くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ (幻冬舎新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982987

感想・レビュー・書評

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  • すっかり全国的となったゆるキャラブーム。今では新しいキャラクターが登場しても、別に珍しいとも思わなくなってしまった。でも、初めてくまモンを見たときのインパクトは忘れられない、それはやっぱりあの目のせいだろう。普通ゆるキャラといえばカワイイ瞳が特徴的だが、あの視点が定まっていないような、何ともいえない目付きが非常に印象的だったのだ。

    そんな定まらない視点とは対照的に、くまモンデビューの裏側には緻密な作戦が数多く仕込まれていたようだ、本書ではそれら作戦の一部始終が紹介されている。第一部では、熊本の観光をアピールするため大阪で行なわれたPR作戦。そして第二部では、地元熊本での宣伝活動の様子が収められている。

    しかし、くまモン成功の要因は作戦そのものではなく、立案した県庁職員チームの熱意と知事の決断なのだと、読み進めるうちに感じた。最後の第三部では蒲島知事自ら、くまモンに対する熱い想いを語っている。

    九州新幹線に乗ってくる観光客を、熊本で途中下車させるための最終兵器として生み出されたくまモン。ゆるい見た目とは裏腹に、その任務をしっかりと遂行する姿が頼もしくさえ見えてきた。

    再来年には、自分の地元北海道でも新幹線開業が予定されているが、函館から札幌の間にある市町村にも、くまモンのような救世主が現れるのだろうか。九州と北海道では条件が違うかもしれないが、熊本県庁チームのような熱意と緻密な作戦で、逆境をチャンスに変える自治体が出てきてくれるとうれしい。

  • スタッフは単なる公務員でキャラクタービジネスの素人かもしれないけど、宣伝費に税金8000万円をかけて、後ろには小山薫堂がいて、けっこうお金をたっぷり使えるノンビリしたプロジェクトなんだなと思った。くまもんは有名になって、くまもん関連の商品がいっぱい売れたっていう数字は掲載されてたけど、熊本にどれだけ効果があったのかはこれからって感じ? 

  • 九州新幹線全線開通を機に、「熊本は通り道にされてしまう」という危機感の元で「くまもとサプライズ」を実践させるために様々なアイデアが紹介されています。
    地方自治体の限られた予算の中で、どのようにして熊本という47分の1でしかない都道府県を全国・世界規模でPRするには、くまモンというキャラクターを用いた綿密な戦略がありました。
    私自身、大学広報に関わりPR戦略に失敗した経験があったものですから、大変勉強になりました。

    本書を読んで、くまモンの魅力に取り憑いてしまい、これこそチームくまモンの戦略に嵌ってしまっていることに気づきました(笑)

    また、くまモンの生みの親とも言える小山薫堂さんの著書も手にとってみようと思います。

  • 成功者はよく、私たちはラッキーだっただけです、という。

    ただそのラッキーをつかんたり、拾ったりするのにも努力がいるよね。
    見極めるポイントがあるよね。
    そういう目を持ちたいと思った。

  • くまモンというキャラクターを通して、熊本県庁の皆さんが、どのように熊本をPRしていったのかが書かれた本。

    くまモンが人々に愛される理由、くまモン隊?チームくまモンの皆様の人柄がよく分かる本でした。

    また、マーケティング分野を仕事にしている人も参考になる部分がたくさんあるんだろうなあとも思いました。

    まず、やれるところから身軽にやってみるという姿勢も大事だなあと感じました。

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4468026.html

  • いや、これは面白い!
    くまモンのチームよ、これはすごいチームだ。
    だけど、自分たちでなかなか作れないすごいチームというよりは、自分もひとつひとつ情熱もってやれば、くまモンのチームくらいすごいチームが作れるんじゃないか、とさらなる仕事のやる気を高めてくれる本。ただ一生懸命やるんじゃなく、楽しんで一生懸命やる姿勢こそが、時代とダンスできる唯一の武器だ。

  • 夢と熱意行動力と、ちょっとした工夫があれば、
    世界は、変わるんだなぁと思った。

    感動しました。
    読んでシアワセでした。

  • 熊本県の公務員。「くまモン」がどのようにして就業し、

    どのように熊本県のアピールをし、成功したかをまとめた一冊。

    「小山薫堂さん」という放送作家の戦略的成功とそれを実践し、成功に導くまでの「熊本県庁チームくまモン」の苦悩をまとめた一冊。

    堅苦しい口調ではなく、非常に人間味があり面白い。
    時折、フィクションも混ざるのもなかなか面白い!?

    良本。

  • 行政仕事でもこんな戦略ができるんだ。

  • いまでこそ、大人気のくまもんですが、当然最初から人気があったわけではなく、新幹線開業に合わせて大阪でのPR活動から地道に始まったということ。
    県庁のようなお役所的な組織からこのようなキャラが生まれるのはすごいことだと思いました。日本のお役所も捨てたものではないですね。
    また、某ネズミのようにキャラクタ設定へのこだわり。くまもんはくまもんというのも楽しいですね。

    「む~ぎゅ~からの-カプッ☆」をしてもらった人がうらやましい。

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