内部被曝の真実 (幻冬舎新書)

  • 363人登録
  • 3.69評価
    • (24)
    • (35)
    • (35)
    • (9)
    • (1)
  • 63レビュー
著者 : 児玉龍彦
  • 幻冬舎 (2011年9月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982291

内部被曝の真実 (幻冬舎新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 専門家とは、
    ・危険なことがあったら、これは本当に危険だから、苦労があっても何でもやっていこう国民に伝える。危険を危険だとはっきり言うのが専門家。折り合いをつけることではない。

    ・歴史と世界を知り、本当の危機が顕在化する前にそれを防ぐ知恵を教える人でなければならない。

    ・専門家には想定外があってはならない。想定されたリスクを瀬に、正しく伝えなくてはいけない。

    との言葉にただ納得。
    そしてまた、そのことを思うと、本当の専門家は日本では重用されていないのだと改めて思いました。

  • 疫学的に証明されなくても、因果関係が無いということが証明されたわけではない、極端な症例が最も重要な警報であると、著者は警告する。母乳中からのセシウム137の検出の問題に関し、低放射線量の被曝の影響についてもチェルノブイリの事例をあげ、汚染地の除染について具体的な対策を主張する。国民に本当のことを言う前に政治家や経済人になってしまった科学者では無く、危険な事を危険だと言う専門家の矜持を捨てなかった一人の科学者の勇気と行動が本になった。

  • 国や東電を批判している有名どころの科学者や医者の本を何冊か読んだけど、この本はそれらの人たちと少し違った趣がある。

    ”人が汚したものなら、人がきれいにできないわけがない。そのために全力を尽くすのがわれわれ科学者の責任である”p.136

    「今日本が持っている科学技術の力を結集して除染につとめ、日本の国土を元に戻そう!」という強い気迫が伝わってきて、読んでいるこちらも前向きになれる。

    まだ読んでいない人には、ぜひおすすめしたい。日本にこんなに熱く、立派な科学者がいるんだ!

  • まだ何も終わってないことを痛感する。専門的な内容も多いが今後長くつきあわなければならなくなった放射性物質について整理できる。専門家というもののあるべき姿についても共感した。

  • 「私は国に満身の怒りを表明します」
      「7万人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は一体、何をやっているのですか!」

    福島原発事故では、広島原爆20個分以上の放射性物質が放出された。国が「測定と除染」に今すぐ全力を挙げなければ、子どもと妊婦を守れない。
    YouTubeで100万回以上も再生されて大きな反響を呼んだ、正義の科学者による魂の国会スピーチを完全採録。
     さらに
    ■国会でのスピーチに寄せられた疑問・批判への回答
    ■ヨウ素被曝と子どもの甲状腺がんの因果関係の立証には長い年月がかかることを、今から2年前にすでに警告していた論考
    ■国会出席を決断するにいたった南相馬でのある1日について書き下ろした「私はなぜ国会へ行ったか」
    を加えての緊急出版!

  • 7月27日の衆議院厚生労働委員会において、渾身の力をこめて、政治家の無策と、今後の福島での除染についての提言をしていた、東大アイソトープ総合センター長の児島氏による著作。厚生労働委員会での発言、その後のQ&A、配布資料の再収録。また、チェルノブイリ事故後20年にわたって継続的に行われた調査の結果判明したセシウム137の長期内部被爆による膀胱炎のメカニズムも詳述。専門的な内容だが、非常にわかりやすい。良書。

  • 2011/9/11 Amazonより届く。
    2011/9/11〜9/15
    東京大学アイソトープセンター長である児玉教授が、7月27日の衆議院厚生労働委員会での全発言を含む現在の日本に突きつけられている放射性物質の脅威についてまとめられた本。委員会での涙ながらの発言はYou Tubeでも、もの凄い閲覧数をカウントしている。
    ここには、真の科学者がいる。全国民必読の書である。
    しかしこれだけの危険性が指摘されているにもかかわらず、未だほとんど有効な対策を政府が立てられないのは、重大な国家の犯罪であろう。

  • YouTubeにアップされ大きな反響を呼んだ国会でのスピーチが全文採録されています.私も研究者の端くれとして使命感を持って取り組みたいと思います.

    (1) 最新の技術を駆使した食品検査を
    (2) 住宅の汚染を検査する“すぐやる課”を
    (3) 自分達で緊急的除染をするときは土ぼこりに厳重注意
    (4) 行政による長期的な除染は住民の同意のもとに

    というのが本書の提言内容となります.これ以外にも重要事項が数多く散りばめられています.とりわけ専門家の役割について強く言及されている書です.

