- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344806405
感想・レビュー・書評
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小学生の子供とふたりで貧乏ながらも楽しく暮らしていた柏原岬が、数年ぶりに再会した兄の仁は事故で記憶を失い6歳の子供にかえってしまっていた。
兄にはある事があり二度と会わないと思っていたのに面倒を見る羽目に。
超エリートで冷たかった兄とのギャップに戸惑いながらも、素直で優しい子供の仁を受け入れ始める岬に仁は…。
兄弟もの。
大人とこどもとの「瞳(心)」の違いがよく分かるなと。
「好き」な気持ちを純粋に向けてくるこどもにクラっと来てしまうのはなんにせよある事で。
岬の真っ直ぐな性格が仁に色々と悩ませられ、そんな仁は「好き」をぶつけてきて岬の心に入り込んでいく。
始めのうちは仁が岬を、最後には岬が仁を「お兄ちゃん」と呼びが逆転してるのが大人へと成長したと言うことなのかな。
2では新たなキャラの堂本が岬の息子の城太郎を、とありこちらのお話はぜひ続きが読みたいと思いました。
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やっぱり木原さんは面白い。なんだろうなあ、普通に考えてこんなことあり得ないよなとか思う前に話にのめり込んでしまうというか、気づいた時にはもうどっぷり木原ワールドに取り込まれてしまっているというか。BLってほんと空想の世界過ぎて、話の内容によってはやけに冷静になってしまって、そこまで夢を見れない(楽しめない)時もあるのだけれど、木原さんはどんな突飛な設定でも描写が巧みでリアルに読める。今回書き下ろしも良かった。どこで本編とつながってくるのかすぐにはわからなかったから、わかった時の楽しみが大きかった。
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妻を亡くしこどもと2人で暮らしていた岬のところへ、ある日記憶を失くし6歳のこどもにかえってしまった兄・仁と再会する。冷たかった仁が岬を好きだと言ってきて…。
身体は大人だけど6歳の心を持った兄に抱かれる。
タブー感が強いけど、背徳的なお話は好きなので楽しめた。
こどもの瞳2は、岬の息子の話。こちらもタブー感が…。せつない話。短い作品だったけど、もっと読みたかった。 -
息子を愛して、貧乏だけど子育てを頑張ってる主人公が魅力的。まさかの展開で面白かった。背表紙のあらすじは見ないで読んだ方が楽しいはず。
書き下ろしの方も、意外な視点からのお話で短いけどさすがの構成!とても良かった! -
兄弟
妻を亡くし、息子と2人で暮らす岬
現れたのは幼い頃に別れた兄。企業の社長である兄は昔の優しい兄ではなく、もう関わり合うことはないと思っていた。しかし、記憶をなくし、子供に戻った兄を面倒みることに。
身体は大人だが、子供のように自分に甘えてくる兄に…
なんかもう最後が唐突すぎて消化不良でした。
まぁ、ちゃんと描かれても結末は同じなんだろうけど、なんだかなー。
後半は息子の城太郎の話。
小学生と教師の恋。
どうにもならなさが切ない -
いわゆる、ファンタジーなBL要素が少ない、現実派な木原作品。
その中でも、BLっぽいBLって感じました。
とはいっても、アクの強さは健在でやっぱり面白かったです。
兄弟モノ、よくある、実は血が繋がってませんでしたってゆうのじゃなくて、ガチの近親相姦もので、ショタってゆうか、記憶退行ものってゆうか。。
最終的には「お兄ちゃん」呼びの萌えがBLにも通用する事を認識(笑)
3人で暮らしていく様子も知りたいし、息子のジョーと先生の話の続きも気になるので、息子主役で1冊読みたい。 -
かつて華やかなりし同人ホームページ時代,妙に流行っていた白痴モノというジャンルを思い出して懐かしい気持ちになる一冊でした。一種のファンタジーというか、夢というか、ロマンだよなあという一冊。
ちなみに、本文はやや懐かしさを感じながらすんなり読み終えましたが,巻末収録の番外編がまさかのおにショタ悲恋ものの報われない悲しい話(とても切なくて面白い)で,ショタコンな私は流れ弾を喰らって即死でした。 これはとんでもない一撃ですぞ。 -
今年の木原さん初めは『こどもの瞳』なのだが、恐らくそうではないと思うし、ドラマCD先に聴いているので話の筋は知ってはいるのだが、記憶をなくして6歳児に退行している仁、ひょっとして実は途中で記憶戻ってないんだろうか、これ…そうだったら怖い、ってちょっとぞくぞくした。体は大人で心は6歳児と…しかも実は兄、と言うイロモノ的な設定であるにも拘らず、イロモノとして興味本位で読めないではなく「読まない」で読み切ってしまう木原さんはやっぱ稀有な存在だよ…「ぜんぜん痛くないもんっ」とか「やくにたたなくて、ごめんなさいっ」をなりけんさんどう言ってたかな…って方が気になってしゃーない(笑)。
BLも「これ、少女漫画でいいじゃん」って思ってしまうと萎える、二次創作も「このキャラ(人物)はこう言う言動しないな」って思ってしまうと萎える。前者も後者も萎える元は「ねつ造」である。創作物ってある意味では「主観」を入れたら駄目だったりするよな…って最近よく思う事なんだが、思い返すと木原作品は「少女漫画」だったらとか一切考えた事ない。今、考えてみると、設定はそのままスライド出来るかもしれんが、エグいんだよなぁ、少女漫画ではなく青年誌でエグく描かれるのは想像できないでもないが、やはり木原さんの世界観はかろうじてBL範疇に収まるが(いい意味でである)、木原音瀬と言うジャンルだと思う。
木原さん作品は音声化ものと文で読むのと、若干作品の持つ雰囲気が変わって見えるので読む・聴くは別物なんだよ。これもそうだけど(体は大人、心は6歳児なんて禁断も禁断…)タブーに果敢に挑む、って感じは一切ないのが凄い。困難な状況下を平常心で書かれている感じ。フィクションでタブーを犯す楽しみとか皆無、おチャラけてないのに堅苦しく倫理観も解かない、とにかく平静なんだよ…ある意味、タブーを犯す楽しみを味あわせてくれないから木原さんドSじゃねぇかな、って思った事あったよ(笑)下世話って他人事だと手放しで楽しめたりするけど、そう言うのがない、だけど堅苦しくない。ここが凄い。 -
幼い頃離ればなれになった兄弟が大きくなって再会するも兄は事故で6歳の頃の記憶しかなく…と色々と衝撃的でしたヽ(´ー`)ノ背徳感たっぷりだけど、城太郎、岬、仁の家族愛的な感じの方が強くてすらっと読みました。あぁ続きが読みたいと思うのはやはり木原さんですね。先生と城太郎のその後とかも気になります(≧∀≦)