日本を貶めた10人の売国政治家 (幻冬舎新書 こ 10-1)

制作 : 小林 よしのり 
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981300

作品紹介・あらすじ

本当は誰もが政治家に期待している。いまこそ国会議員には働いてもらわねばならない。だが彼らの多くは「国家の名誉と安全を守ってほしい」という国民の最低限の願いすら打ち破く。それならば「売国奴」「国賊」という激烈な言葉で政治家を襲撃しようではないか-。学者・言論人へのアンケート集計で、最悪の「売国政治家」10人を選び出し、彼らが誰に国を売ったか、どんな罪を犯したか、なぜ彼らを許してはならないかを徹底検証した凶器の書。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の議員でありながら、「売国」「国賊」という言葉がピッタリの政治家をあぶり出した警鐘の書。(2009年刊行)
    まず、このアンケートに答えた識者を紹介。
    小林よしのり、八木秀次、田久保忠衛、西尾幹二、副島隆彦、大原康男、堀辺正史、関岡英之、潮匡人、小谷野敦、勝谷誠彦、木村三浩、長谷川三千子、宮城能彦、高森明勅、高山正之、宮台真司、富岡幸一郎、業田良家、西村幸祐の20名。
    アンケートは、各識者が(当時)存命中の政治家の中で売国的な人物を5名順位付け、1位5点、2位4点と順に集計したもの。
    その結果。
    1位 河野洋平52点
    2位 村山富市45点
    3位 小泉純一郎36点
    4位 小沢一郎29点
    5位 中曽根康弘22点
    6位 野中広務16点
    7位 竹中平蔵12点
    8位 福田康夫11点
    9位 森喜朗10点
    10位 加藤紘一10点
    以下、土井たか子、安倍晋三、松沢成文、麻生太郎、綿貫民輔、鳩山由紀夫、橋下徹、田中真紀子、中川秀直、菅義偉、細川護熙、福島みずほ、田中康夫、甘利明、渡辺喜美山本有二、山崎拓、辻元清美、小宮山洋子、太田昭宏と続く。
    アンケート母数が少ないので、数人の意向で順位は大きく変わるが、大方の候補者は想定内だと思う。
    ってことで、個人的に意外だと思った政治家とその主な選出理由のみを列記する。
    ☆安倍晋三:保守理念を掲げ、いくつか具体的成果を残しつつも、政治的未熟さ故に逆に保守復興の気運を挫折させてしまった。
    ☆中曽根康弘:理不尽な外圧により戦後初めて靖国神社参拝を中断し、現職首相として初めて自国の戦争を「侵略戦争」と公言、村山談話への流れを作る。
    ☆中川秀直:移民一千万受け入れ推進の元祖。

    そして注目すべきは、小林よしのり氏による序論「売国政治家とは何か?」は全中学校に副教材として配付して欲しい位の素晴らしい出来栄え。
    例えば、
    「政治家の使命とは国益を守ること。その意味では、〈売国政治家〉は〈無神論の神父〉や〈高所恐怖症のとび職〉みたいに本来ありえないもの。」
    「そもそもナショナリズムを持たない政治家などありえない。ナショナリズムといえば、排外的で好戦的なものと勘違いされているが自国の安寧と繁栄を望む強い意志がない政治家は売国政治家と認定するしかない」
    「守るべき国益を金(利権)と引き換える売国政治家が政権を握れば、日本は米国や中国に統一されかねない。文字通り国を金で売ってしまう危険性がある」
    「国連常任理事国の拒否権で、大国が悪事を働いても実質お咎め無し。つまり外交手段で国際社会に平和が達成されることはなく、世界は自国利益の最大化に勤しむ。それが厳しい現実である。であれば、日本だけが友好や戦略的互恵関係の美名の下に、一方的な譲歩を強いられてはならない」
    「どの国も徹底的な国家エゴで動いているのに、日本の政治家だけが友好を唱えていれば円満な外交が出来ると信じている。戦後教育で刷り込まれた贖罪意識のせいだ。中国がどれだけ核ミサイルを保有していても、決してそれを悪用することはない、しかし日本が一発でも核を持てばたちまち周辺諸国を侵略し多大の被害を及ぼす、と信じている」
    「〈歴史認識を持ち出せば国益を損なう〉という意見が誤りであることは言うまでもない。憲法9条という無防備国家信仰は、軍隊は暴走するという誤った歴史認識と不可分なのだ。歴史認識は現在の日本の外交戦略、防衛、憲法に対する意識にも繋がっている。日本主体の歴史認識を喪失していることこそ、国益を損ない続ける売国政治家を大量発生させている元凶に他ならない」

