わたしたち消費: カーニヴァル化する社会の巨大ビジネス (幻冬舎新書 す 1-1)

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980617

感想・レビュー・書評

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  • 2008/01/14 購入
    2008/01/27 読了 ★★
    2011/12/05 読了

  • 今の話よりも過去の話が多くて、更に今の話の箇所はあまり新しい発見がなかったかな。世の中が盛大に流行を追いかけていた時代も体験してみたい。

  • 3章4章5章が面白い。

  • [ 内容 ]
    ラブandベリー、『赤い糸』、初音ミク…これらは異例のヒットを記録するゲームやケータイ小説、ソフトウェアの名前である。
    一般的知名度は低いが、小学生や女子高生、ネットユーザーなど一部の間で大流行している。
    なぜこうした局所的なカーニヴァルが近年ミリオンセラーを生み出すのか。
    「わたし」が欲しいものを追及した「わたしたち」がつながり、盛り上がり、生まれる「わたしたち消費」は、まさにウェブ時代の新ビジネスを拓く現象といえるのだ。

    [ 目次 ]
    第1章 「それって人気なの?」-姿の見えないヒット商品(「脳トレ」に匹敵する人気ゲームたち 日本の人口を超えるヒット、カードゲーム ほか)
    第2章 「みんな」から「わたし」へ(「みんな」意識はどこから来たか 「大衆の消滅」と「感性の時代」 ほか)
    第3章 わたしたち消費の時代(ネタ的コミュニケーションから生まれる市場 共同体から共同性へ)
    第4章 わたしたち消費のマネジメント(共同性のサイクル 感染を拡大する ほか)
    第5章 わたしたち消費のさらなる拡大メカニズム(共感力と発信力に優れたわたしたち拡大層 共振する社会の消費の行方)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 巷で大ヒットの巷ってどこの誰のこと?
    と思う人は読むべし。

  • 鈴木謙介の電通との共著。自身は、マーケティングのための知見であることを唄うが、その内実は学術的な消費社会論。


    70s.80s年代は、田中康夫の『なんとなくクリスタル』、糸井重里の「贅沢は素敵」よろしく、消費社会の黎明期。そこでは、商品の有用性ではなく、差異コソが肝要。
    そんな時代の消費を上野千鶴子は、〈わたし〉探しゲームと名付ける。消費を通した自己表現、他者との差別化こそ美徳であると。
    翻って、鈴木謙介のわたしたち消費は繋がりに注視する。自分が素敵だと思った消費を、友人も素敵と感じる。バラバラだと措定されていた個人の偶然の結びつき。そして、深まる人間関係の濃密化、これこそ時代のトレンド

  • 商品を売るためのメカニズムを解説したマーケティングの本です。
    とても面白く読めました。
    現在の流行、ヒット商品、消費のメカニズムについて、わたしたち消費という新しい切り口で考察した内容となています。

    従来のマーケティングでは、イノベーターから流行が伝播していくという考え方が主流でしたが、この本では、他人の情報に注意しつつ、自らも情報を発信する「わたしたち拡大層」が流行を作り上げていくメカニズムが解説されています。
    読んでいて、最近流行ったものにも当てはまるなぁ。
    と感想を持ちました。

  •  ケータイ小説や、ラブandベリーといった現代のヒット商品について、従来の大衆ヒット商品との違いについて論じている。大衆ヒット商品は言わば、「みんな」の商品であり、誰もが欲しいと思えるものであった。他人が持っているから、しているから、私もしよう。
     一方、現代のヒット商品は、「わたしたち」の商品であり、一人称の「わたし」から始まり、その同じ仲間である「わたし」が集まることで、「わたしたち」に発展する。
     「みんな」と「わたしたち」の大きな違いは、やはりインターネットであろう。インターネットを通じて、同じ仲間同士が集まる土壌ができやすい。そういった局所的な動きがやがて大きな波となって現れる。言い換えれば、現代はそういった大きな波を、「わたし」という自分発信で作ることが可能ということである。

  • ケータイ小説は誰が読んでいるのかわからない目に見えないヒット商品。
    ジュリアナ東京ができたのは91年5月。すでにバブルは崩壊していた。みんなバブルが崩壊していたことに気がついたのは93年くらいから。

  • 社会学と広告との関係

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著者プロフィール

関西学院大学准教授。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員。専攻は理論社会学。ソーシャルメディアやIoT、VRなど、情報化社会の最新の事例研究と、政治哲学を中心とした理論的研究を架橋させながら、独自の社会理論を展開している。
著書に『カーニヴァル化する社会』(講談社、2005年)、『ウェブ社会のゆくえ─〈多孔化〉した現実のなかで』(NHK出版、2013年)、『未来を生きるスキル』(KADOKAWA、2019年)ほか多数。

「2022年 『グローバリゼーションとモビリティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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