- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344815445
作品紹介・あらすじ
催眠療法によって記憶をなくした有紀彦の目の前には、数人の男。有紀彦は、今の恋人をもう一度好きになるためにわざと記憶をなくしたのだと教えられ、困惑する。その上、箱入り息子である有紀彦の自宅で、1カ月もの間恋人候補の三人の男たちと生活を共にするという。彼らから日々口説かれることになった有紀彦は、果たして誰を恋人に選ぶのか-!?感動のクライマックスが待ち受ける、ハートフルラブストーリー。
感想・レビュー・書評
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事故による記憶喪失ではなく、自ら志願して催眠療法で記憶を失った有紀彦。その理由は、つきあっている男が愛を信じられないと言ったからです。
その男は、今まで本当の恋に出逢ったことがなく、有紀彦の気持ちすらも一時の気の迷いであって、修羅場と離別の未来しか考えられないらしいのです。
そんな彼氏のために、有紀彦は5年間の記憶を消して1ヶ月間恋人かもしれないと思われる3人の男性と生活を共にして、その中から真の恋人を選んで見せることを決意します。
果たして有紀彦は彼のために愛の証明をしてみせることができるのか?というストーリーです。
有紀彦が彼氏のためにそこまでする熱意とはた迷惑さが、いかにも世間知らずなセレブの御曹司ぽくてドン引きそうになりましたが、意外にファンタジーとして楽しめる許容範囲内でした。
それより有紀彦がタイプの違う3人のイケメンそれぞれから言い寄られる、というBLゲーム的なところがツボでした。
誰のことを愛していたか全く判らない手探り状態で、迷いながらひとりひとりと接してみる有紀彦の気持ちをなぞると、思わずドキドキさせられてしまいます。
求愛してくる相手それぞれと、もしかしたらこの人かも…と食事をしたりドライブしたりすれば、迫られもするし押し倒されたりもするし大変です。でも危険なムードの一歩手前まで。残念なことに?節操なしじゃないんですよね~
彼氏もそんな危なっかしいマネをしてまでも愛を証明しようとした有紀彦を見て、深く自身を反省したみたいでよかったです。ヤキモチも相当焼いたみたいなので、有紀彦にとってみればモテ男に意趣返しが同時にできていい結果になったんじゃないでしょうか。
二人の気持ちが確信できて、情熱的にラブラブになって、いい感じの結末。
でも、協力してくれたメンズはイイ人なのか、おこぼれ狙いなのか、まぁどっちにしろご愁傷様です…彼らがかわいそう、と思わせるのも策のひとつ?
むしろ、それほど真剣じゃないからこそ、気安く参加できた方たちと考えたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★3.5。▼▼ネタバレ注意▼▼記憶がないまま抱かれる擬似バージンプレイが見れると思ったのに…!そこ期待してたのに!そう上手い話はないか…。でも面白かったです。涙ながらの受の必死の想いが可哀相で攻コノヤローと思ったけど、最後はベタ惚れだったからいいか。しかし、粗野で強引だけど溺愛してくれそうな攻タイプが好きな私は、松浪プッシュ。というより何気に十年愛な松浪…「俺にしとけよ」が切ない。攻より松浪に報われて欲しかった。
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作者さんたちが打ち合わせ時に「そのとき犯人は…」てな話をした、てのが、よくわかる作品。
主人公の無謀なまでに真っ直ぐな気持ちが、うん、いいな。