追われもの 一 破獄 (幻冬舎時代小説文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344426207

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  • 八丈島に島流しになった丹次が、実家の没落を知り、島抜けして兄を探す物語です。

    丹次は、日本橋室町にある乾物問屋「武蔵屋」の次男として生まれたが。21才のおりに勘当されて浅草、橋場辺りを縄張りにする博徒の貸元、欣兵衛の子分になっていた。その賭場が奉行所役人に踏み込まれて丹次たちが捕縛され、八丈島に島流しされて2年後、文政3年(1820)、実家の「武蔵屋」が潰れたと聞き、筏を作って島抜けをする。

    丹次は、苦難の末に江戸にたどり着いた。実家の兄、佐市郎の行き方を探すが、杳として行方が知れない。武蔵屋は、佐市郎の嫁、お滝が、祝言前から付き合っていた要三郎を店に連れて来て番頭にして、店の金を使い、とうとう武蔵屋を潰してしまった。その頃、佐市郎は、目を悪くしてものが見えなくなっていた。

    【読後】
    丹次は、なぜ武蔵屋が潰れたのか。そして、やさしい兄の佐市郎がどうなったのかと島を抜け出して探します。なかなか見つからないうえに、丹次も、町方に追われています。これからどうなるか楽しみです。展開が早く、テンポがよく、映像を見ているように場面場面が目に浮かびます。
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    破獄 追われものシリーズ1作目
    2017.06発行。字の大きさは…中。2022.12.14読了。★★★☆☆
    破獄、暗流、大江戸無宿、夜がらす丹治、の連載短編4話。
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    《追われものシリーズ一覧》
    04.再会
    03.標的
    02.孤狼
    01.破獄 2022.12.14読了

  •  とにかくスピード感があり、テンポがいい。お気に入りのシリーズになりそうです。 金子成人「破獄」追われものシリーズ№1、2017.6発行。日本橋室町乾物問屋「武蔵屋」の次男坊、丹次は勘当され、博奕で八丈島送りに。島で「武蔵屋」の店が無くなり、父母は首つり自殺、兄の佐市郎は行き先不明の話を耳に。兄嫁のお滝は?。丹次は島抜けを決意。筏で伊豆半島に辿り着けるのか。辿り着けたとして、島抜けの身で江戸に到着し、事の真相に迫れるのか!

  • 島抜けして人探しはなかなかに難しそう。

  • シリーズ第一弾
    賭博で八丈島へ遠島、ここで定住仕掛かるも、勘当された実家の現状、特に兄のことが気にかかり苦難の島抜け
    江戸で実家の消息を探るが、先ずは兄の消息、兄嫁と間男の行方と前途多難、当然ながら町方の目を気にしつつ

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著者プロフィール

一九四九年長崎県生まれ。会社勤めのかたわら倉本聰に師事し、七二年「おはよう」で脚本家デビュー。九七年、第十六回向田邦子賞を受賞。「鬼平犯科帳 」「剣客商売」「御家人斬九郎」「水戸黄門」など脚本作品多数。著書に「追われもの」「付添い屋・六平太」「ごんげん長屋つれづれ帖」「かぎ縄おりん」などの各シリーズがある。

「2023年 『小梅のとっちめ灸(三)針売りの女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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