オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬舎新書)
- 幻冬舎 (2012年9月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344982789
作品紹介・あらすじ
父親が大嫌い、Twitterで悪口を書かれた、女優と結婚したい……こうした悩みを打ち明けられたとき、どんなアドバイスができるか。朝日新聞beの人気連載「悩みのるつぼ」で、誰よりも相談者の気持ちに寄り添い、「役立つ回答」を編み出し、読者や相談者本人から絶大な信頼を誇る著者が、「回答」に辿り着くまでの思考経路を一挙に公開。人生相談と本気で格闘することで、問題解決のための分析力、思考力が身につく、画期的な書。
感想・レビュー・書評
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以前、車谷先生の「人生の救い」を読み衝撃を受けた事がある。
朝日新聞の名物コーナー、“悩みのるつぼ”をまとめた本だ。
なんと、この本も同く人生相談をまとめたものだと言うではないか。
これを読まずにいられようか。
岡田さんは、悩みのるつぼの中でもファンが多いらしい。
なるほど、なるほど。
本書を読むと、いかに時間をかけて相談者に寄り添って回答しているかが手に取るように分かる。
感情に流されることもなく、岡田セオリーを駆使して徹底的に分析して相談の本質がどこにあるのかを抜き出していく。
実践的な回答は、悩みを完全に解決すると言うよりも悩みを軽くすることに重きを置いている。
そして、大事なのは“愛”。
説教でもない、荒唐無稽な回答でもない。
常に相談者の立場に立った答えには“愛”が溢れている。
人気なのも分かるなぁ。
しかもこうやって回答までのプロセスを知ったら益々ファンが増えるんじゃないかなぁ。
ま、正直私には車谷先生の「人生は救いなんてない」というパンチのあるお言葉の方が面白くもあったけど。
実際に悩みを相談する立場になったら、岡田さんご指名かな・・・、なんて思ってみたり。
それにしても朝日新聞の人選には驚かされる。
岡田さん、上野千鶴子さん、金子勝さん、それに美輪さんだもの。
すごいメンバー。
車谷先生もすごいけど、美輪さんなんてそれを超えてるし(笑)
それにひきかえ、(現在は分からないけど)読売の人生相談は弁護士、医者、アスリートと言った面々で、なんとも杓子定規。
回答もどちらかと言うと優等生っぽい回答や、「弁護士に相談しましょう」などと言う具体的な内容が多かったと思う。
それぞれの良さはあるとは思うが、朝日の潔さにあっぱれ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かったよお~。いつも楽しみに読んでいる朝日新聞別刷の人生相談「悩みのるつぼ」、回答者の中でも岡田さんのは特にお気に入りで、よく切り取ってはスクラップしていたのだが、まさか本になるとは!
本書はその相談と回答だけでなく、岡田氏がどのように考えて回答に至ったかということを、論理的に思考法を公開しながら説明したもの。新書としてはぶ厚く350ページを超えるボリュームだが、あまりのおもしろさにほとんど一気に読んでしまった。
どれをとっても、この相談にどう答えたらいいのか?という悩みばかりなのだが、岡田氏の回答はいつも意外性に満ちているのに、なるほど!と納得させられる。何よりもご本人のおっしゃる通り「愛」が感じられる。
人生相談の読者はたいていの場合相談者の「敵」である(「こんな事相談してこいつバカじゃないの?」)、でも回答者はどこまでも相談者の味方になって答えなくてはならないという考えのもと、その苦しみをゼロにはできなくても減らしていくような答えを追求すると著者は言う。そのために、とことん「深く潜って」考えていくそのメソッドが示されていく。それが実に具体的でわかりやすい。
