魔法と猫と魔女の秘密: 魔女の宅急便にのせて

著者 :
  • 春秋社
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本棚登録 : 70
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393203033

作品紹介・あらすじ

いま、世界的に関心が高まっている魔法や魔法使い、魔女の世界の真実を、ヨーロッパのみならず、インドやチベット、日本、さらには現代のテレビ・アニメまでも視野に入れて、宗教学の視点から明快に解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • そ、そうか…ナウシカも魔女……。

  • 魔女のルーツを辿る、歴史や宗教についてはとても分かりやすく書かれていて(多分中学生くらいがターゲットなので、分かりやすいけど物凄く露骨な文章なのが個人的にはちょっと…というのは終始あったけど)、すらすら読める感じではないけどなるほどなるほど、といった面白さはあった。私が基本教養ないからかもしれんが…。

    ただ後半の「魔法少女」は果たして魔女と呼ぶべきなのか…は、詳しく書かれれば書かれるほど疑問に思えてならなかったのと、「魔法と猫と魔女」とタイトルに入ってるけど猫が出てくるのは本当に最後の章だけで、ある程度の結び付きがあるのは分かるけど果たしてタイトルに入れるほどか?という気がした等々、いくつか引っ掛かる点はなきにしもあらず…。
    一番モヤっとするのが、頭と終わりでの不登校や引きこもりと魔女の関連付け(特に終わり)が物凄く強引なこと…。
    終わりは魔女の話じゃなくて単純にユーミンの歌詞の話で、魔女の本をこの話で終わらせるのはかなり乱暴じゃないかと…というか、この本を通して言いたかったことそれなの?っていう、裏切られた感が…。(そもそも「まあまあの暴論だな~」って思わされる部分も多かったけど)

    歴史や宗教、文化については勉強になったし、考えさせられる点は大変多かったです。

  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/422996

  • まぁサブカルチャーや伝承に登場する魔女の体系とか、中国での魔女に当たるものがいなかったとか、ユーミンのスピリチュアル性とか、が描かれる。

  • 【投票者イチオシ】さし絵がとてもきれいで、表紙を見た瞬間に読みたい気持がある。https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001111449/?lang=0

  • 途中まですごく良かったのに!
    東西を問わない魔女や呪術的巫女、はては鬼女や荒ぶる女神がこれでもかと記載されている。もちろん西洋の魔女狩りの陰惨さもたっぷり。
    そこから、アメリカで生まれた「奥様は魔女」、さらに日本のアニメで大きなジャンルとなった魔女っ子ものにも言及(ただ、これらのアニメをこれから見ようと思う人はガンガンネタバレされてるから気をつけて!)。キューティーハニーやセーラームーンを魔女っ子ものに入れるのは大丈夫か?とは思うけれど。
    そして魔女の手先とされた猫の伝承なども含めてとても興味深い本だった。
    気になるのは何度も引用されている魔女の宅急便が、原作のものでなくアニメ版のものであること。ナウシカは原作にも言及したのに何故原作魔女の宅急便を一切出さない。不自然。
    まあそこは置いといても様々な歴史や文化を下敷きにとても良い本でした。それだけにね。エンディングのいきなりの説教が意味分からなくて蛇足すぎる。
    松任谷由実さんの「やさしさに包まれたなら」を空海の言葉と合わせて、気づけるなら周りに存在するすべてが悟りの道、とくっつけたのは良いのに、だから自分で動かないと変わらないよ不登校や引きこもりたち!と結んでしまうの残念×100。そりゃあなたはたくさんのそういう人たちと関わったかもしれないけど、そんな簡単に言えるものでないでしょう。十年以上前の本だから仕方ないの?
    途中まで星5つだったのに。

  • 魔法とか空想めいたお話は大好きです。そのせいか、なかなか現実社会とうまく付き合えない僕です。

    この本では魔女とは何かを、西洋と東洋のそれぞれの歴史・宗教と絡めて論じています。とりわけ東洋の宗教神と魔法の関連性についてのお話はとてもおもしろいです。また、魔女にはどうして黒猫がセットでついてくるのかといった疑問も明快に解き明かしてくれています。

    サブタイトルにあるとおり、スタジオジブリ作品『魔女の宅急便』との対比も随所に見られて、同アニメ作品のファンの方にはぜひおすすめしたい1冊です。

  • 魔女の話を書くときの参考にしています。
    意外な事実もたっぷりです。

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著者プロフィール

一九五三年、神奈川県に生まれる。筑波大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター客員助教授、中京女子大学助教授などを経て、現在、慶應義塾大学非常勤講師。専門は宗教学(チベット・日本密教)で、とくに修行における心身変容や図像表現を研究。著書に『マンダラとは何か』(NHK出版)、『密教』(ちくま学芸文庫)、『はじめての宗教学』『お化けと森の宗教学』『千と千尋のスピリチュアルな世界』『カラーリング・マンダラ』『お坊さんのための仏教入門』(以上、春秋社)、『空海と密教美術』(角川選書)ほか多数。

「2019年 『密教の聖なる呪文 諸尊 真言 印 種字』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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