- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344981881
感想・レビュー・書評
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2012年4冊目。
苦手意識を持っていた理系の本だが、滅多にないほどの感動を受けた本。
数値的に62桁もの差がある「宇宙」と「素粒子」を結びつけ、
限りなく小さくて大きな物語を描いている。
科学的に証明された事実そのものにも驚愕するが、
科学者たちの研究に取り組む姿勢や、
日々の生活に応用できる多くの教訓に感動した。
自分がここに存在すること自体が奇跡だと思えて、
あまりにも未知な世界に触れることによって謙虚な心が生まれる。
文系・理系問わず、とてもおすすめしたい本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最新の素粒子物理学の解説。数式をほとんど使わず、図と言葉のたとえだけで説明しているので読みやすい。ただし、ほんとか?と思っても、証明に関する説明はないので、ひとまずそんなもんだと受け入れるしかない(その先は、より詳しい本を読んでね、ということなのだろう)
ま、半分も理解できなかったが(;´∀`) -
久々の星5つをつけた。筆者は、極めて広範によく理解している。しかしながら一般の人にわかりやすく解説している。端折るところ端折り、議論が難しくなる前に(読者が眠くなる前に)ささっと結論を見せて、次のテーマに展開していく。推理小説を書いても、きっと面白い作品を著すに違いないと思ったが、本書自体が実は推理小説なみに面白い。執筆年が新しいので最新の成果をとりまぜて、過去の研究の歴史から解説していてわかりやすい。人物史的風に語られているのもよい。幻冬社さん、いい筆者をみつけましたね。品川区図書館に蔵書がある。
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この本を読みはじめようって時に「ニュートリノは光速を超える観測結果が出た」ってニュースを聞いて「ニュートリノって名前は良く聞くけど実際どんなもの?」と思いましたがこの本にもニュートリノ出てきました。易しくお話してくれてるとおもうんだけどやっぱり難しい。それでも全宇宙の現象をシンプルに説明する統一理論の探究ってすごいなと!
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タイトルからとても難しいのではないかと、読むのを気後れしていた作品です。本棚に置いておくだけのももったいないので夏休みなに読んでみました。数物や素粒子の話などをとてもわかりやすく書いてくださっていて理数が苦手な方もスラスラ読めちゃいます。
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宇宙を構成する物質に関するこれまでの研究成果について簡潔に述べられている作品。物理学者の類稀な努力を感じることができる。作品冒頭は宇宙の話から始まり引き込まれるが、中盤以降から物質の説明になるため非常に難しく中々頭に入ってこなかった。仮説→理論検証→実験を繰り返し、従来にはない新発見を行っていく様子は非常に興味深い。今後も新たな発見に期待。
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2011/4/11読了。
宇宙論と素粒子論を中心に、その基礎となる幅広い分野の物理学の知識が詰め込まれている。その説明は分かりやすく、難解で日常の感覚では理解が難しい分野にも関わらず、だいぶイメージを掴むことが出来た。これだけの内容をたったこれだけの分量で、さらにユーモアを交えて面白く書いたものは滅多にない。
時間を見つけて再読し、物理学への理解をさらに深めたくなるような1冊。 -
とても、優しく書いてくれていると思います。でも、難しかったです。ノーベル賞をお取りになられた方々の仕事がわかりました。
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始まりも終わりもその外側の事もわからない宇宙に浮かぶ地球、そこに生きる事の底抜けな不安はとりあえず横において、我々は自ら悩み苦しみを生み出しながら極めて狭い自意識の中を、あるいは自意識の生み出した社会の中を生きている。そんな事に思いを馳せつつ、時にこうした本をひもといて見るのもいいものだ。
人間の3~4次元的感覚ではどうしてもイメージできない世界をどう我々素人に理解した気にさせてくれるかがこの手の超入門書の醍醐味だが、さすが第一線の当事者の手になる本書は丁寧で独創的。特に粒子による力の伝達などのイメージは、なかなか他書ではお目にかかれない。大満足の一冊。 -
所々に挟まれている研究を巡るエピソードがとても面白い。また、イメージしにくい理論や現象の比喩もわかりやすい。しかし、様々な物理学の用語には注釈も必要だろうし、図版も難解に感じる。このページ数に収めるために無理をしている印象がある。