うーん、と唸ったのは「愛の込め方」についてだ。著者は一度しっかり書き上げた原稿を、少しおいてからもう一度見直すのだという。今度は「心配」しながら。この相談者が自分の大事な家族だったらこんな風に書いただろうか?「『こいつが楽になってくれたら、俺の言うことなんてわからなくてもいいや』という相手主体の考え方」で微妙な差が生まれるのだと。これには参りました。確かに「愛」ってそういうことだよね。
名回答だと思うものはいくつもあるけれど、私が好きなのは「漫画家になりたいという孫についての相談」やタイトルにもなっている「オタクの息子についての相談」など、家族や子育てについてのもの。「趣味に没頭していいのは子どもと「一人前の大人』だけ」なんて全く名言だなあ。
笑ったのは、冒頭で他の回答者の方に言及しているところ。車谷長吉さんの「実用性の低さ」とか上野千鶴子さんの「毒舌」とか全くその通り。確かに上野さんの回答は著者の言う通り「下らない質問に対して溜飲を下げる」タイプだものね。でもそういうのも私は好きで、思うに、相談者の中にも「叱られる」ことを期待している向きがあるんじゃないだろうか。
全体に、人間は弱くて人生は苦しいことが多いけれど、できる限り自分の力で立とう、自分の人生を引き受けよう、そして辛かったら誰かに心を打ち明けよう、というメッセージがひしひしと感じられる。人生相談を「天職」と言い切るだけの力のこもった一冊だった。
ここからは小声で内緒話。
切り抜きを大事にとっていて、時々読み返したりしている回答がある。本書の終わりの方にも収録されている、塾講師をやめた女子大生に対してのもの。これを読んだときは、恥ずかしながら泣けて泣けて仕方がなかった。そうだ、自分はこう言ってほしかったんだ、と自分の気持ちに初めて向き合うことができた。25年つとめた公立高校の教職を退職してしばらくたった頃だった。そんな気持ちが自分の中にあるなんて思ってもいなかったけれど、岡田さんの言葉は心の深いところに届いてきた。岡田さんが「敬意を払う」と言ってくれて初めて、自分が仕事の中で確かに喜びを感じたり成長したりしてきたことを本当に認めることができたと思う。気持ちを切り替えるきっかけをくれたことに心から感謝している。 -
岡田さんの人生相談の回答集。
・問題の本質の探し当て方
・するどさだけでなく愛を持って返事していること
・何よりも回答者自身も楽しんでいること
面白いですし、思考回路がなかなか勉強になります。 -
以前読んだ「父親が大嫌いです」という女子高生の悩みに対する岡田斗司夫さんの答えが秀逸すぎて、もう一度読みたくなり本を手にしました。
うーん。やっぱりすごい。
他にもいろいろな悩み相談のメイキング・オブ回答が書かれています。「父親が嫌い」もすごかったけれど、「夫が禁煙しない」ことで悩む妻への回答もすごい。
私もこれに習って、うちの夫は常に甘いものを食べているからコレステロール値が上がったまま動脈硬化になり虚血性疾患で死ぬ…と覚悟を決めました(笑)。
悩み相談を例にした、岡田斗司夫的思考のツールの紹介と分析ですが、回答自体が面白いので十分楽しく読めます。
どこかに自分のことを「愛人を持つ体質」と自虐ネタ的に書いてあった気が…。それそれ!やっぱり?ずっと気になってたんだよねー。という読者は多いでしょう。 -
いやぁこの人どんだけ頭いいんだろうと感心します。朝日新聞「悩みのるつぼ」での人生相談を題材にどのように悩みに答えるか、なぜそう答えたのかをわかりやすく解決していて、その答えにいちいちうならされる。単に読み物としても面白いですが、この本自体が悩んでる人と悩みの相談を受けた人にとって役に立つつくりになっている。
内容的にネタバレは書きにくいのですが新聞に人生相談する人は必ずしも本当に聞きたいことを書いてるわけではなく、多くはそれも自覚していない。しかも、解決できる悩みだけではなく答えのないものもある。質問文に潜り、本当の質問を見つけ出し、できればその人を少しでも具体的に助けることができる回答を目指しながら、同時にこのコーナーを読む10万人にも届けようとしている。同じコラムを受け持つ上野千鶴子さんが好きなことを言って非当事者としての読者にすかっとしてもらうと言うのとはまた芸風が違う。
