- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344809598
感想・レビュー・書評
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ノンケ攻めのゲイ受け。攻めの無自覚なホモフォビアに傷つく受けの描写のリアリティがすごすぎて、すごい辛かった。こんなリアリティはいらない。ハピエンだけど、私はBLにホモフォビアから解放されたユートピアを求めているのだと痛感させられた。
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高校生同士の話。攻受それぞれ17歳と年齢に見合った未熟さがあって、それがなんともたまりません…
勇貴がものすごく好きで好きで、それでも想いは隠し通してきた向陽は、高校生の思い描く理想のカレシのイメージそのものです。モテるし、バスケ部で背も高くてカッコいい。
勇貴はそんな理想的な男が万が一にも男の自分を好きになるわけがない、と思っていたのに、ずっと友達として接してきた均衡が崩れてしまう出来事が起きてしまうのです。
高校生の男の子同士が付き合うことで感じる蔑視、羞恥、疎外感などの「負」の感情を読み手に真っ向から問いかけてくるストーリーです。
からかわれる事で自分たちをどうしても正当化できない、向陽の不甲斐なさにがっかりしてしまいます。情けない攻失格の向陽なんですよね。
ひょっとしたら、若気の至りで欲望だけが暴走しちゃったんじゃないのか?という危惧さえ抱かせます。
勇貴との関係をカムフラージュしてしまったり、卑怯な言い訳口走ったり、鈍くて残念なところがまた六青センセらしい攻だな~とも思ったり。
さらに常識的に見てみると、高校生ならこれがふつうに当たり前の反応だろうと思わせるリアルさが、容赦なく痛いです。
勇貴は学園祭での女装から自分の潜在意識に気付いていくんですが、彼も完璧な健気受ではなく、傷ついたり嫉妬でいっぱいになったりして、つい自分に優しい先輩の有馬に依存してしまう弱さがあります。
きれい事ばかりではないストーリー展開に、焦れ焦れさせられながらも引き込まれました。
精一杯背伸びして見ても子供っぽい二人の恋愛に、ノスタルジックな気持ちにさせられます。
卒業式後の場面はとても印象的です。向陽は愛のためにがんばったw
男同士の恋愛の脆弱さに、まだまだ翻弄されそうな向陽と勇貴ですね…でも道は険しいけど、だんだん強くなってずっと一緒に生きていけそうな予感が充分な二人です。
エロ的には思ったより濃厚で、相手への想いがあふれ出ていて、萌えました。切なさがてんこ盛りです! -
「男同士」に悩む少年たちの青春。大変真面目なBLです。王道だけどしっかり泣かされる。無意識のうちに自己保身に走り狡くなってしまう攻めと一途な健気受け。好きです。
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<★4~5>(2010・1~3月位に読んだ)
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08/9/2
高校生同士。
みつみさんの本は初読みです。
切なくて甘酸っぱい話ですが攻の葛藤がリアルで面白かったです。
最近のBLはこういう葛藤を素通りしている感があったのでしっかり書かれていてよかったです。
当て馬の先輩が妙に達観していて気になります。スピンオフないかなぁ。
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この本のすれ違いとか、心の葛藤とかがすきです。
青春の甘酸っぱさいっぱいな内容かなと(書いてる自分が恥ずかしい) -
久々にいい話読んだ〜。と読み終わった後思いました。
六青さんの小説は2冊目なんですが、主人公のふわふわとした相手を好きな気持ちが中盤になるとどーんっと急降下していくのがとてもハラハラして引き込まれます。
高校生の気持ちがリアルに書かれているお話。高校生ってまぶしいよ。 -
六青さんのはじめての高校生物。ものすごく不器用で幼い二人の関係がもどかしくてすごくよかった。