- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393135457
作品紹介・あらすじ
仏教にも造詣の深い建築家が、三重塔や五重塔、多宝塔の構造、さらに諸寺院の伽藍配置等も考慮しながら、高野山根本大塔に込められた空海の思想や宇宙観、独創性を探る。
感想・レビュー・書評
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塔とは世界の中心を示すものであるとともに、こころの空間構造を示すものでもあるという視点がとても斬新。
そして見るだけではなく、そのまわりを回るものでもある。その時、あなたは世界の中心とひとつに溶け合っている…。
ちょっとない、不思議な読書体験だった。
ハードカバーのせいか、あまり読まれていないみたいだが、この著者のうち、もっとも読みやすく、かつ代表作。自信をもってイチオシです。 -
分かりやすい文、たくさん挿入された写真や図解。興味深い内容。お推めです。
1部 柱、そして五重塔
1、塔と柱信仰
2、五重塔の不思議
3、中心から周辺へー舎利信仰の寺・飛鳥寺=創建法隆寺と四天王寺=仏舎利と仏像が同格になった「新創建」法隆寺=薬師寺へ=裳階の不思議=仏舎利を持たない塔の出現=広告塔としての七重塔・東大寺と国分寺=孤立する塔興福寺、東寺
2部 塔その豊穣のかたち
1、塔のはじまりー涅槃を形で表現、宇宙卵・宇宙山・宇宙樹、コスモロジー、塔とは周りを回る
2、歩くことと瞑想することー石窟(アジャンタ、エローラ、カールラー)、動と静の祈り
3、嫌われた半球体ー須弥山
4、展望台として、三次元座標として、塔が曼荼羅だった
3部 空海創建の塔
1、柱がほとけになったー東寺、シンプルな樹木信仰から構造的宇宙へ
2、「地、水、火、風、空」が塔になる
3、空海の大塔を創造復元するー根来寺大塔
4、ぜひとも二つ必要だった大塔ー二つの大塔二つの曼荼羅
5、胎蔵と金剛界、どちらを先に
6、多宝塔から五輪塔へ -
2010.1.13改めて気にかかったのでupdate.
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(過去の記録)
たまらなく興味を惹かれるタイトル。
東京タワーの見えるこの書斎で出逢えるなんて。