  • 2011年刊。◆東大アイソトープ総合センター長たる著者が、南相馬市での除染経験やチェルノブイリ原発事故の教訓を踏まえ、国会にて答弁した内容を載せたもの。重複の多さを割り引いても、今こそ読む価値あり。著者の問題意識は、大量に環境に撒き散らされた低線量かつ長期間の半減期を有する放射性物質が、飲食物等を通じ体内に取り込まれることによる被爆(内部被爆)である。これは除染しか有効な手立てはなく、放置すれば濃縮された上記放射性物質が食物連鎖の関係で人間にどんどん取り込まれていく。これは再稼動とは異なる今の危機なのだ。

  • (2016.03.01読了)(2013.01.23購入)(2011.09.25第4刷)
    3月は、東日本大震災のあった月ですので、震災関連の本を読むことにしています。
    福島の原発事故で放出された放射線によってどのような影響が出るのか、放出された放射線の濃度をどうやって弱めていったらいいのかを述べた本です。
    先例として、チェルノブイリの事例がいくつか述べられています。
    被災地へ足を運んで、放射線濃度を測り、除染の指導をしているようなので、話に説得力はあります。

    【目次】
    第一部 7・27衆議院厚生労働委員会・全発言
     1 私は国に満身の怒りを表明します
     2 子どもと妊婦を被曝から守れ―質疑応答
    第二部 疑問と批判に答える
     データが足りないときこそ予測が大事
     線量を議論しても意味がないのはなぜか
     危険を危険だとはっきり言うのが専門家
     ほか
    第三部 チェルノブイリ原発事故から甲状腺がんの発症を学ぶ
        ―エビデンス探索20年の歴史と教訓
     第三部の要旨
     チェルノブイリ原発事故による健康被害の実態
     小児甲状腺がんの増加の原因をめぐる論争
     ほか
    第四部 〝チェルノブイリ膀胱炎〟
        ―長期のセシウム137低線量被曝の危険性
     第四部の要旨
     深刻化するセシウム137の汚染
     1940年代以前には地球に存在しなかったセシウム137
     ほか
    おわりに 私はなぜ国会に行ったか
     委員会出席への依頼、そしてためらい
     大津波は本当に「想定外」だったのか
     専門家とは、歴史と世界を知り知恵を授ける人
     ほか
    付録 国会配布資料

    ●原爆と原発(13頁)
    原爆による放射能の残存量と、原発から放出されたものの残存量を比較しますと、1年経って、原爆の場合は1000分の1程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の1程度にしか減らない。
    今回の福島原発の問題はチェルノブイリ事故と同様、総量で原爆数十個分に相当する量が漏出し、原爆汚染よりもずっと大量の残存物を放出したということが、まず考える前提になります。
    ●除染のコスト(25頁)
    カドミウム汚染地域は大体3000ヘクタールなのですが、現在そのうち1500ヘクタールまで除染が済み、国費が8000億円投入されています。今回、汚染地域がもしこの1000倍ということになれば、一体どれだけの国費投入が必要になるのか。
    ●放射線障害(100頁)
    放射線障害は、細胞増殖の盛んな子ども、免疫障害のある病人に起きやすいことから、保育園、幼稚園、小学校、中高等学校と年齢の若い児童・生徒の接触、吸入可能性のある所から除染が急がれる。
    ●線量計(126頁)
    市には、米軍から20個ほど、シリコン半導体だと思われる個人線量計が届けられている。しかしマニュアルは英文のものだけで、表示する数値の意味も分からない。

