- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344821309
感想・レビュー・書評
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カッコいいカフェのコック×王子系リーマン。そして、年下攻めです。
最初からもう出来上がっているcpの話というのは希少。もちろん、出会いのドキドキのくだりもしっかり描かれているのですが、そんな二人が同棲して1ヶ月ほど経ってからの物語ということで、激甘テイスト。
伸哉とラブラブになって同棲するまでの仲にこぎつけた章生。でも、章生には、伸哉に隠している秘密があります。それは、コックでありおいしい食事やお弁当をいつも作ってくれる伸哉には到底言えないことで。
言ったらゼッタイ嫌われると思っている章生は、そのことを隠そうと同僚の三輪に協力してもらっているのですが、それがますます伸哉の目には不審にうつり、大変な誤解が生じてしまいます。
まぁ、なんというか、ただのイチャコラを見せつけられてしまうだけの話だというと、身も蓋もないんですけどね。それでも、思わず釣られて読んでしまう絶妙な面白さがあります。
32歳の天然王子な章生がとてもかわいいんです。いいオトナなはずなのに、ほっとけないかんじなんです。男が好きと気付いたのが30になってからというのも、らしくてキュンとしちゃいます。
そのくせ、伸哉と両想いになってから、Hに関してはかなり大胆だったりするのも天然が入っていて萌えさせられます。なので、伸哉は章生の無恥と無知のおかげでちゃっかり濃厚Hに持ち込んでいるんですよね~
しかも、隠し事がバレてからは章生が伸哉とのHでバテないために、せっせと苦手克服にがんばっているんです。もう、ごちそうさまってかんじで。
なので、エロ的にはちゃんとおいしく仕上がっています。
犬も食わないようなイチャコラぶりの後、書き下ろしの「それからの王子様」では章生の14歳年下の弟、哲郎が上京してきてまたまた話はややこしくなり、三輪まで巻き込んでのお騒がせ騒動に発展します。
この弟がけっこう強烈な存在感でした。あぶなっかしい雰囲気プンプン。
一番とばっちりを受けたのは、気のいい同僚の三輪ですよね。完全に巻き込まれてしまっていて、「愛の嵐」では、まさに嵐の渦中の人となっています。
めちゃくちゃ笑った!いろいろ細かいこと抜きにして、とにかく爆笑しちゃいました。コワい経験したんだなと笑いながら同情!
でも大変な目に遭ったと不憫になると同時に、めちゃ愛されてんだな~とものすごく感じました。そして、三輪も迷惑そうでありながらもそんなに嫌がってないところがいいです。
こういうコメディの面白さが素晴らしい。
この先の三輪の運命が非常に気になります。詳細をみるコメント0件をすべて表示