- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344982628
作品紹介・あらすじ
悪臭のする不衛生な「ゴミ屋敷」で、他者の介入を拒否し、物に埋もれながら暮らす人々が増えている。彼らの多くは、実は「セルフ・ネグレクト」の状態にある。セルフ・ネグレクト(自己放任)とは、自分の生活に極度に無関心となり、著しく生活環境と健康状態が悪化する状態のことで、やがては孤立死に至る。毎年2万人に上る孤立死の約8割は、このセルフ・ネグレクトが要因とも言われている。彼らはなぜ自らの人生を「放棄」し、ゆるやかな死を選ぶのか。少子高齢化、家族崩壊、高齢者虐待などを背景に急増する、現代の病理に迫る画期的な書。
感想・レビュー・書評
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あ、思ってたんと違う。
いや。わたしが勝手にこういうのが読みたい!って思ったのと違うってだけなんだけど。
老人などの孤独死がどうして起きるか?っていうのが、ゴミ屋敷に通じるって話なだけで、ゴミ屋敷云々の話が聞きたいわたしとしてはちょっと違いました。
にしても。66歳の引きこもりが孤立死。とか。
30歳からずーっと引きこもりだったとか。
いや、もう無理だよね。それ。
でも、今の世の中めっちゃ登校拒否とかたくさんいるから、今後リハビリするみたいに、少しづつ外に出て行かないと、まじで30歳過ぎて久々に誰かと関わり持とうと思っても、かなりの勇気がいるよね。
それは6歳で新しい学校の比じゃないよね。
30歳で初めまして、今日から家でました。みたいになかなかならんよね!きっと!!!!!!!
だめよ。親も、自分が死ぬまで引きこもらせたら。って思うと、もう手遅れな気もした。
いやー引きこもり、結構聞くけど、ホントなんかのタイミングで上手く外に出していかないと。歳取れば取るほど致命的になっていくな。と、ひたすら思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
想像していた本とは方向性が違いました。
どちらかというと、一人一人の住人の人生を掘り下げたルポタージュではないかと期待していたのですが、著者の経験に即したエピソード披露と、これからの介護の在り方を考えて行こうという内容でした。実際に地域包括センターに勤めている人は実感出来る内容だと思います。
興味本位で読んでみようと思った自分の不明を恥ずかしく思いましたが、読み物としての価値よりも教科書的な価値の方が大きいのかなという感じです。 -
『ゴミ屋敷』というタイトルだけ見た時は、まさか自分に関係ないと思い読み始めたら、そうでもなくて驚きました。
サブタイトルは、『孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態』とあるとおり、誰にでも訪れる可能性のある ”孤立死の本” です。
まず「セルフ・ネグレクト」ってなんだろう?と思いました。
個人的に分かり難いカタカナ語は苦手だし、広く一般的に普及させるのに、余計な時間がかかるので、どうしてこうも分かり難い名称を使うのだろう?と不思議で仕方ありませんが、本書はその謎も丁寧に解説してあります。
個人的に、セルフ・ネグレクトは、”孤立死の前段階” だと理解しました。
老化や病気で体が思うように動かなくなり、無気力、自分は駄目だ、生きる資格がない、死にたいという思想から、部屋を片づけなくなり、ゴミ屋敷と化す。
心理学の本や、犯罪の本、うつ等の本を読んでも、掃除できない人、物が必要以上にある人は、なにかの兆候だったり、SOSのサインでもあると必ずでてくるので、自分でも気をつけようと思いました。
私は掃除する時間があるなら、本読んでいたいと思うのですが、大量の本をどうにか整理整頓しないといけない!と強く感じました。あぁ。。。 -
やばいこれ、将来の自分かも、と思いながら読んだ本。人間年取ってくると自分を大事に思わない時間が訪れることがあるんだと思う。年を取るのは人間誰でも初めての経験なので、どんなに先達の話を聞いても、さて自分のこととなるとどう御してよいのかわからないということがあるんだろう。ちょっと自分はやばいです。ゴミ屋敷に住むBBAになっちゃいそう。
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ゴミ屋敷の発生原因は病気や他者との接点の少なさから来るという。横の繋がりの大切さや、行政がもっと踏み込んだ行動をする事が必要と説いている。
ハッとさせられるほどの衝撃があるわけではないが、わかりやすく面白かった。 -
看護師背景の人が書いた本。
学びが多かった -
著者の岸恵美子氏は看護師・保健師で、高齢者虐待やセルフネグレクトの研究者。
セルフネグレクト(自己放任)の結果としてのゴミ屋敷が解説されていて、ゴミ屋敷を作ってしまう原因ははっきり分かっているわけでは無いものの、認知能力や問題解決能力が低下した高齢者に多いようだ。
個人的に興味を惹かれたのは、まだ比較的若い中年夫婦と子供の世帯の話で、家族全員が不潔すぎて銭湯から出入りを断られていて、旦那さんはゴミがない僅かなスペースで立ったまま寝ているというエピソード。
セルフネグレクトというのは覚えておきたい大事な概念だと思ったのだけど、最近You Tubeのゴミ屋敷動画に出てくるようなタイプの人は少し違うタイプのように思えて、どちらかというとそういうタイプの方が多そうな印象があります。 -
図書館本。
ゴミ屋敷と言うワードに興味を惹かれたが、本質としてはセルフネグレクトが発端で、結果としてゴミ屋敷になってしまった、と言う事だろう。
自分の母親も今年65になった。専らの心配は世間的にはゴミ屋敷な実家の事だ。兄妹で荷物を残している事や、母親の尻に火がつかないと動かない性格もあり、処分が困難で物が溢れている。
色々行き違いがあり最近疎遠になっている。本書を読んでこれではいけないと強く感じた。確かに直接支援できなくても、連絡をとったり、出来る事はあるはずだ。
個人的にはとても衝撃的な本に出会えた。