日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)

  • 171人登録
  • 2.95評価
    • (1)
    • (10)
    • (17)
    • (14)
    • (0)
  • 22レビュー
著者 : 小谷野敦
  • 幻冬舎 (2010年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981669

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ベストセラーなどでよく見る日本文化論本についての批評。『日本は海外のと比べてああだこうだ』と主張する本を学問的な厳密さからみて作者の無知や思い込みや意図からのおかしさを指摘する。著者のほかの本と重複するところがある。「恋愛輸入品説との闘い」(恋愛は明治期に輸入されたのでそれ以前には存在しなかったという俗説への論駁)や小泉八雲の実像と評価などが後半中心。かれの新書にしては良いほうだと感じた。それでもサービス精神なのか余計な雑談のような散漫な部分や個人的な感情がむき出しの部分が多いのはいつものことだが。

  • 社会科学及び学問のあり方から,従来の『日本文化論』を批判する。

    まず,『歴史は一定方向に向かって進歩する』と主張して歴史に法則性を見いだそうとしたヘーゲルが「インチキ文化論」の源泉であると指摘し,「地道な実証」に「おかしな意味づけ」をすることで「非学問的」な議論が発生していることを批判する。

    さらに,マックス・ウェーバーについて,「何でもかんでも宗教で説明」しようとする態度,「理念型」を用いた無理な議論の運び及び文献にあたる地道な作業の懈怠によって「学問をねじ曲げるのに貢献した」(65頁)と批判する。
    ただし,詳細な論証は省略されており,小谷野氏の他の著作へのリファレンスもないのが残念(新書だから仕方が
    ない。)。

    このほか,『日本語は非論理的な言語である』という主張に根拠がないこと,恋愛及び女性裸体は西洋から輸入されたとする主張への批判にも重点が置かれ,皇室と小泉八雲についても言及されている。

    批評の対象とする論者の思想的背景を批判する手法を採っている点と,攻撃的(偽悪的?)な文体は好き嫌いが分かれると思われる。

  • 途中で止める

  • 日本文化論の入門書になるかなと思ったけど、日本文化論を知ってる人、その世界を知っている人じゃないと面白くない気がする。ただ、今後いろんな本を読む上で、参考にはなったかなー…という感じです

  • 読了。相変わらず著者の膨大な読書量を背景とした蘊蓄を堪能。日本文化論、日本人論の名著とされる著書や著者がバッサバサと切られるのは壮観。
    ただし私が好きな小谷野節は少なめ(田中優子女史への突っかかりが唯一か)。

  • 日本文化論を新書で書くのは無理であろう。

  • 揚げ足取りの名人ぶりは健在で、読まないでいい本を教えてくれる。3章までがおもしろい。けなした本の一覧を巻末にまとめておくべき。これは編集者の怠慢。

  • 日本文化論の「名著」を取り上げ、その「インチキ」を暴いた本です。

    日本文化論に対しては、左派の方から、「日本文化」なるものを単一の実体のようなものとして扱う「本質主義」を批判するものがありますが、本書の立場はこうしたものとは一線を画しています。著者が「インチキ」だと批判するのは、日本文化論の多くが実証的な手続きを踏んでいないということです。そうした意味では、本書はイデオロギー・フリーな立場からの日本文化論批判と言えるのではないでしょうか。

    著者がこれまでくり返し論じてきた、「恋愛輸入品説」批判、「日本人は裸体に鈍感」論批判、平河祐弘らのラフカディオ・ハーン研究に対する批判なども、日本文化論批判という観点から再説されています。

  • 人文学、社会学の胡散臭いところをぶった切っている。これを読めば、読書をする上での迷いは断ち切れると思う。

  • タイトルの通り、日本文化論に関する通説批判なんじゃけど、自分に日本文化論の素養があまりにも無くて、楽しみ切れなかったというのが正直な感想。ただ、小谷野さんが一癖も二癖も、下手したら百癖あるんじゃないかという程のクセモノである事は伝わった。『もてない男』、『恋愛の昭和史』を手配した。

全22件中 1 - 10件を表示

小谷野敦の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)を本棚に「積読」で登録しているひと

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)の作品紹介

「日本語は曖昧で非論理的」「日本人は無宗教」「罪ではなく恥の文化」…わが民族の独自性を説いたいわゆる日本文化論本は、何年かに一度「名著」が出現し、時としてベストセラーとなる。著者はある時、それらの学問的にデタラメな構造を発見した。要は比較対象が西洋だけ、対象となる日本人は常にエリート、歴史的変遷を一切無視している、のだ-。国内外の日本論に通じる著者が『武士道』に始まる100冊余を一挙紹介、かつ真偽を一刀両断。有名なウソの言説のネタ本はこれだ。

ツイートする