もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344984189

感想・レビュー・書評

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  • 究極の終活は「とっとと死ぬ事」。死なない親は捨てろ。と中々過激な内容。が、忠孝は所詮、思想・宗教なので、不孝は違法ではないし、他人にどうこう言われる筋合いもないのだが、不忠に比べるとまだ非難される場合も多いような。今時組織の為に忠義を尽くす人も稀だろうが、孝行の呪縛から解かれるにはまだ時間が掛かりそうに思える。政治が「とっとと死ぬ事」「さっさと捨てる事」をもっとサポートする仕組みを構築しないとダメだろう。
    日本人の毎年の墓参り率が65%には驚いた。年平均2.5回とか。自分は各々の祖父母の墓を各2回。人生で4回しか墓参りした事ないけど。

  • タイトルで購入した本。私も、もし親が生きていれば、だんだん老齢を感じるという年齢になってきたという世代です。私の両親、祖父母ももういませんが、身寄りのいない寂しさ、心細さ、不便さなどよりも、「今、一人でまだ良かったのかな」とも思わされました・・・。つらいですが、今の日本の、これが現実なのかなと思うことも実際に多いです。考えさせられました。

  • 結婚しない、子供を作らないのも自由だけど、いないと最期みとってくれるのはだれもおらず孤独に死ぬしかないというようなことが書かれており、その通りだなと。
    親の立場ですが、うまく子離れしたい。。いつまでも甘やかしてしまって、難しいのだけど。

  • 親捨ては必要。
    昔は都会に出て就職したり、若くして結婚するなど必然的に親離れしていたから、わざわざ捨てる必要もなかったし、日本人も短命だったから介護する前に旅立っていた。
    長寿になり、夫婦でも老々介護、さらに子供とはいえ老人が老人を介護しなければならない事態に。
    また、都会生まれの子供が増加するに従って生涯未婚率もあがった。40歳を超えても結婚せず親と共に実家生活をしているのは共依存。精神的に親離れするのは親殺しという親を乗り越える上で必要な儀式。

    「子供に迷惑をかけたくない」は高齢者のキーワードだが、自分の死後の後始末は死んだ本人にはできない。綺麗事にすぎない。歳を取れば人に迷惑をかけないで生きられなくなる。医療、介護、葬儀、墓など死後のこと。だから少しはボケた方が死の苦しみを感じなくて済むのかも。

  • 介護殺人の話から始まり、簡単にまとめると親も子供を自立して、相手に頼らず生きていきましょうって話でした。

    家族が介護するのは世界でも日本と韓国だけだってどこかで読んだけど、確かに家族が介護する必要はないと思う。 やりたい人はやればいいと思いますが、世間体とかで無理した挙句に親を殺めるとか悲しすぎる。

    長生きって結構辛い事なんだと、初めて思った。 寝たきりや痴呆になる可能性を考えると、ガンで死んだ方が幸せという意見にも一理ある。

    これからの生き方と死に方について読みやすい文章で書かれた、とてもためになる作品でした。


  • どぎつく感じるかも知れないが、本当のことでしょう。

  • 超長寿社会となった日本が抱える問題の深層を探求し、「親を捨てる」しかないと提唱する【島田裕巳】の啓発本。 高齢化が辿る行末には、看取り手のない「孤独死」「無縁死」「行旅死」などがあるが、介護に疲れ果てた末の「介護殺人」が急増してきている。親の年金をあてに失業中の子供が居る家族を「介護殺人予備群」と危ぶむほど、親離れ・子離れが出来ない日本人の「甘えの文化」があると言う。問題解決の方法としては、無駄な延命治療をやめ、寝たきり老人をつくらせない医療体制(スウェーデン式緩和治療)に改める必要があると訴えている。

  • 東2法経図・6F開架:B1/11/417/K

  • 時代は変わった。もう個人で親を介護しなければならない時代ではない。無理に介護すれば、介護殺人につながりかねないほど余裕がないのが、現代だ。そのために、親離れより一歩進め、親捨てを勧めている。なぜこんなに介護が大変になったのかを丁寧に分析し、日本人の長寿命化がその原因を喝破している。世界を見渡すと、安楽死を認めている国も多いことを指摘し、長寿命を安楽死という形で解決している先進国があることも提示し、我々一人一人に考えを変えることを促している。終活の無駄加減にも言及しているのが興味深い。

  • タイトルが些か刺激的すぎるが、核心を突いている

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著者プロフィール

島田裕巳(しまだ・ひろみ):1953年東京生まれ。宗教学者、作家。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任し、現在は東京女子大学非常勤講師。現代における日本、世界の宗教現象を幅広くテーマとし、盛んに著述活動を行っている。 著書に、『日本人の神道』『神も仏も大好きな日本人』『京都がなぜいちばんなのか』(ちくま新書)『戦後日本の宗教史――天皇制・祖先崇拝・新宗教』(筑摩選書)『神社崩壊』(新潮新書)『宗教にはなぜ金が集まるのか』(祥伝社新書)『教養としての世界宗教史』(宝島社)『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)等多数あり。

「2023年 『大還暦 人生に年齢の「壁」はない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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