- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344824096
作品紹介・あらすじ
運命の果実を、一緒に食べよう。原作小説最終巻。幾原邦彦が新鋭・高橋慶とともに贈る「輪るピングドラム」の世界、完結。
感想・レビュー・書評
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アニメは全話視聴済み。
素晴らしい閉幕でした。あとアニメでは解からなかった、気づけなかった細々としたシーン、心情を見れて面白かったです。
怒涛の展開で一気に読み終えました。全三巻と長い旅路でした。でも読後感は切ないけれど優しく、希望に溢れる、こころを動かされる。充足した気持ちです。
上・中・下。三巻ともに彼らは「家族」でした。もう一度言いますが、素晴らしいエンドでした。著者に拍手を贈ります!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上巻・中間はノベライズとして楽しむに十分な出来だったが、この下巻は原作アニメのイメージが強烈すぎて、その追体験装置としての機能がメインになってしまっているのが残念。
地の文が晶馬の一人称であるため、彼の内心がアニメ版よりも明解なのだが、視聴時には勝手に脳内で補っていた部分が文章化されても空白のままで、逆に感情移入しにくくなっている。動けないんなら、もう少し葛藤なり反芻なりだけでもしろや晶馬!という気分になる。冠葉は冠葉で何考えてるのか何でそんなことになってんのか原作以上に謎である。
晶馬と両親との確執や「檻」など、そこらへんの補足もなく原作の絵を文章化しただけなのも分かりづらさに拍車をかける。
仕方ないことなのかもしれないけれど、原作アニメの放映が終わったことだし、もう少し小説ならではの展開をしてもよかったのではないかと思う。 -
地下鉄サリン事件を彷彿とさせる事件から16年後。その時に生まれた子どもが高校生になっている2011年に書かれた物語。勝手に運命を背負ってしまう子どもたち。たぶんアニメ化前提で描かれているので、絵になる情景が多い(アニメは未見)。読みながら、子どもに責任を感じさせるなと、年寄り目線になってしまうけど、アニメで見ていたら違った感想だったかも。上中下の3冊組で、最後の巻だけ表紙の色合いが違うのが暗い結末を予想させるのだけれど、この結末をどう取るかは考え方次第のような気がする。
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家族は離散し、物語はクライマックスへ。結局小説版でも全ての謎が明示的に明かされることはない。やはり二人分の代償は誰かが受けないといけないのか。そうとわかっていてもこの結末は辛すぎる。でもそれが本当に始まりでしかないのなら、救いはあるのかもしれない。小説版を読んで初めて、そう思うことができた。そして読了後に銀河鉄道の夜を読んでみたところ、驚くほどストーリーが類似していることがわかる。名前の呼応を考えても、ここからモチーフが取られていることは間違いない。
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全てわかっているのにやはり号泣オブ号泣してしまった。
「愛してる」
どうかこの言葉が産まれて来た全ての子供達に与えられますように。
それにしてもこんなに泣いたの久しぶりだ‼︎まぶたが痛い‼︎
しかし読んで良かった。
改めて名作。 -
輪るピングドラムの最終巻
読んでも読んでも意味が分からなくなっていくのにページを進める手が止まらない。
「運命の至る場所」「子供ブロイラー」などやっぱり独特な単語と言い回しが出てくる上にそれを説明する気がない。
誰かに必要とされるからこそ居場所が与えられる。だからこそお互いに居場所を与えているのかもしれない。
運命の乗り換えを行えるとしたら使うだろうか? -
誰かのために全力で走りたくなる。思いっきり抱きしめたくなる。
冠陽か晶陽か晶苹なのかもうなにが何なんだかわからないけれど、きっとCPとかそういうものを飛び越えた愛がぐるぐるしているんだと思う。
ただ1番もやっとくるのが晶馬は苹果ちゃんのことを好きなのかどうか、ということ。確実に陽毬のことも愛していたはず。確かに後半の苹果ちゃんの男前感はすごかったのだけれどもさ…
これについてはまだまだ考えなければいけなさそうです。