ふたつのしるし (幻冬舎文庫)

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著者 : 宮下奈都
  • 幻冬舎 (2017年4月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425996

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ふたつのしるし (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • 宮下さんは、現在活動中の日本の作家で多分一番好きだ。文章が良い。気取ったところがなくて、読みやすいところが非常に好み。心の中にすうっと入ってくる。ごく普通の人達の人生を丁寧に描く所も好きだ。この小説にもその2つの良さが発揮されている。二人のハルの物語。どちらのハルも不器用だが、一生懸命に誠実に生きる。その生き方に共感した。二人の生き方が交錯するのは、日本人の誰もが忘れられない日。宮下さんの小説の中では地味なプロットだと思う。それでも、その地味さゆえに心に深く染み入るところがあって、感動は大きい。

  • 楽しみにしていたGWももう終わり。最後は家族と恒例の京都新聞杯。京阪電車での往復の中でサクサクと読み進む。
    自分が興味のあることしか目に入らないせいで周囲に貶されてばかりの温之(はるゆき)。
    ひたすら目立たぬよう作り笑いで居心地悪い日々をやり過ごす遥名(はるな)。
    歳も育った環境も異なる二人のハルの生活が交互に描かれて行く。
    巧みに練られた話で、静かで精緻で落ち着いた文章も感じ良いが、少し出来過ぎ。
    遥名のようにすかさないと生きていけない感じは良く分かるけど、いささか面倒くさいな。

  • 美しい顔を眼鏡で隠し、田舎町で息をひそめるように生きる優等生の遥名。早くに母を亡くし周囲に貶されてばかりの落ちこぼれの温之。遠く離れた場所で所在なく日々を過ごしてきた二人の“ハル”が、あの3月11日、東京で出会った…。何度もすれ違った二人を結びつけた「しるし」とは?出会うべき人と出会う奇跡を描いた、心ふるえる愛の物語。

  • 宮下先生、初めて読みました。純文学出身なのもあって、シンプルな表現で短く切れていく文体が好きでした。
    ハルと遥名が各々、自分の身の回りを切り取り、考えていく描写は心に訴えるものがありましたし、一緒になる時からは逆に想像を掻き立てられるようで、よかったです。

  • 「しるし」を見つけた2人の話。
    人それぞれ色々な人生があり、
    遠回りもするし失敗もするけれど、
    必ずしるしを見つけられる。
    それは恋愛に限らず…
    気付いてないだけで、もう見つけているかも。

  • 心がふるえた。
    優等生の遥名と落ちこぼれのハル。
    出会うべき人と出会う奇跡。
    解説にもあったが、「ふたりのしるし」ではなく「ふたつのしるし」というところがまた良い。

  • すてき
    改めて自分恵まれた環境やった/やなと感じた
    ちょっとずつ繋がっていて、ちょっとずつ離れている いいね
    解説のオールも好き

  • 20170423 不器用な生き方。周りを気にして迎合する人がほとんどになっている現代なのて同じような二人が出会う事で丸く収まるのは必然かもしれない。

  • 遥名と温之、2人の「ハル」が出会い、一緒になるまでを書いた短編集。語り手が男女一人ずつ出てきた時点で、一緒になる結末は予想できたが、二人が出会い、一緒になるまでのきっかけというか過程が急すぎる気もしないでもない。でも人と人が出会うまでは色々な経験(しるし)を経ていくものだということは言えるかな。感想はこんなところです。

  • 出会うべき人と出会う奇跡。
    誰かが迎えに来てくれると思うと頑張って生きていける。
    繋がりは印で安心する。こうやってみんな繋がっていく。

  • 最後が駆け足気味で物足りなさは感じた。

    けど、温之の不器用さも、遥名の器用貧乏なところもそれぞれ愛しさを覚える。
    等身大で背伸びをしない人物描写が魅力的。

    温之が遥名に会ってから、実際震災で迎えに行くまでを知りたいなー

  • 落ちこぼれの温之と、優等生の遥名。
    学生時代からの二人の、別々の道が語られてゆく。

    前半は、あまりに二人の目が違い過ぎて、この話はきっとこのまま、交わることなく行ってしまうんだなと思っていたのに。

    遥名の恋するシーンが、上手い。
    嵌ってはいけない相手に、心を揺らされて、可愛く舞い上がってしまう所が良すぎて。
    優等生の踏み外し。でも、それも幸せの範疇にあって、落ち着いて読めた。