読んでると悩みと言いながら、ただ話を聞いて欲しい、共感して欲しいと言うものから、実は本人にも答えはわかっていて整理してあげればいいだけのもの、さらには本人も何がポイントか気がついていないものもある。そして、フレームを変えた所からの答えを用意するケースもあるなど幅広く、人生相談に答える中で11のツールを作りあてはめている。
男性にありがちななのが悩みに対して上から目線でぱっと答えを出し、何でこれがわかんないの?という人。聞いてる側には届かないので役に立たないのだと。あるいは自分の言いたいことだけを言う人でこれはカラオケと同じで本人が気持ち良いだけだ。「俺の話を聴け!ハッ!」これでは女性には評判が悪いらしい。まあそれも芸風だし、人の相談に乗るのが好きでなけりゃそのうち誰も相談に来なくなるだろうからそれも良いのだろうけど。
あるいはこれは自分に当てはまるのでなるほどなあなのだが、冷静に理詰めで解決策を差し出すのはだめなんだそうだ。そう言う人は人生相談はやっちゃ行けないと、やりませんけど。「同じ温度のお風呂に入る」と表現しているのだが先ず相談者に共感するのが必要でそうしないと相手に届くアドバイスが見つからない、結論だけじゃダメなんだ。
一つだけ例を出します。ネタバレです。
部下のツイッター注意すべき?
40人の職場で10人ずつのグループに分かれてて、よそのグループ若手がツイッターで上司の悪口を書いてるのを見つけた。他の女性も同じ様なことをやっているのを見つけたがほっておいた。ある時この若手が自分の部下になることが決まるとさっそく「異動になった、予想外だ。」とつぶやいている。自分は気が長い方だがネガティブなことを書かれたら平常心でいられるか不安だ。その若手にツイッターのことを知ってるというべきか?
①もちろん言うべき・・・ツイッターでつぶやくのはいずればれるぞ。
②でも言えないし、言いたくない、言えば損だし。・・・本音が見えるメリットと注意して嫌がられたら損だし。
③言うのは野暮な気がする。・・・自分も若いころは同じ様なことを言ってたし、若手の見方になりたい。
相談者の悩みをこう分析しその上で違う角度から「言うべきだ」と回答している。なぜなら同じネットユーザーだから。②と③は昔からある話だが、①は違う。「バレちゃうよ。危ないよ。」「いままでは直接の上司じゃなかったから言いにくかった。でも君も俺の部下になったんだから、危なっかしくて見てられなくなったんだ。今まで言わなくてゴメンな。」とフォローする。言う覚悟はできましたか?じゃあ彼に思い切ってメールしましょう。頑張れ! こういう答えだ。後日談ではこの二人facebookの友だちになり仲良くなったらしい。
共感だけじゃなくちゃんと理論武装もしている。当然ですね。
思考ツールを使ってみよう。これだけではわからないだろうけど。
1分析 ・・・本当は何を相談したいのか?
2仕分け・・・解決できるものとできないものに分ける。緊急のものに絞り込む。
3潜行・・・なぜなぜ分析です。インスタントな答えに飛びつかず底までたどりつけ。
4アナロジー・・・たとえ話、共感を「同じ温度のお風呂」と表現したり。
5メーター・・・悩みの大きさを数値化し、人と比べたりどの程度減らせば良いのかとか一種の「見える化」
6ピラミッド・・・全体の中での位置づけ、これも同じく一種の「見える化」
7四分類・・・弱いー強い、ばかーずるいなど4象限のどこにいてどこを目指すかなどと、アナロジーの一種
8三価値・・・サンデル教授の正義をアレンジ、「最大多数の最大幸福」「自由と権利」「美徳の追求」
9思考フレームの拡大・・・これは難しい。上司ではなくネットユーザーとしてとか。
10共感と立場・・・同じ温度のお風呂に入り、徹底的に相談者の見方になってあげる。回答に愛をふりかける。
11フォーカス・・・これから可能な行動に絞って助言する
HONZにこの本に関しての対談もあります。これも面白い。 -
いやー、作者の考え方には流石!の一言。
個人的にも、周りからよく相談をされることが多く、内容によっては上手くアドバイスできたか、相手の負担になるような助言になっていないか、考え直すと、あぁ言えば良かったかな?
