チャーリーとの旅: アメリカを求めて

著者 : ジョン・スタインベック 大前正臣

• サイマル出版会 (1987年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[yuki4さんの感想 · 2022年8月27日]

ソ連のフルシチョフは国連に来ている
という話があった。（P34）
現在のウクライナ侵攻とダブった。
ロシアは変わってないなと思った。

本書は名文が随所にある。
それが魅力

P86
私は前から新聞記者を尊敬してきた。
問題の場所に飛んで、要人にインタビューし、
重要な質問をし、世論を探る。
そして、まったく道案内のような、きちんとした
ルポを書いてくれる。
私は新聞記者のその技術をうらやむが、同時に、
それを現実の鏡としては信じない。
あまりにも何種類の現実があるような
気がするだ。

やはり最後、南部の黒人の話が強烈だった。
ソ連、共和党と民主党、とほうもない浪費、
黒人差別。
ロシアだけではなくアメリカも
ちっとも変わっていない。
これってどうなのだろう？
町に１軒だけだった聡明な黒人一家の話が
良かった。