- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344425804
感想・レビュー・書評
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相撲の描写がしっかりと書かれている。部活動青春物らしくさわやかなストーリー展開。恋愛描写もあるがクドくなく、主人公の成長の糧となっていてとても面白いです。個人的に続きが見たいです。
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星川遥 茶髪の女子高校生。
小学生の時、ちょっとしたことからイジメに遭ったが、同じクラスの島崎乙葉に誘われて相撲を始めることに。
「強くなりたい」その気持ちはいつしか「相撲が楽しい」に変わっていった。
中学受験、父親の会社の倒産、転校、両親の別居と遥の環境は本人の意思とは関係なく変わっていく。遥は髪を染め、まったく希望のない高校生活を送っていた。
ある日、教室で声をかけられる。乙葉だった。
過去を封印してきた遥にとって乙葉は迷惑な存在となっていたが、成り行きで女子相撲部に仮入部してしまう。
徐々に心を近づけていく遥と乙葉。しかし、遥にとって相撲は楽しいものではなくなっていた。悩む遥にかつての師匠は「自分がない」と厳しい言葉を投げかける。
揺れる気持ちの中、秋の大会が迫ってきた。
自分を取り戻すため、自信を取り戻すため、遥は必死に稽古に打ち込む。
恋に友情に、そして相撲への情熱。
女子相撲というマイナー競技のなかでも熱くなれる想いがある。
努力し続けることで変わることが、きっとある。
そう信じて、今日も四股を踏む。 -
女子高生の相撲のお話
小学生の頃に相撲をしていたが、中学受験でやめて、家庭の事情で転校した高校にそのときの同級生がいたと
青春部活ものの展開としては王道なんだけど、題材が相撲というあたりが特異的
相撲の描写が詳しい
相撲が題材の小説といえば、城平京の「雨の日も神様と相撲を」を思い出したけど、それに近いものを感じる
あっちは押出しよりも投げなどの技量を称賛するという特殊な地域性に起因する、主人公の活躍っぷりがあったけど
こっちの方が相撲の取り組みの描写は詳しいんじゃなかろうか?
僕もそんなに詳しくないんだけど、「立ち合いは強くあたってあとは流れでお願いします」的に立ち会いさえ勢いよく行けば、後はテキトーでもなんとなく相撲をとれてるというイメージ
上手、下手のどっちがどう有利で、体勢がどうなるとどうとかとかは知らない
そんな程度の知識しかないけど、取り組みの様子が容易に想像できたので、良い描写なんだろうね
ストーリーとしては平凡なんだけど、そこは王道と言い換えて好意的に捉えておこうか