などと思う事が多々ある中、この思考の巡らせ方は非常に勉強になった。
そして、私も岡田さんに悩み相談したくなった。
きっとズバッと、気持ちよい回答を頂けるんだろうな。 -
次々と寄せられるヘビーな悩みに岡田斗司夫がバッサリと回答する。面白いところは、回答の独自の視点だけではない。この本には岡田が回答を考えるときに使う思考ツールが公開されているのである。解決可能な問題にフォーカスをする、白か黒かではなくグラデーションの様に考えてみるなど参考になるところがたくさんあった。大逆転をするような回答をするのではなく、質問者の苦しみを減らすという発想が新しかった。
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お勧めされて読みました。たしかにすごい本でした。朝日新聞の人生相談「悩みのるつぼ」での相談と回答が掲載されていてそれ自体も面白いのですが、なんといっても、その回答に至るまでの著者の思考プロセスの説明。
非常に論理的に、悩みを整理して深く分析して理解し、そして生み出される愛のある回答。その思考の仕方は、なるほどそう考えればいいのかと思うものばかり。ピラミッドと三価値が特にお気に入りです。 -
僕は人生相談とか大嫌いなのですが、ギャグとして扱うならいいかな、と考えています。
この本は、タイトルからも、そんなふうにギャグ扱いなのだろう、と思いきや、回答のやり方を真面目に(でもウケも狙いながら)解説する本、でした。
スタート地点を間違えましたが、あったこともない相手のことをどう解釈してどう答えるかというテクニックは、それはそれで面白いもので。テクニックといえば聞こえはいいけど、妄想寸前という気もします。相談相手もそれを知ってて相談するのだろうから、みな幸せなのかな。 -
人の悩みの解決に向けて、アイディアを積み上げていくのではなく、相談者の文面に深く潜っていく・・・相談の内容を整理し、仕分けをし、相談者自身気がついていない本質を見つけ出す。
ノート術にもある「考える力」が深まると、こうやって他人の悩みにも深く潜って、その人を助けることができるんだなと。
すごくおもしろかったです。愛のある本。 -
独特な目線からそれぞれの悩みに対する回答をしている。自分なりの考えと著者の回答を比べるのが楽しかった。学歴に関する記事について、学歴云々ではなく、人の役に立つことの大切さを説いていたのは印象的だった。
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他人の悩みを聴く、相談にのる、という行為の概念を根本から覆されました。
今までの人生、他人に相談されてアドバイスする場面は多々ありましたが、いかに自分が「本気で応える」ことをしてなかったのか、「手近な回答」を助言して自己満足に陥っていたのか、痛切に思い知らされた。
大げさでなくそれくらいの衝撃と感動を与えてくれる一冊でした。
まずは「相手と同じ温度の風呂に入る」こと。
悩みを抱えている人は、自分自身が本当は何に悩んでいるかが分からなくなっている。
相手に「共感」し、相手の「立場」に立ち、深く「潜行」して考えることで、相手の本当の悩みに到達する。
そして悩みを解決可能なものと不可能なもの、解決する必要が無いものに「仕分け」て、具体的で実現可能な解決方法に「フォーカス」する。
ここまでならたぶん真似できるし、これだけで「悩みを聴く」態度は著しく改善されるはず。
そして、凄いところは、そのアドバイスの伝え方。
絶妙な「アナロジー」を駆使し、「四分類」ですっと頭に入るような判りやすさを実現し、「メーター」「ピラミッド」により相談者の気持ちを軽くする。
このあたりは岡田さんの独自性が発揮されていて、なかなか真似できないなという感じですが参考にはしたい。
そして何より感動したのは、悩み相談は「相談→回答」ではなく「相談から始まる対話」であるという考え方。
相談に答えることで、相談主だけでなく、自分自身の「心のしこり」を溶かし楽になることができる、と。
そう、他人の相談に感謝されるような回答ができるのであれば、自分自身の悩みにもうまく向き合うことができるんですよね。
