Marieの奏でる音楽 下  バーズコミックスデラックス

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344800052

感想・レビュー・書評

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  • 何という壮大なファンタジーだろう。古屋兎丸作品が好きだ、と思ったのは『インノサン少年十字軍』からだった。世の理もまだ知らない少年たちに突きつけられる残酷な運命、それを精緻な絵が浮き彫りにし、残酷さを際立たせる。緻密で細い線だからこそ、その今にも切れそうな塩梅が残酷さを加速させると同時になんとも表現しようのない人間味を加味する。苛酷さを写し取るタッチは残酷さを際立たせる。端的に言ってしまえば残酷な絵面を緻密で独特なタッチで描かれる作家さんで、線の細い絵柄だからこその怖さ・危うさがあり、まずそこの惹かれて作品を読む様になった。『帝一の國』ではナンセンス空気読め無い系ギャグがさく裂、引き出しの多彩な作家さんなんだなぁ、と思ってたところ、初期作品の『Marieの奏でる音楽』をやっと読めた。ファンタジーには違いない、世界観の構築、宗教、そこに生きる人々、それは現在とは違う世界を描いているのだが、違う世界を目いっぱい楽しめるだけのファンタジーに終わらず、土台は人の「想い」が描かれており、読後何とも言えない多幸感に満たされる傑作。今とはちょっと違う世界の生活感に満ちている。『土星マンション』もそうなのだが、現実離れ甚だしいファンタジーは全く興味ないのだが、言葉は悪いが嘘にちょっとだけホントを混ぜると真実に聞こえる、とはよく知られているが、その類いである(例えが難しい…)。SFファンは読むべし!!!

  • あれは夢。
    それも夢。

  • ラストがすごく良かった

  • お勧め!

  • 最後がなんかすごかった。話自体が壮大な作り。

  • 卵を渡そうとするピピに受け取ろうとするカイ。
    表紙に全てが込められている。

  • そしてその下巻!

    もうすごい。
    絵で引き込ませる、話で引き込ませる。

    壮大な話になりつつも、核心は現代社会との共通問題。
    そして何より主人公たちにまつわるどんでん返しにつぐどんでん返し。


    一大ファンタジーです。
    最後は泣きそうになりました。

    すごく怖い、でも心あたたまる気持ちになりました。

    残尿感のような、すっきり感。
    うーん表現しづらい。

    ただ文句なく星五つ!
    六つくらいあげたい。

  • 上巻に同じく

  • 真相を知った後に上巻から読み返すとまた違った趣が楽しめる。

  • Marieの奏でる音楽の続編です。
    前編で一見想像の世界の如く美しく描かれていた世界が、一遍して現代もまだ横たわる精神的根本問題をえぐっているように感じます。
    最後にいっつも涙;_;)

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著者プロフィール

一九六八年東京都生まれ。九四年に『月刊漫画ガロ』より「Palepoli」でデビュー。卓越した画力と多彩な画風で熱狂的な支持を集める。著書に『ライチ☆光クラブ』『帝一の國』『女子高生に殺されたい』などがある。

「2021年 『谷崎マンガ 変態アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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