ファラデーとマクスウェル (センチュリーブックス 人と思想 115)

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  • 清水書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784389411152

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  • 今日の科学技術になくてはならない貢献をした二人の人物の伝記。ファラデーは電磁誘導の法則だけでなく、塩素の液化や光の電磁波説の提唱、そして多くの大衆啓蒙活動などで知られる人物で、マクスウェルもマクスウェルの方程式や電磁波の存在予想、気体の分子運動の研究などで知られる人物であるが、彼らの生い立ちから人生を解説しながら主要な業績に触れられている。

     それとは別にファラデーの結婚観などは今日においても得るとことは多いのではないだろうか。ファラデーは科学者としては勿論ですが、まず人間として偉大だったのではないだろうか。良寛のように徹底して諸縁を放下した生活や、松本哉氏が提唱するようなラジカルな生活は受け入れがたいとしても、ファラデーのような人生・結婚に対しての謙虚な態度は多くの人に受け入れられる素地があってもいいはずである。

     こうした大人のための伝記はもっと多くの人に読まれてもいいはずだと思うし、普通に話としてもロン毛教師ががなりたてる説教テレビドラマなんかよりもよほど面白いように思うのは私だけなのだろうか。

     この本は本文では彼らが研究した理論にについてはこなれた丁寧な解説があり、こちらは文系~一般教養としても重宝する。しかし巻末のファラデーとマクスウェルとのやり取りや場の理論についての解説は大学レベルの話なんで、わけわかんねえという人は読み飛ばした方がいい。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    文庫&新書百冊(立花隆選)179
    サイエンス

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