岡田さんが悩み相談を「天職」と言い切るのがとてもよく分かる。
バイブルに出遭った気分です。 -
夢中になって読んでしまった。
思考過程の勉強と思って手に取ったものの、悩みを読むこと、そしてそれに対する岡田さんの切り返し。痛快です。そこには愛があるんですね。 -
著者は「徹底的に役立つ回答」を目指し、「具体的な行動を提示」する。
選択肢を数種類提示し、相談者に選ばせる。
たとえその案の全てが実行不可能だったとしても、
こんがらがった頭の中を整理する事はできるだろう。
それだけでも少しは楽になれるんじゃないかな。
思考途中のメイキングも公開され、
最終的な回答にたどり着くまでのご苦労がよく分かった。
先日読んだ車谷長吉さん(読み物としてはすごく面白いが、悩み相談にあらず)とは対照的な回答だった。 -
朝日新聞の土曜版にある悩み相談コーナー「悩みのるつぼ」を担当する岡田氏が、実際に回答した相談をあげ、その解答に至るまでの考え方、彼の思考ツールについて解説したものである。
あ~「悩みのるつぼ」ね、時々読むなあ、あれね、となんとなく読み始めたのだが、回答を導き出すまでが思いのほか論理的でびっくりしたのがまず第一。
そっか、悩み相談なんて、やたらなこと言えないし、畑違いなことも相談されたりして困るだろうに、読むと結構、ほほ~と思うことが書いてあったりするんだからすごいよね、なんて傍観者的に感心していたのだけど、実は回答者はこんな風に回答を導きだしていたのか。
思考の導き方という点では、とても参考になったし、自分自身も何か迷ったり悩んだりするときは、こんな風に視点を変えたり客観的になったりすればいいんだ、というヒントを得られてよかったのだけれど、悩み相談を読むだけの第三者としては、じゃあこの回答を受けて相談した相談者は実際どうだったのか、ということが知りたくなる。
それに応えられているケースは一件だけ。実際の相談なのだから相手がある話で、それでどうだったかはいくらこっちが知りたいと思っても、相談者が知らせてきてくれなければどうすることもできないわけで…。まあ、そうなんだけどね。
つまらないところで消化不良の、野次馬根性の私であった。 -
朝日新聞に掲載の人生相談。
岡田斗司夫が担当した分の回答と、回答に至るまでの道筋。
毎度、岡田斗司夫の文章は明快だなと思う。
考える上でのテクニック、思考ツール、
その先にある(字数制限がある中での)文章作成。
そして一番大事なのは、相手の悩みに応える際のスタンスの重要さ。
自分が気持イイだけで終わらないための距離感と愛情。
私自身も含めて、ブログやツイッターで「うまいこと言う」ときの
自己満足の気持良さ(まさしくカラオケ)って物凄く大きい。
でもそれは相手の悩み(でも社会問題でもいい)を使って遊んでいるだけ。
その点をを押さえているか、いないかだけで、文章の色合いは大きく変わる。
自分が冷静になるために、相手のことを思いやるために、
まずこれだけのツールがあるよと教えてくれる。-
「自分が気持イイだけで終わらないための」「ツールがあるよと教えてくれる」というのは言いえていますね。「自分が気持イイだけで終わらないための」「ツールがあるよと教えてくれる」というのは言いえていますね。2013/08/08
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2013/08/09
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『人生相談と本気で格闘することで、問題解決のための分析力、思考力が身につく、画期的な書。 』
まさに。もっといえば問題解決できなくてもいい。その前段階・・・、「何に悩んでるのか」、「どこで気持ちの折り合いをつければいいのか」、「どうやって折り合いをつけるのか」等々、そんな、心のつっかえを取る方法を手取り足取り教えてくれます。 -
おもしろいです。
エンターテイメントとして楽しめて、そして、役に立つというのを徹底している。