    以上、数カ所抜粋しただけで全文は20ページと長いが、間違いなく今もなお、いや今だからこそ傾聴すべき金言です。
    それにしても、本書から15年後、与野党議員のほとんどが売国奴(国賊)という現状を誰が想像しただろうか?さらに、地方自治体トップやマスコミ、法曹界、経団連にも反日勢力が幅を利かせている今、唯一残された砦は選挙民パワーのみです。皆さん、国賊議員らに好き勝手させず、良き日本と本当の日本人を守るために投票に行こう!

  • マンガ『東大一直線』でデビューして、最近では『ゴーマニズム宣言』などで社会に鋭く斬り込む「よしりん」こと小林よしのり氏の呼びかけで、保守派の哲学者・長谷川三千子や辛口コラムニストの勝谷誠彦などが集まり、売国政治家を名指しで糾弾する座談会。さらには各界の論客たちによるアンケートで「売国政治家ワースト10」を発表・解説するという痛快なもの。右寄りの感は否めないが、「売国」という観点からは正しく捉えているかも。ちなみに民主党が政権を取っていた2009-2012年に首相を務めていた3人が登場しないのは、この本がその直前に出版されたため (笑)。

  • なるほどこれは売れるだろうなぁ。売国政治家をバッサリやっているところが痛快。

    しかしなぁ。
    この本が「政権交代」の後に書かれていたらどうなっていたろうか?
    小沢一郎はランクインしているものの、特に大きな扱いとも思えない。鳩山由紀夫にはほとんど票が入っていない。(小物だからたいして悪影響もないと思われていたんだろう)
    「政権交代」の後に書いていたら、「10人の売国政治家」は違ったメンツになっていたのではないか。

  • 小林よしのりさんだけでなくて副島隆彦、田久保忠衛、潮匡人、勝谷誠彦、長谷川三千子、高森明勅、高山正之、西村幸祐など計20人の保守系の人が投票してランキング(アンケート時に存命中の政治家)。

    1位  河野洋平
    2位  村山富市
    3位  小泉純一郎
    4位  小沢一郎
    5位  中曽根康弘
    6位  野中広務
    7位  竹中平蔵
    8位  福田康夫
    9位  森喜朗
    10位 加藤紘一

    靖国参拝、慰安婦、米いいなり、親中、親韓、親朝などで選ばれてるんだけど、森さんだけは勝谷さんが1位で選んで正真正銘の馬鹿総理って笑っちゃう。
    WikipediaにWho are you ?捏造報道で出てるんじゃん。

    座談会で小沢一郎の話になって、勝谷さんが必至に擁護してるのも可笑しかった、噂どうりだなぁ。


    村山さん以外は自民党絡みで、5人は元総理大臣なんですね。

  • 2009年に発刊されたものなので、今更感を感じつつ手に取りましたが、決して「古い情報」という感じはなく読み終えました。
    発刊されるときからこの本の存在を知っていたので、どうしてもっと早く読んでなかったんだろう・・・と思いつつ。

    売国政治家ランキングの上位入賞者は、さもありなんといった顔ぶればかりですが、第三部の「私が断罪する売国政治家」という章で識者がそれぞれ五名ずつ政治家の名をあげているのですが、そこには意外な名前も入っていて興味深く拝読しました。

  • 実名入りで興味深く、面白く読めた。最新版の貶めた政治家も書いてほしい。

  • 最近の小林まことはあんま好きやないなと思ってたのだが、面白かった。
    何が「売国」かと考えるか、実際、その政治家の元で何が起き、何を失い、今に至るのかを示す。
    ただ、この先どうなるのか、それで良いのか、いろんなことは判らない。
    気が重いなあ。

  • 数年前に話題になった本書、ブックオフで見かけたので購入して読んでみた。
    3時間ちょっとで読了したが、うん、たしかに売国奴と言われても当然の政治家が名を連ねてる。

