午後二時の証言者たち (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 290
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344426504

感想・レビュー・書評

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  • 章が変わると、全くの別の人物の別の出来事のため、短編集かと思い、裏表紙を確認してしまった(長編ミステリーと確かに書いてあった笑)。
    読み進むうちに、女児の交通事故から派生した関連人物たちの行状を語っていると納得した。
    事故の加害者、その目撃者、被害者の搬送を拒否した病院の医者。さらに、事件を追及する刑事の執念。
    章ごとに、彼らの人間ドラマが展開し、物語世界に引き込まれる。
    なかでも、最終章の被害者の母の回想は、親子の愛情あふれる描写が胸に迫り、印象的だった。

  • 女児がなぜ死亡したのか、真相をめぐるストーリー。
    女児が交通事故で死亡した経緯をめぐって出てくる人間がまぁ~尽くクズ。自分が仮に女児だったら呪い殺すだろうな。
    母親の回想でようやく女児のこれまでが分かるのだが、母親の娘に対しての執着というか異常なまでの愛情?が凄すぎて共感しきれなかった。特に娘の母斑に対する脅威は全然共感できず、むしろこの話に必要なのか?と思うくらいだった。
    終わりに向けての不完全燃焼感が大きい。

  • 文章は読みやすいのですが、ミステリーと思って読んでいたら全くどんでん返しもなく終わってしまった。むしろミステリーと思わない方が良さが伝わったかもしれない。
    割と長編なのに盛り上がりが感じられず、それでいてつまらないというわけでもない。なんだか不思議な感じでした。

  • 羽生桜子ちゃんの轢き逃げ死亡事故に関する人々が、一人また一人と殺害されていく。
    犯人は果たして誰なのか。

    結局犯人は誰から情報を入手していたのだろうか。最初の手紙は、やはり戸倉病院のあの人だったのだろうか。

    スッキリと解決する話ではなかったなぁ。

    室井啓三、永光孝太の殺害方法が残虐すぎたのと、最後の終わり方がなんだか…。

    事件に巻き込まれた被害者の遺族が、復讐として殺人を犯さないのはどうしてか。
    それを考えられた良い機会でした。

  • 本屋ぶらぶらで見つけた作品。

    事故の当事者と目撃者、緊急搬送を断った病院と、それぞれのエピソードで語られる。

    事故に関わった人達が殺されていく中で、これは親による復讐なのかどうか…。

    病院側は、受け入れても体勢が整っていないので、ほぼ間違いなく助からなかった。
    それでも、断った事実と、その理由によっては恨まれてしまう。

    当事者は間違いなく悪い。そして、少しでも減刑しようと目撃者に嘘の証言を依頼。
    目撃者としても、嘘の証言をしたところで、命が助かるわけでも無い。
    しかし、亡くなった子供や家族の名誉の面もある。

    そんな、それぞれの思惑が描かれて、最後は娘を亡くした親のエピソード。

    何とも胸が痛い作品だった。

  • 初めての作家さんでしたが、読みやすかったです。
    ただ、グイグイと読ませる!という程のものではなかったか、と。

  • 著者お初。
    とある交通事故に運命を翻弄されていく人達のお話。

    小さな女の子が交通事故に遭って亡くなってしまうだけでも切ないのに、生前の会話や心情等がより描写されてしまうと、切なさに歯止めがきかない。
    最終章は読んでて非常に辛かったです。

    交通事故なんてのは、結果、誰も幸せにはなれない、我が身への戒めも感じますし、その事故に関わる者は、須らく正直者であって欲しい、と切に願わずには居れない作品でした。

  • みんなもっと親切にしてよ

  • 2022年7月29日読了



  • 読解力が足りないのと人の名前が多くて覚えられなかったので二度読み…笑
    ミステリー読者として失格かも

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著者プロフィール

一九四六年千葉県生まれ。初めて執筆した小説『氷の華』は二〇〇六年自費出版からスタートした後、文庫化され三十五万部を超えるベストセラーとなる。ドラマ化もされ、六十歳の大型新人として注目を浴びた。その他の著書に、『目線』『烙印』『彷徨い人』『午後二時の証言者たち』がある。

「2022年 『容疑者は何も知らない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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