そして、この人は、どんどん前に進んでいくな~。ちょっと見ないでいると、前とは全然違うところにいる感じがする。
だから、言うことも、やることも、
「前とは違うじゃねぇか!!」
ってことも多いんだと思います。
でも、追いかけてみるとそれが全部、流れとしてつながっているのがわかって楽しい。
このあたりの、まったく逆の主張になっているのに、流れとして(物語として)正しいというのは、小林 よしのりとかにも言えると思う。 -
-2013/06/03
人生相談は、以下の3点から興味をそそられる。①所詮他人事で人の不幸は蜜の味。②3分で人の悩みを理解し5分で解決策を知る。たった8分で理知的になった感じがする。③傍目八目で悩みの坩堝を覗くこと。
この人生相談集は②に欠けるため読み続けることが出来ない。 -
人生相談なんだけど、ありきたりな人生訓みたいな解答じゃないのがイイ♪
そんな正論なら、相談してくる時点で皆解ってるちゅーねん。
ってトコへ、目からウロコな、ゴモットモでいて実際的な解答たち。
考えるプロセスまで惜しみなく曝してくれていて、とっても面白い。
自分は「自分会社」の社長。
社長の意志だけでは中々言うことを聞いてくれないもんなんだ…
なんて考え方は、面白い上に、解り易過ぎる(o_ _)ノ彡☆
あっこが「おもろいでぇ~」と置いてった本。
アッコちゃんサンキュ♪ -
これ、友人に勧められて読みました。
面白い!!相談ののり方の参考になりました。 -
朝日新聞土曜別刷りbeに掲載される「悩みのるつぼ」は、毎週、読者からの切実な悩みに、4人の賢人が、それぞれの視点から時には励まし、時には叱咤してくれる人気のコーナーです(だそうです。)。
朝日新聞の人生相談といえば、故・中島らも氏のファンタジスタばりの予想不可能な回答が大好きで、単行本は読破したものですが、
岡田氏のそれは、ファンタジスタというよりも組織的なディフェンス。反論の余地なしというか、思わず「なるほど!」と納得させてくれる回答で、読後感もスッキリ。
そして、その回答がどのような経路で出されたのかという経路図まで紹介してくれるというから
理屈大好きな人にとってはまさにバイブル。岡田氏のをはじめとした理屈民族の思考回路を少し覗き見できる。面白い本だと感じました。
あと、質問者の人生が波乱万丈というか、結構めちゃくちゃで・・・。自分なら「知るか!!」で済ませてしまいそうなものばかりなので、回答を読むのが楽しみになります。
本文より・・・
・「悩みと回答だけでなく、岡田さんがどのような思考回路をたどってあの回答に行き着いたのか、それが知りたい」(P.6)
・本書は「人生相談本」ではありません。「問題に対する考え方」を教える本です。(P.7) -
朝日新聞土曜版別刷り『be』の人気連載「悩みのるつぼ」で、著者が担当している部分について、そのアプローチの仕方、考え方、解決というか軽減方法について、著者の思考方法がまとめられている。
残念ながら、朝日新聞を購読していないので、この本を見るまで、そんな相談コーナーがあることを知らなかった。
感想。とにかくおもしろかった。その一端を知りたい方は、書店で前書きを確認してみて欲しい。10代の女子高校生が、父親が大嫌いですという相談をしている。この相談に対する著者の回答は秀逸だ。そうきたかっという感じだった。
こういう仕事をしていると、いろいろな相談事を持ち込まれることもある。そういう面では仕事にも役立ちそうな本だ。だが、他人の悩みを見ながら、著者の回答を出すまでの道筋、そして回答をなぞることで、自分の悩みにも充分に応用できる。
こういう本は、小難しいことが書いてあったり、上から目線だったり、自分の経験を敷衍したり、つまり鬱陶しいものが多いという印象なのだが、この本は違った。
その違いは、やはり前書きを読んでみて欲しい! -
書名に惹かれて購入しました。新聞の人生相談コーナーの回答者である著者が、どのように思考して相談者に回答しているのか、その思考過程(思考ツール)が学べます。「ここまで考えて回答されているのか」とその思考の深さに正直驚きました。読み物としても面白く、ビジネスにも役に立つ一石二鳥の良書です♪