    10人の中には、「えっ!?」と思う政治家も二人ほど入っていたが、概ね自分の考えと近い人選である。
    この10人も編者が恣意的に選んだものでなく、学者や知識人などにアンケートを行って、順位付けしたものである。アンケートの内容は、「日本を貶めたと思う政治家を1位から5位まで、5人選ぶ」というもので、1位=5点、2位=4点・・・というように点数化して、その結果をまとめたのが本書である。

    それぞれの政治家について、その功罪を文章で記しているのだが、さすがに、ここに出てくるだけの政治家、功と罪では罪の記述が圧倒的に多い。

    日々、新聞・雑誌・その他報道等に目を通して、普通に政治を理解してる人間には、まったく当たり前の記述だが、これまで政治に無関心だった人には、目から鱗になるのではないか?

    18歳選挙権で、次回の選挙で初めて投票に行く、というような人には、ぜひ読んで欲しい一冊だな。学校の授業で使うとか、先進的な取り組みをする勇気ある学校は無いものかな・・・。


    背表紙~

    本当は誰もが政治家に期待している。いまこそ国会議員には働いてもらわねばならない。だが彼らの多くは「国家の名誉と安全を守って欲しい」という国民の最低限の願いすら打ち砕く。それならば「売国奴」「国賊」という激烈な言葉で政治家を襲撃しようではないか。
    学者・言論人へのアンケート集計で、最悪の「売国政治家」10人を選び出し、彼らが誰に国を売ったか、どんな罪を犯したか、なぜ彼らを許してはならないかを徹底検証した凶器の書。


    うん、読むに値するとは思う。
    ただ・・・、
    この本の出版年は、2009年の7月。そう、東日本大震災の2年ほど前・・・。
    震災の後での出版なら、確実に10人に名を連ねていたであろう政治家が本書では入ってない。
    菅直人である。
    菅直人の持つ独特の胡散臭さを感じ、震災のはるか以前から大嫌いな政治家としてマークしてる自分としては減点ポイント。

    ☆4個

  • 歴代の政治家を様々な識者が批判しているけど、やはり小泉純一郎と竹中平蔵のコンビや小沢一郎、村山富一、河野洋平、加藤紘一、福田康夫あたりはみんな批判が多いな。主に靖国に対してか、親中、親米が過度な政治家が売国政治家として名をあげていたな。小泉純一郎と竹中平蔵はよく話には聞くけど、アメリカ追従の傀儡だったのかと本当に思う。郵政民営化や医療制度改革などアメリカが利することを無理やり行って、市場原理を持って色々と破壊してしまったというのはある部分では本当にそうなんだろうな。村山談話、河野談話も非常に売国的だとも思うし、小沢一郎っておれから見ても本当に選挙にのみ興味があって、こと政策に関しては何も考えてないんじゃないかと思っていたけど、識者的にも本当にそんな感じなんだな笑
    逆に褒めるべき政治家は誰なのかも気になるから、そういった本も出してほしい。
    平沼赳夫と城内実は何か褒められてたけど。この本読んでなんとなく陰謀論者の言い分が見えてきた感じもした笑。この本に書いてた人たちは陰謀論者じゃないけども笑。なんかもっと政治家にキレてもいいというか、世論的に異を唱えることができたらなぁと思う。小泉純一郎のせいで、政治に対してミーハー化しだしたのも悪因の一つだろう。まぁけど本当は何が良くて何が悪いみたいなところは非常に難しいですよね。それにしても80年代以降の政治家ばかりだったけど、70年代まではやはり政治家の質は高かったのかな。

  • 各人の政策の一部分を徹底的に取り上げられていることもあり、これをそのまま鵜呑みにして、”ああ、こいつら悪い奴ばっかだ”って思うのは早計でしょう。ただ、見過ごしてはいけない政策が並んでいるのも確かで、事実を知る手段としては優れているとも思えました。それにしても、自分のように本編者に対する免疫がない人にとって、この一人称は何とも言えず苦々しいものを感じますね。評論っていう行為に対して、何か良いことがあるんでしょうか。まあ、好き好きといわれてしまえばそれまでですが。

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