荷風と明治の都市景観

  • 10人登録
  • 4.33評価
    • (1)
    • (2)
    • (0)
    • (0)
    • (0)
  • 2レビュー
著者 : 南明日香
  • 三省堂 (2009年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784385364414

荷風と明治の都市景観の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 「東京は醜い」と言う言葉から始まる面白い本だ。
    題名の通り、永井荷風が描き、批判し、好んだ都市景観が網羅されている。
    以下の言葉は著者が使った言葉。
    都市計画者やデザイナーではないだけに、ボク自身にとって参考になるユニークな言葉だ。
    文化景観官覚シティビューティフルな空間像ヴァンダリズム遊歩者フラヌール淫祠東京趣味

  • 1910年の東京の地図が裏表紙だ。
    荷風の生家は、小石川の植物園のそば。
    荷風の住居は、牛込。
    慶応義塾が、芝。
    須崎の遊郭が深川。
    これらの位置関係が、背景として認識。
    都市景観の課題提起から始まる。
    家屋の建築、塗り色等に対する面倒な制限を1908年に提案されていたという。
    ちょうど、荷風が1908年に東京に戻ってきて、その後慶応義塾の文学科教授になったころのことで、
    荷風を通じて、ヨーロッパと東京を対比しながら考えている。

    たしかに、パリのシャンゼリゼを歩いたときに、世界の文化の中心だという感じがした。
    ドイツのベルリンを歩いたときには、パリに対抗したいという意思を感じた。

    東京を歩いても、皇居は別にして、都市の主張が分からなかった。
    そんな東京の都市景観の歴史と主張の背景を知るのによい。
    都市景観は、100年かけないとかわらない。

    ドイツのミュンヘンが、教会の塔よりも高い建物を市街地に建てさせなかったり、中央地区から自動車を締め出して、すごしやすい都市にしていることに学ぶとよいかもしれない。

全2件中 1 - 2件を表示

南明日香の作品

荷風と明治の都市景観の作品紹介

荷風は赤レンガ建築が嫌いだった…あるべき"景観"とは何か。荷風を通して明治の東京の成り立ち、現代の東京を考える待望の本。掲載図版約80点。

ツイートする