新米ベルガールの事件録 チェックインは謎のにおい (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425439

作品紹介・あらすじ

「あのトイレ、呪われてます!」。経営難で廃業の噂が絶えない崖っぷちホテルで、次々に起こる不可解な事件。おっちょこちょいの新入社員・落合千代子は、なぜか毎回その渦中に巻き込まれることに。イケメンの教育係・二宮のドSな指導に耐えながらも、千代子が事件の真相に迫るとき、宿泊客たちの切ない事情が明らかになる。本格お仕事ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーというほどの重たい事件は起きないので
    中高生とかは読みやすいかなと思った。

    二宮がドSな指導と書かれていたけど
    ドSというよりツンデレの方が近いかな〜、、
    冷やかされてもおどおどしないくらい
    クールな感じででもどこか千代子に惹かれちゃうくらいの感じが理想だったな〜と思いました。

    お仕事小説としてはライトに読めます。

  • お客さんがほとんど来ない、崖っぷちホテルを舞台にしたミステリー短編集。
    殺人事件とか、ものすごい事件が起きるわけではないけれど、小さな事件を、従業員サイド、客サイドの両方から見せることで、うまくミスリードを誘う構成になっているところがうまいと思う。
    ただそれ以外の点はわりと強引だなと思う部分は多いし、何よりも、超個人的な意見としては、登場人物にもれなく好感が持てない…「タレーランシリーズ」もそのきらいがあったので、そういうことなんだと思う。

  • 岡崎作品は タレーランの事件簿からです。

    他の作品も 読んでみようと思いまして。

    てっきり ホテル再生物語だと思ったのですが。

    ちょっと 違いましたね。

    でも 一気に 読めました。

    でも こんな子 

    どの 職場にも 一人は いますね。

    がんばるんだけど

    なぜか 空回りする子。

    見てる分には 良いのですが。

    いっしょに 仕事をするとなると

    大変なんです。

    今回のキーワードは つまずき。

    猫 ですかね。

    続編を期待したいです。

  • 経営難で廃業寸前の崖っぷちホテルで働く新入社員の千代子、先輩の二宮、彼らの上司大原の3人を軸に進むストーリー。
    各々独立した内容の短編ミステリーなので読みやすく。それでいて深さもありました。
    千代子のドジっ子は、社会生活に不安を感じるレベルでやべぇ。
    二宮は言う程ドSでもないような…。
    大原はどうしようもないですね(笑)。
    個人的には第二幕の「家族未満旅行」が切なく心に残りました。タイトルの意味も哀しい感じで。
    でも、全体的にコミカルな1冊だったと思います。

  •  ベルガールをしている主人公が、ホテルで起こる様々な謎を先輩コンシェルジュや上司と一緒に調査し解決していく物語。
     この作者はタレーランシリーズで知っていて、そのシリーズ最新刊が図書館で借りられていたため隣にあったこの本を借りた。
     タレーランシリーズとは違い、探偵役のような人はおらず、調査の過程で真相に近付いたりお互いの誤解を擦り合わせたら解決したり、という形になっていた。とてもフェアなミステリーでミスリードが上手く張られており心地良く騙された。
     ただ各々の章で、謎を引き起こすためには仕方ないのかもしれないが、言動に問題のある人が少なからず登場し、時折むかつくこともあった。その言動に至る過程や理由付けが描かれている時といない時があり、あった時の方が人間ドラマに深みが出ていたので、個人的にはもっと細かい人間描写が欲しかった。
     最後に千代子と二宮が付き合うまでいったかは議論の余地があるところだが、私はあそこまで奥手の二宮がトントン拍子にいけているとは思えず、まだ休みにデートをするかしないかの段階に留まっていると思う。タレーランでも一巻で仲良くなったと思ってたのに結局二巻でそこまで進展しなかったという風な描かれ方がなされていたから、続編が出たら付き合っていないことになるのではと思った。

  • 軽く読める人が死なないミステリー。元ホテルマンの私からすると、このベルガール、大丈夫か?と不安になる…。大原主任も笑えるけれど、良く上司が務まるな〜と思ったし。それなりにちゃんとミステリーらしい仕掛けもあって面白かった。

  • 岡崎琢磨作品のなかでもとりわけライトな作品ではないでしょうか。ベルガールが勤務するホテルで宿泊客が巻き起こすドタバタ+ちょっと謎解きの要素も加わり、主人公と先輩社員、ふたりの上司の3人が仕事をしているような遊んでいるような、でも結果的に事件は解決といった体で書かれています。
    ラストの章である手嶋一家が巻き起こす出来事は読み手視点でもすっかりだまされてしまうような仕掛けがちりばめられていて、いい話しで締めくくられているなと思います。

  • 最初は楽しいかなと思ったベルガールの千代子ですが次第にイライラf^_^;ここまでドジだとイラッとしますね。そしてそれぞれの章に出てくるキャラの誰にも共感出来ず。最初の新婚カップルの嫁なんて、嫌なタイプだなぁと思いました。最後の章のおじいさんのオチはそれかよ…って感じでちょっとちょっと〜と苦笑い。 でもドラマ化したら…とつい考えてしまい、千代子は土屋太鳳ちゃん、二宮さんはやっぱりディーンフジオカさんかなとか考えちゃいました。再読はしないかなぁ、続編もどうかな…って感じです。

  • 連作短編集。

    ホテルの新人ベルガール千代子が主人公のミステリー要素の薄めの物語。

    千代子は「おちょこちよこ」と呼ばれるくらいにヘマばかりする。 その性格ゆえに事件などに巻き込まれることになる。

    新人研修係りに任命された先輩と上司の3人が中心となり物語が進み、先輩と千代子をひっつけようと上司が企み最後にその恋の行方を暗示する終わり方になっている。

    ほのぼのとし、岡崎琢磨らしい感じの仕上がりだと思える作品。

  • もうひとつ。結末と謎が先にあって、逆算してお話を組み立てました、って感じがどうにも拭えない。ストーリーも登場人物の言動もやや不自然で、組み立てたフラグに当てはめました感が強い。そういった匂いを文章で消すのがテクニックなんでしょうけど、その点がもう一歩ですね。

