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- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784390115551
感想・レビュー・書評
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映画ではわからない奥崎賢三と原監督のぶつかり合いを読めるだけでも価値がある。「奥崎が嫌い」だと言う原監督。「あなたはダメな人ですね」と言う奥崎。何度も何度も映画の中止になりそうになった過程など、読んでいるこっちまでハラハラした。もちろん、テープが没収されてしまい、映画にすることができなかったニューギニア編も収録さされているのも大事。ドキュメンタリーの構成を考えて撮影をしようとする監督に、ただ自分のやりたいことをやり、そして撮ってもらおうとする奥崎。ドキュメンタリーなのに、遺族の代役を立てて演技させるという奥崎の考えには笑った。代役なんてドキュメンタリーじゃなくなってしまう・・でも、代役を立ててまでやりたいことをやる奥崎を撮るのがドキュメンタリーでもある。ドキュメンタリーというものを考えるという意味でも、面白い本だった。巻末の、人々の戦争に対する意識についての対談も良かった。つまり、最初から最後まで良かったということ。
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