- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344426177
感想・レビュー・書評
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川内有緒さんの著書を初めて読んだけれど、鋭い着眼点と思いの丈を言葉に表す技術とセンスが抜群な印象でした。
おそらくアリオさんと同じ境遇で同じ生き方をしていても、アリオさんにしか気付けない発見や面白みがあって、それを敏感に感じ取り、面白く巧みに文章にするスキルが羨ましく、興味津々で読み進めました。
「L字ウォーズ」や「椅子を巡る下剋上」など、標語付けのセンスも最高。
ただ面白いだけではなく、国連のリアルな内部事情や働く人たち、パリの文化、異邦人ならではの心境など、学べる部分がとても多く、目から鱗でした。
「誰もが誰かと一緒だった。いやおうなしに、自分は一人だと思い知らされた。自分には、知っている場所もなく、電話する人もおらず、一緒にご飯を食べる人もいない。でも、それは寂しいというより、愉快な気分だった。私は、ここからまた一人で出発するのだ」
この文章にアリオさんのポジティブさが詰まっていると思う。
私だったら愉快な気持ちにはなれないかもしれない、、
新しい生活、人間関係を存分に楽しむ。
悲しみや苦しさが相まっている時も、その経験自体を誇りに思う。
生きていることを存分に味わう。
沢山のことを教えてくれる素敵な本でした。
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びっくりするほど読みやすい!!!
というのがこの本の第一印象。
気がつけばペラペラページを読み進める手が止まらなくて、
後々作中にて筆者のやりたいことについて触れていく描写もあるんですけど、「あ、これは文章を書くのが好きな人の文章だ。」と読んでいて何度も感じました。
内容としては作者が思いがけないきっかけ(?)で国連に勤める話。(タイトルのまんま)
中々勤めたくても勤められない国連で、しかも勤務地は花の都パリ!
満期まで働けば年金も一生分貰える、
なんてラッキーな仕事に就くことが出来たんだろう!
というスタートから始まるこの本ですが、
国連で働くにつれて自分の中の本当にやりたいことや、「自分は人生この先どうしたいんだろう…」という、生きていたら1度はぶち当たる悩みにゆっくりと、でも着実に向き合っていく描写が描かれています。
前半部分では国連での仕事や、人種も国籍も違うユニークな同僚達の話ばかりなのと、また感想を書いている私自身が大学で国際関係を学んでいたのも相まって「うわー国連なんて羨ましい…!めっちゃ楽しそう!!」と飛び付いてしまいそうになるのですが、
いくら環境が華やかで同僚や先輩が優しく面白い人達で溢れていても、自分の中の心の声には目を逸らせられないんだな、ということを深く感じた1冊でした。
・国際機関の仕事に少しでも興味がある
・異国間の交流に興味がある
・ふふっと笑えて元気の出るエッセイが読みたい
・ゆるっと自分の背中を押してもらいたい
上記に該当する方には是非オススメの1冊です! -
私は今、転職する直前でこの本を読んだ。
パリとか国連とは、私には遠い存在ではあるけど、登場する人物が面白い方ばかりで。出来事が面白いことばかりで。アリオさんの人柄がそうさせているような。
終盤の方の心境、今の自分と重ねてしまうところもあり、とても共感した。どこにいようと、どこで働いていようと同じことを感じるものなのかと思った。
どうなりたいのか。何をしたいのか。
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くぅ~、羨ましいな。
そんな風に私自身も思ったし、思う人も多いと思う。
でも人をうらやんでも始まらない。
彼女を通して見たパリや国連、そういったものがぎゅっと詰まっていて、とても興味深かった。ぬるま湯にいながらも、現場が見たいと願う。相反する気持ち。一見矛盾しているようだけど、どちらの気持ちも本当だと思う。
思いながら、願いながらも居心地の良さに動けなくなる。
Coccoの強く儚い者たちの歌詞が流れて来た。 -
このサイトで紹介されていたと思う。
パリの国連機関で5年半働いた経験を綴ったもの。
いろんな挑戦を金銭面、精神面支えてくれる家族がいるということにまず恵まれているが、やはり行動力と努力と人懐こさで人生を歩んでる人なんだろうな。
海外に住んでみたい、語学を身につけたいと思っている人は多いが、なかなか実際に行動に移す人は少ない。思い切って踏み出すことで本当に貴重な経験を得られるんだよなあ。もっと若い頃に動けばよかった。でも光浦靖子は50でカナダに行っているから歳は関係ないか。これからでも行動しよう。
『自分が感じる「変わった人」は自分の物差しで見ている「変わった人」』 -
小さな自由を手に入れることが、どれほど人生にとって大きな意味があることか。あとがきより。
はあちゅうさんのこの最後の一文がこの本にぴったりな表現でした。 -
夢を叶えた先にあるもの。
それは意外と質素で、矛盾が多くて、キラキラしているのはほんの一部。
だけどリアルで、人間味があって、結局みんな自分の人生を生きてて、面白い。
「夢を持っていた時」の方がメラメラしていたような気がする人、夢を叶えた瞬間「あれ?」となっている人にはぜひ読んでほしい。 -
最高。爽やか。
川内有緒さんの考え方、ユーモアさ、すべて見習いたいと思った。
国連で働きたいとか、どこか特定の組織で働くといったような代替不能な目標を立てて、そのハードルの高さに思い悩むよりも、今この瞬間にその足で軽やかに前に出して泳ぎ出すことが大切というのはすごく響いたし、今後の自分の指針にしたいと思った。
自分がしたいこと、成し遂げたいことを組織ありきの組織の枠組みの中で考えるのは、たしかに窮屈だし代替不能な目標になっちゃって、その組織の一員になれなかった時、しんどいよなって思った
夢を食おうとして、夢に食われちゃうのは、誰しも有ると思うけど、夢を食いたいと思った
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自分の人生の舵取りはじぶん。
夢を叶えたあとのありのままの人の姿をみれた
徒らなるままに。
内なる声も大事に
たまらなく好きな作品だあ
メシを食うも好きだったなあ!