    一方、温之の方はダークサイドに陥ってしまうのか、と思っていたら、のまさかの出会い。
    特に震災シーン。キュン死にするかと。
    まあ、突然、家まで送って行くとか言われたら、ただの変質者間違いなしだけどね。

    そこからのボリューム欲しかった。。。

    そんなわけで後半はバタバタと行き過ぎてしまい、ちょっと勿体なかったかな。
    もっと読みたいと思いました。

  • 違う土地で、違う人生を歩む2人がお互いを見つけるお話。出会うまでの物語っていうのがよかった。
    出会いが2人の物語のスタート地点だとするなら、この小説はその前の練習や準備にあたるのかもしれない。毎日練習を積み重ねるとか、食べて寝て体調を整えるとか、切れた靴紐を結び直すとか。そういう本番前に必要なあれこれが、この小説でいうところのしるしを作っていって、スタート地点に導いていく。そんな感じ。
    宮下さんの小説ははじめて読んだけど、読みやすくストレートに言葉が入ってくる文章だった。羊と鋼の森も読みたいと思う。

  • また読みたい。

    印象に残る表現が多かった。

  • 自分は人とは同じように出来ない、どうして人と違うのだろうという気持ちが少し軽くなって私にもしるしが見つけられるだろうかというほんのり明るい読後感でした。宮下さんの作品は静かで優しい。私も誰かの役に立てる日が来るのかもしれない、そう思っていたいです。

  • 読みやすい文章、あったかい言葉ってこういうことなんだな。
    作者の言葉選びが私はすごく好きだなって思った。
    ストーリーは思ってた話と違くて(それは自分の問題ですが)少し残念。

    じんわりと2人の距離が縮んでいき、生まれてから出会うまでお互いに向かって歩みを進めてきたんだなって思うと、すごく素敵な気がします。

    ただ私はもう少しドラマチックな恋愛ものだと期待してたので、物足りない!笑

  • 遠く離れた場所で所在を過ごしてきた二人のハル。出会うべき人と出会う奇跡を描いた愛の物語。
    現代の『赤い糸』伝説とも言うべき、素敵なラブストーリー。そして何よりもうれしいのは、二人の間に誕生した子ども『しるし』を主観とした章があること。最後の彼女の作文が、ストーリーの味わい深さを与えている。

  • めちゃくちゃ地味な話だった。大どんでん返しも、トリックも、あっと驚く奇跡もない。
    だけど、二人の不器用なハルが生きてきて、偶然(半分は偶然じゃありませんが)出会って幸せなしるしを見つけるハッピーエンド万歳な話でよかったと思います。
    あと、しるしちゃんが一人っ子なのが地味にリアルだなと思いました。ハルくんと子ども、二人の面倒見るのハルちゃん大変だったと思う…。
    あと、不倫の社内恋愛してた会社でずっと働き続けられるって、ハルちゃんめっちゃメンタル鋼鉄だなと思ったり。サラっと書いてあるけど、かなりすごいと思います。

  • 初めは何の接点もなかった二人が徐々に近づいていく、純文学的な小説。感動的。年代がいくつかのパートに分かれて書かれていくので、順を追って物語が理解できる展開。運命の人は「しるし」によって見つかるのだそう。3月に出会って、12月に出産というのは少し日にちが合わないのが気になるところですが、すぐに結婚したのはしるしによって結ばれたからとは納得のいく展開。

  • 宮下奈都さんの文は、やっぱりあたたか。

    自分がここにいる意味。
    誰かの何かになるのは 素敵なこと。
    私も、昔は 自分がこの世界にいる意味
    わかってたんだけどな…。
    全部、こぼれてどっかいっちゃった。

    ふぅ…。
    アカン、暗いぞ!!

  • 美しい顔を眼鏡で隠し、田舎町で息をひそめるように生きる優等生の遥名。早くに母を亡くし周囲に貶されてばかりの落ちこぼれの温之。遠く離れた場所で所在なく日々を過ごしてきた二人の〝ハル〟が、あの3月11日、東京で出会った――。何度もすれ違った二人結びつけた「しるし」とは? 出会うべき人と出会う奇跡を描いた、心ふるえる愛の物語。

  • 2017.06.12読了 19

  • 斜に見てしまうのだけど、そこをサラリとかわしてしまう押し付けのない描写。
    忙しさに感けて、いろいろなことを見逃さず「しるし」気づくことが出来たらと。心から思う。

  • たくさんぶつかって、だんだんわかるようになるんだと思う

  • 器用で不器用なふたりのハルのお話。
    出会うまでの描写が特にいいです。

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