消滅 VANISHING POINT (上) (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344428270

感想・レビュー・書評

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  • 興味惹かれる、一冊。

    あと一歩で帰宅できたのに…いきなり国際空港の入管で足留めされ、隔離された11人。

    そしてこの中にどうやらテロリストがいるらしい。

    台風という悪天候はもちろん、通信障害、隔離だけでも不安感はハンパないのに、自分以外の誰かをテロリストと疑わなければいけないストレスも加わる展開は文句無しに興味惹かれる。

    そして気になるキャスリン…犬、誰が、何がどう絡んでくるのか…ドキドキワクワクしながら下巻へ。

  • 登場人物が11人いて、各章ごとにこれら人物が主となり展開していくため、覚えきれず、名前を書き出して、読み進めることに…
    外見的な特徴は覚えやすくても、登場人物の名前が難しく文字の中では、しばらくは外見と文字が一致せずメモを見ることに。
    登場の説明がない1人と、なぜこの人が登場するのかと思う人が1人。おそらくは、後者がテロリストだろうと(かなり自信あり)、思いながら下巻に。

  • 面白いです。空港の入管で突然別室に集められ、「当局はこの中に敬称なしのテロリストがいると見ているので、皆さんで話し合って見つけ出してください」とヒューマノイドに言われる人々…外界は超大型台風接近中で、通信機器も全てダウン。
    ヒューマノイドがぶっちゃけ過ぎるけれど、本当に上はこういうこと考えそうだな…というリアルさがあります。
    集められている11人(とコーギー。かわいい)も、観察力や思考能力が高い気がするので、少しずつ情報を明らかにしていくのにワクワクします。
    キーパーソンは触れたら相手の思考が読める少年だな。。
    続きも楽しみです。

    てか、テロリストが消滅させたいの、台風では…?って思ったりしましたがそんな牧歌的なことにはならない、はず。

  • 登場人物がなかなか覚えられず何度か序盤のページを見直しながら読み進めた。
    それぞれの人物が魅力的で面白かった。
    長時間の乗り物移動や待ち時間などに読むのに最適な本だと思う。

  • 極々近未来の日本、空港の入国管理で別室に呼ばれた11名の男女。彼らは見た目は人間そっくりのロボットである入国管理局の女性職員から「あなたたちの中にテロリストが紛れているのでそれを探してください」と告げられる。

    密室空間である空港、見ず知らずの男女11名、高性能ヒューマノイド、テロとくれば圧倒的な空港を舞台としたテロ・サスペンスエンターテイメントが繰り広げられると誰しも思うが、そこは著者が恩田陸ということで、群像劇のような、密室推理劇のような、人間味あふれる美人ヒューマノイドの成長物語のような話が淡々と描かれ、一片の緊迫感も感じさせずにふんわりとした雰囲気で物語は進んでいく。

    これ一体、どんな感じで結末迎えるんだ?
    面白いか、面白くないかと聞かれれば、面白いとしか答えられない。
    一つだけ注文付けるとすれば、本の頭に登場人物の一覧を付けて欲しい。登場人物が多く、登場人物ごとにお互いの呼び方が違うので、「あれ、これ誰だっけ?」ってなることがある。

  • クセのある人物が1つの空間に集う、群像劇のように物語が進んでいく。あるあるだが視点移動、人物が多いためある程度しっかり読まないと状況や心情がうまく読み取れないと感じたため注意。

  • 上下巻の上巻
    空港で足止めされた人たちでその中のテロリストを探し出してくださいって
    しかもそれを言ってきたのはヒューマノイドで・・・
    10人以上でてくるともう誰が誰だかって状態になってしまいます
    展開は遅く感じましたが飽きることなく読み進められました

  • フーダニットのミステリなのか、サスペンスなのか、SFなのか、思考実験なのか、何がやりたいのかがよくわからないので、飽きずに読むことはできるが落ち着かない気持ちで読んでいた。空間描写の抽象性、口をぱくぱくした、という描写などに星新一風の文体を感じたのでふと思ったが、これがショートショートだったらミステリやサスペンスにしては弛緩した雰囲気とユーモラスな登場人物たちの台詞にも納得がいく感じだった。

  • 登場人物はみんな普通に見えるからこそ
    みんな怪しく見える。
    別室に連れられる様子からあれ?と思うこともあるけれど、それがどう関係しているのかわからない。
    消滅とはどういうことなのか…
    下巻でどう解決するのか…
    解決とはどういう形のことなのか…
    続きが気になる!

  • 国際空港の入管で別室に連行された11人の男女。
    何故この11人が拘束されたのか。
    大規模な通信障害が発生し、大型台風が接近する中で「この中にテロリストがいる」と言われ、そのテロリストを見つけ出してほしいと言われる。
    テロリストは誰か。
    個性的な11人の推理にページをめくる手が止まらない。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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