
    よく覚えています。

  • いろいろな事情を抱えた方達が登山を通じて自分と向き合い、解決していくところがとてもよかった。
    わたしも登山をしてみたくなった。

  • 母性を読んですごい怖くて苦手だった湊かなえさん作品…この作品で湊かなえさんなファンになりました!これはとても素敵な作品…すごく楽しかった久しぶり一気読みしました

  • 一時流行った山ガールを想像しながら題名を見ていた。山女と山ガールって、何が違うのだろう。山姥との違いは明確であるが・・・。
    どちらかと言うと山女の方は本格的な登山家をイメージしてしまう。それだと、この作品の題名は山ガール日記ではないだろうか?

    ひとつひとつの山の風景が瞼に浮かんでくる描写は素晴らしい。そして登っている人たちの気持ちの変化や内面の顕在化をうまく表現した作品である。

    山に登ることで人生の決断をする者、本当の目的は過去の中にあると気づく者、格好つける必要はない、本気で楽しむことだと気づく者、ひとりであろうが家族であろうが、居心地が良いところに居られる事が幸せだと気づく者、目的と手段が違う事に気づく者、自分の生き方を見つめ直し、なりたい自分を見つめ直す者、それぞれの変化を持ってトンガリロに臨む。

    山を登る事で、大自然の中で人の本心をうまく表している作品である。そして、登場した人物たちはかつては山ガールだったが、全員山女になっていた。

  • 若い頃、登山にはまっていた私。

    山に登っているときは、自然と頭の中に浮かび上がってくるのは、その時に心の大半を占めている問題、自分の足で一歩一歩進んでいると、人生だって、、自分の足で進んで行かなければならないものだと…まっすぐ向き合わなければならないような気がしてくる。

    この下りは、あのころの記憶を呼び起こし、本当に共感できた。

  • それぞれに悩みや葛藤を抱えた女性たちが、山に登ることを通じて何かしらの希望や癒しを得るという話の連作短編集。

    女性ならではの"あるある"や自然の美しさ、荘厳さには共感したりうっとりしたりしたけれど、山に登ると急に視界が開けて希望を見出せるなんてことは私にはほぼないので、若干ご都合主義だな~とテンションが下がってしまいました。
    でも、山に行きたいとは思わせてくれるお話。
    面白かったです。

    何も考えずにただひたすら足を前に踏み出して山頂に辿り着いて、しんどいけどやっぱり登山っていいなと笑いたい。
    このご時世でなかなか難しいですが、また何の気兼ねもなく登山できる日がくるのを心待ちにしています。

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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