石霊と氷姫 下

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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本棚登録 : 38
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344818972

作品紹介・あらすじ

大切な石霊「ジァン」を悪徳商人のホッジマンに奪われた復讐に燃えるテオと、今は王子の右腕として活躍する幼馴染みを追う少女アル。「相棒」として互いを認め始めた彼らだったが、ついに見つけたホッジマンを追って、テオはアルと道を分かつことを決意する。テオと別れたアルは、幼馴染みのいる宮殿へと忍び込み、そこで「氷姫」と出会う。彼女の手には、テオがホッジマンに奪われた石霊があった。

感想・レビュー・書評

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  • 大切な石霊「ジァン」を悪徳商人のホッジマンに奪われた復讐に燃えるテオと、今は王子の右腕として活躍する幼馴染みを追う少女アル。「相棒」として互いを認め始めた彼らだったが、ついに見つけたホッジマンを追って、テオはアルと道を分かつことを決意する。テオと別れたアルは、幼馴染みのいる宮殿へと忍び込み、そこで「氷姫」と出会う。彼女の手には、テオがホッジマンに奪われた石霊があった(「BOOK」データベースより)

    後半もアルは大活躍だなー。
    パースニル配下の虹の民と火山の民の族長ズや、草原の民のダージボーグ王子、川の民のクパーラなんかがいい味出してるし。
    リースに比べて活躍度が低いなぁと思っていたテオも、ラストは大活躍したので一安心。
    ジァンクルとして大切な事も学んだしね(ただジァンの存在って必要だったか??イマイチその存在の意義が見出せなかった・・・。他のものでもキーになる事ができたような気が・・・)。
    ラストもありきたりな大円団じゃないとこがよいな。
    ハモン王怖ー、さすが長く王朝を守ってきた王様っすね。
    バカ息子トバルの最期も、彼らしいヘタレっぷり。
    ウニベルチェの方が潔かった分、彼のヘタレぶりが際立ちましたね。
    氷姫プリディオーネ、リース、テオ、アルの4人がラストどうなるのかと思いましたが、ちゃんとうまくまとまってよかったです。
    王朝の行く末とかどうでもいいけど、ラブの部分はハッピーエンドじゃなくっちゃね!!

  •  下巻に入り緊迫感が一気に増します。先が気になって読むのをやめられませんでした。
     戦争直前の一触即発の状態から、アルやテオ、リーサイオンがくっついたり離れたりしながら協力して戦争を止めようとしますが、これがなかなか上手くいかず、作戦が失敗するたびにハラハラ……。それでも次から次へと解決の糸口を探して敵を出しぬいていく過程が爽快です。
     結果として多くの人が処刑されたり、終盤になってもなかなか明るい話題にならなくて不安でしたが、最後でようやく笑いあえる大団円の迎えられてほっとしました。

     上巻までは「石霊」も「氷姫」も特に目立ったことをしないのですが、下巻ではその存在の意味がよく分かります。
     ジァンは慈しみの心、相手を思いやる気持ちの化身であり、ジァンクルにとってかけがえのない「心」なのだなぁ。

     ただ、恋愛面でリーサイオンの心がはたしてどっちにあるのかが分かりにくかったので、終盤の展開が唐突だったように感じました。
     わたしはてっきりアルが本命だと思ったし、アルもリースが本命なんじゃないかと思ってたのですが……。
     考えようによっては、リースがアルから手を引いたようにも思えちゃいます。でもそうなると姫とリースがあまりにも可哀想なので、リースがようやく姫に心を打ち明ける踏ん切りがついたのだと解釈しておきます。

  • 下巻。リーサイオンの、巡察使としての仕事ぶりの描写が増える。リースの属する「ウニベルチェ派」、南の藩主、東の藩主、ハモン王とその王子トバル、「虹の民」「火山の民」、話しが複雑になり始め、登場人物も増えてきてそれぞれ行動を始めたので、ぼーっとページを繰っていたら話を見失った。

    2巻で完結するのは無理があったのではなかろうか、というのが読み終わっての感想。争いは沈静化したし、話としてきれいに終わっているのだけど、そこへ至るまでの人物同士の交流とか、心の動きがあまり書かれていないので、終わり方が唐突な感じがした。アルとテオの関係にしても、リーサイオンや姫の思いにしても、もうちょっと下地があったほうが納得が行ったろうな。恋愛要素として誰と誰がくっつくのか、終わりまでわからないのも面白いかもしれないが、成就した時の達成感のようなものは、読んでいて感じられなくなってしまう。たまに匂わせてくれないと、とってつけた感は否めない。

    ともあれ、2巻が出てすぐ手に入れ一気読みした。怒涛の展開で楽しめた。

  • 2010/04/02:怒涛のように次々試練が襲来するわ、やることはことごとく裏目に出まくるわ…な主人公たちに、ハラハラでした。
    無事完結してよかった。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。元漫画家で、眼底出血により小説家に転向。漫画作品として『京劇的無頼繚乱』(宙出版)他。2003年に小説家デビュー。代表作として「暁と黄昏の狭間」シリーズ(徳間書店)『石霊と氷姫』(幻冬舎コミックス)がある。

「2012年 『メキト・ベス漂流記 最後の旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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