    ☆関連図書(既読)
    「私たちにとって原子力は・・・」むつ市奥内小学校二股分校、朔人社、1975.08.03
    「原子力戦争」田原総一朗著、筑摩書房、1976.07.25
    「日本の原発地帯」鎌田慧著、潮出版社、1982.04.01
    「ここが家だ-ベン・シャーンの第五福竜丸-」ベン・シャーン絵・アーサー・ビナード文、集英社、2006.09.30
    「恐怖の2時間18分」柳田邦男著、文春文庫、1986.05.25
    「食卓にあがった死の灰」高木仁三郎・渡辺美紀子著、講談社現代新書、1990.02.20
    「チェルノブイリの少年たち」広瀬隆著、新潮文庫、1990.03.25
    「チェルノブイリ報告」広河隆一著、岩波新書、1991.04.19
    「原発事故を問う」七沢潔著、岩波新書、1996.04.22
    「ぼくとチェルノブイリのこどもたちの5年間」菅谷昭著、ポプラ社、2001.05.
    「六ケ所村の記録 上」鎌田慧著、岩波書店、1991.03.28
    「六ケ所村の記録 下」鎌田慧著、岩波書店、1991.04.26
    「神の火(上)」髙村薫著、新潮文庫、1995.04.01
    「神の火(下)」髙村薫著、新潮文庫、1995.04.01
    「原子力神話からの解放」高木仁三郎著、光文社、2000.08.30
    「原発事故はなぜくりかえすのか」高木仁三郎著、岩波新書、2000.12.20
    「私のエネルギー論」池内了著、文春新書、2000.11.20
    「原発列島を行く」鎌田慧著、集英社新書、2001.11.21
    「朽ちていった命」岩本裕著、新潮文庫、2006.10.01
    「いのちと放射能」柳澤桂子著、ちくま文庫、2007.09.10
    「原発と日本の未来」吉岡斉著、岩波ブックレット、2011.02.08
    「原子力事故自衛マニュアル 緊急改訂版」桜井淳著、青春出版社、2011.04.15
    「原発労働記」堀江邦夫著、講談社文庫、2011.05.13
    「福島原発メルトダウン-FUKUSHIMA-」広瀬隆著、朝日新書、2011.05.30
    「緊急解説!福島第一原発事故と放射線」水野倫之・山崎淑行・藤原淳登著、NHK出版新書、2011.06.10
    「津波と原発」佐野眞一著、講談社、2011.06.18
    「原発社会からの離脱」宮台真司・飯田哲也著、講談社現代新書、2011.06.20
    「原発の闇を暴く」広瀬隆・明石昇二郎著、集英社新書、2011.07.20
    「福島 原発と人びと」広河隆一著、岩波新書、2011.08.19
    「福島の原発事故をめぐって」山本義隆著、みすず書房、2011.08.25
    「ルポ下北核半島-原発と基地と人々-」鎌田慧・斉藤光政著、岩波書店、2011.08.30
    「亡国の宰相-官邸機能停止の180日-」読売新聞政治部、新潮社、2011.09.15
    「「想定外」の罠-大震災と原発」柳田邦男著、文藝春秋、2011.09.15
    「福島第一原発潜入記」山岡俊介著、双葉社、2011.10.02
    「災害論-安全性工学への疑問-」加藤尚武著、世界思想社、2011.11.10
    「死の淵を見た男」門田隆将著、PHP研究所、2012.12.04
    「さくら」馬場国敏作・江頭路子絵、金の星社、2011.12.
    「日本人は原発とどうつきあうべきか」田原総一朗著、PHP研究所、2012.01.12
    「官邸から見た原発事故の真実」田坂広志著、光文社新書、2012.01.20
    「見捨てられた命を救え!」星広志著、社会批評社、2012.02.05
    「ホットスポット」ETV特集取材班、講談社、2012.02.13
    「ふたたびの春に」和合亮一著、祥伝社、2012.03.10
    「飯舘村は負けない」千葉悦子・松野光伸著、岩波新書、2012.03.22
    「これから100年放射能と付き合うために」菅谷昭著、亜紀書房、2012.03.30
    「闘う市長」桜井勝延・開沼博著、徳間書店、2012.03.31
    「おいで、一緒に行こう」森絵都著、文芸春秋、2012.04.20
    「知ろうとすること。」早野龍五・糸井重里著、新潮文庫、2014.10.01
    (2016年3月2日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    福島原発事故では、広島原爆20個分以上の放射性物質が放出された。放射線による健康被害が科学的に証明されるまでには時間がかかる。安全か危険か議論するより前に、国が「測定と除染」に今すぐ全力を挙げなければ、子どもたちと妊婦を守れない。「民間のノウハウを集め、最先端機器を使って全国の産地で食品検査を」「低線量の膨大な放射性物質を処理するための法律の整備を」―内部被曝研究の第一人者が、政府の対応を厳しく批判しつつ具体的な対策を提言して大きな反響を呼んだ、国会でのスピーチを全文採録。
    内容紹介(amazon)
    「私は国に満身の怒りを表明します」
    「7万人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は一体、何をやっているのですか!」
    福島原発事故では、広島原爆20個分以上の放射性物質が放出された。国が「測定と除染」に今すぐ全力を挙げなければ、子どもと妊婦を守れない。
    YouTubeで100万回以上も再生されて大きな反響を呼んだ、正義の科学者による魂の国会スピーチを完全採録。
     さらに
    ■国会でのスピーチに寄せられた疑問・批判への回答
    ■ヨウ素被曝と子どもの甲状腺がんの因果関係の立証には長い年月がかかることを、今から2年前にすでに警告していた論考
    ■国会出席を決断するにいたった南相馬でのある1日について書き下ろした「私はなぜ国会へ行ったか」
    を加えての緊急出版!

全63件中 1 - 10件を表示

児玉龍彦の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
大野 更紗
シーナ・アイエン...
高野 和明
村上 春樹
村上 春樹
ウォルター・アイ...
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印

内部被曝の真実 (幻冬舎新書)に関連する談話室の質問

内部被曝の真実 (幻冬舎新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

内部被曝の真実 (幻冬舎新書)の作品紹介

福島原発事故では、広島原爆20個分以上の放射性物質が放出された。放射線による健康被害が科学的に証明されるまでには時間がかかる。安全か危険か議論するより前に、国が「測定と除染」に今すぐ全力を挙げなければ、子どもたちと妊婦を守れない。「民間のノウハウを集め、最先端機器を使って全国の産地で食品検査を」「低線量の膨大な放射性物質を処理するための法律の整備を」-内部被曝研究の第一人者が、政府の対応を厳しく批判しつつ具体的な対策を提言して大きな反響を呼んだ、国会でのスピーチを全文採録。

内部被曝の真実 (幻冬舎新書)のKindle版

ツイートする