翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)
- 幻冬舎コミックス (2008年10月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344814660
感想・レビュー・書評
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病弱な尚書官ヤエトは、帝国の北のはずれの北嶺に左遷される。だらだらとした隠居的生活が出来ると喜んだのだが、やっかいな住民たちは扱いが大変だし、果ては皇女が太守としてやってきて、副官に任命されてしまう。根は真面目なヤエトは、まだまだ子供の皇女や住民たちに生真面目に対処していく。病弱で、疲れ果てるのに。しかも、皇族たちは竜種で不思議な力を持ち、ヤエト自身も「過去を見る」というやっかいな能力を持っていた。どうも、北嶺の住民たちにも不思議な能力の持ち主がいるようだし。
ジョジョの奇妙な冒険の承太郎の口癖の「やれやれ」とは言わないけれど、そんな感じで、結構冷静で的確な対処をしていくヤエトの様子や住人達、皇女、皇女の騎士団長とヤエトのやり取りが、なんか面白いんだよね。皇女がどこかへ行ってしまうという事件があり、これからも多事多難のようだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
独自のファンタジー世界の構築や世界観設定はできていて、
ファンタジー小説としての根っこはしっかりしていると思うのだが
如何せん物語が動かない。
物語が進まないというより、
作者がダイナミックな展開をするつもりがないのかも。
せっかく作った物語世界なのにもったいない。 -
なんか、この前に読んだ小説と2冊続けて主人公の希望が御隠居……。まだ物語の序章という感じで、次巻以降に期待かな。
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隠居願望アリアリのインテリ36歳独身男、しかも虚弱体質、って主役らしからぬ設定が面白い。
厭世的な主人公・ヤエトが跳ねっ返りな皇女に仕えることになり、少しずつ互いを理解し信頼関係を築いていくのが良い。
派手さはないけど、堅実で落ち着いた世界観が心地良いファンタジー、という印象。今後の展開が気になる。 -
タイトルに惹かれて買ってみた作品です。
思った以上に内容は深かったような気がします。
完全に理解できていないところもあるので、また読み直そうかな・・・。