翼の帰る処 2下 (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-4)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344817401

作品紹介・あらすじ

四大公家のひとつ「黒狼公」となったヤエトのもとに、砂漠に巣食う盗賊を捕縛しようと第二皇子の使いがやってくる。その盗賊団と接触を試みたヤエトは、自らの恩寵の力と対になる未来視の力を持つ女性と出会い…。一方、兄である皇子同士の激しい後継争いを目の当たりにし、衝撃を受けた皇女は、ヤエトの助けを得ながら、自らの進むべき道を模索し始める。-陰謀と謎が渦巻く中、ヤエトの過去視の力が視た『真実』とは。

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらず、主人公ヤエトの独白と、彼の周りの人間たちとの会話が面白い。虚弱で隠居生活を希む主人公だけに、ユーモアとペーソスが漂っているのだ。物語自体は、結構シリアスな展開である。黒狼公として赴任した領土では、実は前の黒狼公が砂漠の民を匿っていたことが分かり、砂漠の民の襲撃に脅かされている隣国の二の皇子と手を結ぼうと画策するが、事は簡単に運ばない。命を狙われることにもなる。解決には、北嶺の鳥の部隊が大きな力を発揮する。これ以後、混迷を増す次の皇帝争いに、鳥たちを手にしている北嶺がキャスチングボードを握っていることを示していくことになるのだ。
    ヤエトの過去を見る力と対になる未来を見る女性が現れる。ヤエトは思うのだ、未来を決められたくない、自分で未来を選び取っていきたいと。このことは、いろいろと考えさせられることである。今回は、15歳の皇女の成長も見ものである。

  • まとめかたが不満
    いかにもまだまだ続く的なのに
    取りあえず見せ場を作っとくかが上手くいっていない
    皇妹出し惜しみで緊張感削がれる

  • 北嶺領を治める皇女の元で働くヤエトは、今日も今日とてひたすらに若隠居を望んでいるのに、望みが叶うあてもなく、それどころか出世街道を望みもしないのに進んでしまう始末。病弱な一史官のはずが、どんどん責務を負わされ、仕事を自分で増やしていく哀れなヤエトくんの苦労話。
    今回は、出世街道がしがし登らされることになってしまって半泣きなところからスタート(笑)。前巻同様、上巻は笑った……いや、もうこれコメディだよね?というくらいたまらんかった。下手に有能って、辛いのね……そして余分な想像力を持つってダメだよね……みたいな。
    でも、ヤエトは大人だよなー。ヤエトは、みかけは二十代ぽいのですが、三十七という設定です。その年にふさわしい、(たまにはただこねねみたいなことも考えるけど)これがこうだからこうしなくちゃいけないよな、というところが少なくとも外から見るとちゃんと行える。それが気持ちよいです。
    上巻はあー、皇女とは離れちゃうのか~と思ったのですが、下巻へのつなぎ、読んで笑った。こ、これ、上巻でおあずけ食らった人辛かったろうな……私ならたまんない(笑)。ためといてよかった……。いろいろと舞台がくるくると変わっていくのも楽しいです。なんたって妹尾さんの描く世界ですから、その土地その土地には、特有の風土や信じられているもの、そこから現れてきた芸術や行い、建物などがきちんとある。それを覗かせてもらっているような感覚が楽しくて。相手を全面的に信じられないような緊張感も面白くて、そのへんに注意をよせていたら、……シルヴァーリエン?そ、そこきたかー!ちょっと油断していたので一人でどきどきしちまいました。!まあそのあたりは背景なので、旧作読まなくても十二分に楽しめます。
    特にコアなファンタジー読者でなければ、このシリーズから入るのがおすすめです。ラブ要素苦手な人でも楽しめると思います。特に女子向けという内容でもないので、男子でも楽しめると思います。皇女可愛いしね!ヤエトの無自覚にやたら人を籠絡っぷりを楽しんでください(^^)……皇女のライバルは増えるばっかりですなー。伏線もまかれてきたし、今後も楽しみにしています!

  • 皇女が担ぎ込まれてきた冒頭から楽しすぎる。「襲われたいのですか?」と聞かれてるんだから、そのまま襲われちゃえばいいのに……そうならないのは知ってたけど……。相変わらず第三皇子が暗躍していて、皇位継承争いもまだ混沌としている中、ヤエトは魔界の蓋が開きかけていることを察知して、仕事を増やしてしまうのでした。間抜けの相、阿呆の将軍、馬鹿な王のトリオの絆も強くなり続きも楽しみ。一休みしてから、続きを読みます。

  • 発情皇女かわいい。ちょっと皇女視点でどんなもんなのか読んでみたいけど流石にかわいそうかな。
    天地輪とか預言とか清浄とか。
    いろいろ新キャラが登場しますが、上巻でただのクズだったギスケルさんがわりと嫌いじゃない。
    ヤエトさんは一部でやたら祀り上げられてるようですが果たして。

  •  あらたに面倒事に巻き込まれるヤエト。。。隠居は遠くなるばかり。
     感想といっても何を書けばよいやら。相変わらず面白いです。
     一応「翼の帰る処2」は終わった形ですが、もう、全然お話し終わった感じはないです。。。これはもう、今から3を買いに走るしかないのかしら。
     
     しかし、ルーギンが酒乱? らしいことはハッキリしましたね(^◇^;) 酔いつぶれるルーギン! 何か萌!! 
     色男がちょっと荒れ気味に飲んでるって、小説的に華がありますね(あんまりいい事じゃないけれど)
     皇妹殿下がどんどんきな臭い方向へ。一体その目的は奈辺にあるのか。彼女は第二皇子の味方なのか、それとも皇帝の代理なのか。。。気になります。
     

  • ヤエトと皇女の主従関係がとても良い。
    “誰にも真似できない 同じ夢を見よう” なんていう、某曲の歌詞を思い出したりしていた。
    ああ、世界は美しい。

    それにしても、ここぞという場面で皇女の名前を呼んじゃうヤエトはずるいと思う。ずるいよ。あんなのときめいちゃうよ。

  • 上巻から間があったので
    思い出しつつ読みました。

    うん、面白い!
    皇女がどんどん可愛くなるし
    ヤエトはどんどん隠居から遠くなるし
    続きが気になります。

  • 前黒狼公のアルハン領地問題、予言、備え。

    予期しない展開がちらりと見えて、ええ、これからどう展開していくんだろうと気になります。

    隠居からはほど遠くなっているヤエト。
    救世主と言われ、黒狼公にもなり、相のつとめも果たし。
    そんな感じでのんびりやると思っていました。

    でも、「最悪」も存在するということ?
    どうなるんだろう。

  • このシリーズ面白いんだが、わかりずらい描写がちと多い

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