うつと気分障害 (幻冬舎新書 お 6-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981836

感想・レビュー・書評

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  • インターネットが普及している今の時代に、本の良さって狭く深く知ることが出来ることだと改めて思った。

    自分の過去とこの本を照らし合わせて初めて分かったことがいくつもあった。生きている以上、これからもストレスと付き合い続けなくてはならない。完璧主義とはさようならして、自分を大事にし続けようと思う。

    出会わせてくれてありがとう

  • いつ自分が鬱になるかわからないこそ、読んでおいて損はない情報だった。

  • 5年ぶりに無職となった。それではこの5年間何をしていたかというと、サラリーマンをやっていた。意に染まない生き方ではあったが、自分の中身が空っぽ過ぎて労働をすることぐらいしか、人生を埋める方法が思いつかなかったのだ。5年間必死で頑張ったが、結局精神障害を患ってしまい、休職から退職に追い込まれてしまった。
    そんなこんなでこの本に辿り着いた。思ったことは、気分障害というのは何かしら原因があってなる場合が多く、その人にとって適応できない環境や、ライフスタイルが、その引き金になることもあるのだ、ということだ。つまり、当たり前のことなのだが、やりたくないことをやっていると、心の病気になるよ、ということではないだろうか。
    あるいは世間の常識というものがあって、それに自分を当て嵌めようとした時に、上手く当て嵌らずに、自分を、無理矢理型に押し込める。そうやって無理をした分、心が壊れるよ、ということなのではとも。
    自殺者が毎年3万人いて、気分障害を患う者も年々増え続けている現状を考えると、世間の常識が現実とそぐわなくなっているのではないかと思えてしまう。自分の中に存在する常識に殺されてしまう人も多いのではないか。
    つまり、現代は世間の常識など既に崩壊してしまっている社会なのだ。そこで大事なのは世間の目や、常識などを一度取っ払った上で、自分の適応を知るということだ。自分には何ができて、なにができないのか、また、自分はどこに向かっていけば幸せになれると思うのか。等身大の自分を知ることで、社会とのミスマッチはある程度減らしていけるはずだし、そうすることで、心を病む機会も減るのではないか。
    精神医学関連の本を読んでいると、ん?結局肝心なところは何もわかってないんじゃないの?と感じるところがある。そんな時に、「語り得ぬものについては沈黙せざるを得ない」というヴィトゲンシュタインの有名な言葉を思い出すのだが、この本を読んでいる最中にも何度かその言葉を思い出した。
    それでも著者の心を病む人達にこの本を有効に使って欲しいという気持ちは節々に感じた。特にマックスウェーバーや著名人達のエピソードは面白く、人生色々だなとも思えた。
     

  • 自殺者が年間三万人を超え、うつの患者は百万人を突破。サラリーマンの六割が強いストレスを感じ、潜在患者は三百万~六百万人と推定される。だが実は、うつと思われていた人の約半分が躁うつだとわかってきた。うつと躁うつを含めた「気分障害」が激増しているのだ。対人トラブル、異性問題、失職、浪費、飲酒、DV…。病気と知らず失敗を繰り返す人も多い。気分の浮き沈みが激しい人、テンションが高く「絶好調」な人も危ないのだ。本書では、うつと気分障害の基礎知識から最先端の研究成果、実際に役立つ予防や治療・克服法まで、わかりやすく解説。

  • 図書館
    うつ病

  • 気分障害の症例、歴史、症状と診断、気分障害のタイプを前半とするならば、後半は、脳内物質の原因仮説の説明、生活変化がもたらす気分障害の増大、治療方法についてと全八章で新書にしてはかなり盛り込んでいる。

    脳内物質等の説明は非常にわかりやすかったが、新書で図が少なかったので、個人的にはもったいないなと思った。

  • S493.764-トウ-182 300219458
    (幻冬舎新書 182)

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00158709

  • 尊敬している新渡戸稲造もマックスウェーバーも30歳中頃で、うつ病にかかり、克服し、再び輝かしい人生を送っていたそうだ。

    かごの鳥症候群には適度な新奇の刺激が有効。今の状況・治療方針はよいのだろう。以前は一部分でも課長レベルの仕事をしていたところ、急に学生バイト以下の仕事しかあてがわれなくなれば、うつになるのは当然だ。

    人とつながりを持つ工夫が大切。本当にそう思う。1人以上そういう相談できる相手が自殺率を減らせるとのこと。

    どん底により何かが解放され、新しい刺激を得ることが唯一の治療法とウェーバーもいっている。説得力がある。

  • 元気な人から見ると、うつ病の苦しさは理解できない。波は突然やってくる。
    よく喋るようになるうつと、喋らなくなるうつがある。
    うつ状態では難しい判断力ができなくなる。
    気分障害のうち、双極性障害の方が、遺伝的要因の関与が大きく、短極性うつ病では環境的要因の関与が大きい。
    運動には抗うつ効果がある。
    休養を取る。
    誰にデモうつ病になる可能性はある。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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