  • 少し評価はおまけしてしまったので
    そこのところはご容赦を。

    タレーランを読み続けていて
    先日も最新刊に
    いたく感動した後だったので
    この本を読み始めた時は

    「なーんだ」

    と失望していた。

    数多く出回っているライトノベルに
    共通する 一風変わったキャラと
    読者受けしそうな設定だけの
    軽薄な小説…と目に映ったのが第一印象。

    しかし。やはり知性の岡崎琢磨さん!

    小さなミステリー含みのエピソードが
    連鎖的に続き ページを繰るごとに
    物語の深みと重みが増していく。

    キャラは軽いし 大して魅力的でもなく
    彼らの人生背景も何も描かれていないのに。

    読み終えて なかなか面白かったことに
    気づいて 意外な気分。(失礼!)

    ところで。

    ゲストたちの抱える事情は意識的に
    統一されたのでしょうか。

    すべてが「別れ」でした。
    それらはひとつひとつ 丹念に
    書き込まれていたように感じます。

    きっと それらの深みと重みが
    ラストに向かって 私の心の中で
    積み重なっていったのだと思います。

    巻末の「舞台裏」と「終幕」を
    読み終えた時には 拍手したい気分に
    なってました。ウキウキと読了です。

  • 立地、経営状態が崖っぷちのホテルを舞台にした連作短編。
    第一章の話は、花嫁が非常識すぎでしょう。
    いくら切った髪の始末に困ったからって、それを便器に流す?ホテルの化粧室ならゴミ箱があるでしょう。
    それか、事情をスタッフに話せば、ゴミ袋ぐらい持ってくるだろうし。
    第三章の劇団の話って、事前にホテルに許可取ってやりなよ。。。
    満室って、劇団員だけで満室だったのかな?他のお客がいたら、どうするつもりだったんだろう。大声で話す酔っ払いとか。
    落合へのプレゼントが実は二宮ってのは、予想ついたけど、大原さんの無気力が演技だったとは。やっているうちに地になったのか?


  • ーおっちょこちよこ。

    ずっと読みたかった岡崎さんの作品。お取り寄せしてみた。千代子、二宮、大原という個性的なキャラクターに愛着が湧く作品。崖っぷちホテルを舞台に繰り広げられるお話。千代子のおっちょこちょいながらも頭の回転がいい所好きだなぁ。
    .

  • +++
    「あのトイレ、呪われてます!」。経営難で廃業の噂が絶えない崖っぷちホテルで、次々に起こる不可解な事件。おっちょこちょいの新入社員・落合千代子は、なぜか毎回その渦中に巻き込まれることに。イケメンの教育係・二宮のドSな指導に耐えながらも、千代子が事件の真相に迫るとき、宿泊客たちの切ない事情が明らかになる。本格お仕事ミステリ!
    +++

    お仕事ミステリと呼ぶには、ベルガールの仕事に当てる焦点が緩すぎるのではないかとは思う。新米ベルガール・千代子が崖っぷちホテルを訪れる客や、彼らが抱える事情に巻き込まれてじたばたしながらも、いつの間にか何となく一件落着にもっていっている、という奮闘物語と言った方が当たっているだろう。そこに、素直ではない恋愛エッセンスも加わって、読みやすい一冊になっている。

  • キャラが良かった! お話もなかなか読ませるし。

  • わりと軽めのミステリーかなと思って読み始めたら、思ったよりも事件が重かったり。でも、ポップな雰囲気で明るくて面白かった。ただ、二宮の好みはイマイチ理解出来ないかなと思う。というか、主人公があまり魅力的に感じなかった。

  • 良さを感じるポイントが皆無だった。

  • 『薔薇の名前』が非常に重たい小説だったので、対極にある小説を、という動機。ネット書評で「ラノベぽい見た目にだまされずに一般の読書人も読んでみる価値のある小説」という紹介がされていたのに触発されて図書館で借りてみました。
    たしかに、薔薇の名前から対極にある小説でした。重厚さだけではなく、おもしろさという点でも。
    私には合いませんでした。ツッコミというか文句というか、批判的な意見ばかりが浮かんできて、ちっとも楽しめませんでした。ネット書評はあてになりませんね。
    ところで、この前、電車の中で、きちっとしたスーツをきた初老の男性が、こういうライトなノベルっぽい文庫本を熱心に読んでいました。いや、別にいいんですけど、なんだか不思議でした。まあ、単なる偏見なんですけど。

  • PONTOON2015年11月号、2016年258月号連載のものに加筆修正して2016年11月幻冬舎文庫から刊行。4つの連作短編。ありふれたアイデアと無理やりなユーモアには、少しひいてしまいました。

  • どうにも千代子が好きになれない。
    多少で良いので反省したり他人の気持ちを慮ったりして欲しかったです。
    千代子がいなかったら事件は起きて無い、という事件ばかりで周りに迷惑振りまいているのに好かれる理由が理解できない。キャラが好きになれなかったので評価は低め。

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著者プロフィール

1986年福岡生まれ。京都大学法学部卒。2012年、第10回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉に選出された『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』でデビュー。翌年同作で第1回京都本大賞受賞、累計250万部を超える人気シリーズに。この他の著書に『夏を取り戻す』、『貴方のために綴る18の物語』、『Butterfly World 最後の六日間』など多数。

「2022年 『下北沢インディーズ ライブハウスの名探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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