秘伝 将棋無双―詰将棋の聖典「詰むや詰まざるや」に挑戦!

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著者 : 湯川博士
制作 : 門脇 芳雄 
  • 山海堂 (2006年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784381086105

秘伝 将棋無双―詰将棋の聖典「詰むや詰まざるや」に挑戦!の感想・レビュー・書評

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  • 本書は、江戸時代の詰め将棋作品「将棋無双」から20題をピックアップ、なるべく多くの読者に理解できるように多種多用な趣向が織り交ぜられて作られた書である。また、詰め将棋以外にも多数のコラムが挿入されており、江戸時代の将棋家の歴史を始め、江戸時代の生活風景・文化的なものの片鱗まで見えてくるようなコラムまである。

    「将棋無双」について、少し説明しよう。「将棋無双」とは七世名人三代伊藤宗看の献上図式(献上図式とは、歴代名人が幕府に献上した詰め物作品集である)で、通称「詰むや詰まざるや」と称される難解で有名な詰め将棋100題を収めたものである。100題中で最長手数の詰め物は200手を越える長手数であり、一局の平均手数を100手とすると将棋2局分以上の手数に匹敵する。「将棋無双」全問すべてを自力解答できれば終盤力はプロ級と評される代物である。

    詰め将棋には詰めの基本手筋というものがあり、長手数の詰め将棋になると、基本手筋が複数組み合わさって手数が伸びている例が少なからずある。本書はそこのところを利用してアマ上級位~低段者でも無理なく解ける(鑑賞できる)ように配慮されている。少し具体的に言うと、Aという基本手筋、Bという基本手筋を使用した詰め将棋をそれぞれ最初に予習問題形式で出題。最後にAとBが組み合わさった「将棋無双」からの題材の詰め物を1問登場させる按配である。
    また、この予習問題及び将棋無双からの問題がただ単に羅列されているだけではない。本書を通して一つの物語が用意されており、問題の出題者としての江戸時代の将棋家の師範、回答者としての入門者が物語の登場人物である。詰め将棋は物語中にすべて師範からの出題として引用されている作りになっているのである。そして、詰め将棋を予習問題から将棋無双の問題に至るまで、師範が入門者に適宜アドバイスやヒントを出しながら正解に至らせる(詰め将棋の解答手順の解説が物語に乗せて展開する)のである。
    この物語を読んでいくと気づくのであるが、詰め将棋ではなく将棋全体に対する上達に必須の金言が散りばめられていることがわかる。

    要するに、詰め将棋をはじめから解く気概で読まなくても、鑑賞するつもりで読める内容となっているのである。主観的な判断ではあるが、恐らく将棋倶楽部 24(将棋対局サイト)のレーティング1000点の実力があれば余裕で読めるだろうし、500点くらいでも消化可能であろうと判断する。

    最後に、将棋無双全問を収めたサイトを見つけたので紹介して終わることにする。
    http://park6.wakwak.com/~k-oohasi/shougi/musou/musou00.html

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