明日屋商い繁盛 (1) (バーズコミックス ルチルコレクション)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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本棚登録 : 174
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344825567

感想・レビュー・書評

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  • 絵柄で食わず嫌いだった作家さん。深く反省しています。
    やっぱり絵柄は苦手だし、魑魅魍魎とした話は好物だけどあんまりBLぽくないし…と、気乗りせずに読み始めたんですが。
    涙腺決壊でした。

    両親と姉を交通事故で亡くし独りきりになった秋緒は、遠縁の親戚から譲ってもらった古道具屋を切り盛りすることに。
    何の知識も無いまま始めた商売に、友人の天宮はだまされるのがオチと冷ややかな反応。さらに、面妖な客が持ち込む道具はどれもいわくありげで、その度に秋緒は生死の因縁が巻き起こす不思議な騒動に巻き込まれてしまいます。

    1話完結のエピソードがどれも切なくて、心の琴線に触れるものばかりでした。絵柄も読んでるうちに気にならないばかりか、他じゃだめかも、とまで気持ちが変化してしまいました。
    とにかく、先が読めない!予測不能な展開で、話に引き込まれるどころか吸い込まれ。
    曖昧な舞台設定、時代設定なんですよね。現代なのか一昔前なのか。
    出てくる妖怪たちも怖い存在ではあるけれど、どこからどうして彼らが秋緒の元にやってくるのかが謎です。中にはかわいいのも混ざっていて、心なごみます。
    そして、客は愛する人に心を残したままあの世に逝ってしまった人たちです。そのうちの「硯」「旗」「鞠」「刀」は、心に残る話でうるっとしてしまいました。
    暗く沈む話ばかりじゃなくて、ユーモアも忘れていないところがいいんですよね。

    秋緒は辛さをまだ乗り越えていないようですが、明るさもあるし正直で相手が人ならざるものでも、何とか力になってあげようとする気持ちに温かさがあります。
    そしてそんな秋緒を支える同居人?の自称からかさおばけのキッカ。謎の男なんですが、ちゃらくみせてしっかり秋緒を護っているんです。天宮と瓜二つってところも、ますます謎めいていて気になります。

    予測不能で、ものすごく今後の展開に期待大。話の運び方が光ってる作家さんですね。即日2巻を購入しちゃいました。

  • ARUKUさんの作品は心に響きすぎて、一度読むとしばらく読めなくなってしまいます。
    そして久しぶりに再読しました。2年ぶりくらい。
    それでも話はおぼろげながらすべて覚えています。
    なんという破壊力だったのでしょう。

    1巻はまだまだ序の口、不思議な和風ファンタジーです。
    古道具屋の明日屋に持ち込まれた道具の因縁を解いて回るのですが、どれもじーんとくる話。
    スープ姫の話では号泣。あの場面であのセリフ、衝撃でした。
    しかしこれは序の口、次巻がすごいのです。

  • ジャンルはBL・・・でもBLっぽくはなくて普通のマンガ?あの世とこの世の境なのかな~死者の持ち物に宿る魂の話?1巻目では先が読めず意味不明。2巻目で、あーそういう事かっ!と。私は1回読めばいいかなと思う程度でしたヾ(;´▽`A``

  • 一話で事故の話と焼死体の絵が怖すぎてストップしてます。
    死人の持ち物にまつわる話なので、
    人が苦しんでるのや死ネタが駄目な人にはお勧めできません。
    連作になっていて面白そうだったから残念。

  • 全2巻。
    掲載誌の関係でBLカテゴリーになっているけれど、
    BLじゃないですねえ。
    マンガとして面白かった。

  • BL抜きにして普通に作品としてすごい話だと思います まさにARUKUワールド炸裂!

  • いま出ているARUKUさんの商業コミックスがこれで最後なので、勿体なくてとっておいたのですが結局読んでしまいました。

    ああ、矢張り素敵。

    何処だか分からない、彼岸と此岸の境の街の骨董屋さんのお話。
    どれも素敵ですが、硯の話と軍人さんの話が好きです。

    主人公が巻き込まれたであろう事故。天宮とキッカ。謎は深まりつつ、二巻へ。

    巻末に大好きな俳句のシリーズの続きもありました。
    ハッピーエンド(?)ですが、これで終わってしまうのは淋しいなあ。

    ページ開いて思ったのですが、人の顔が以前よりもこなれてきたような気がします。まだまだ体が異常に小さかったりバランスが気になるコマもありますが、味が消えないまま、読みやすい絵柄になって下さったら嬉しいなあ。

  • 不思議な世界観はARUKUワールド。ミステリアスな雰囲気と、独特な絵柄。主人公の謎が1つずつ紐解かれるたび、新たな謎とミスリードが絡み、グイグイ引きこまれて読んでしまう。わりとリアルにグロい妖怪なども出てくるので苦手な人はご注意ください。

  • 久しぶりにBL。家族を事故で亡くし一人生き残った主人公秋緒。
    親戚の伝手で古道具屋の商売を受け継ぐことになるけれども
    そこは不思議な、この世のものではない客ばかりがやってくる―。

    古道具と亡き人々にまつわる不思議でちょっとホラーなお話?という雰囲気でスタートしますが・・・
    さすがのストーリーテラーARUKUさんの作品、
    完結する2巻の最後までぜんぜん気が抜けません。
    それにしてもホラー描くの上手ですね・・・怖い。
    昭和な香りの色濃い稀有な作家さんでどんな方なのかすごく気になります。
    主人公も秋緒さんだし、なんだか秋の描写が美しくて文学的なのも素敵です。

    ARUKUさんの作品最近読んでなかったのですが(いろいろトラウマになってて…)1巻巻末の俳句教室のお話も素敵で、他のコミックスに載ってる?エピソードも読みたくなりました。こんな先生いたら私も俳句教室行きたいです。

  • 独特の絵が気になってしまうけど、お話はすごく面白い!アヤカシが出てきたり気味が悪かったりウルッくるお話など、不思議な世界観に引き込まれる。秋緒の記憶やキッカの正体とかまだまだ謎だらけなので早く真相が知りたい!BLっぽさがあんまりない感じです。

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