神道 〈いのち〉を伝える ( )

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  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393299340

感想・レビュー・書評

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  • 紀文(ネリモノ)の社長さんが、雑誌・致知で紹介していた記事を見て興味をおぼえ読んだ本。

    著者は、外科医(医者)を辞めた後、春日大社の宮司を務めた方。

    表現が適切かどうかはわかりませんが…
    私は、医学は科学的、神社・神道は非科学的というイメージを持っていて、医療従事者(著者)が神さまについて語るのは意外な感じでしたが、恐ろしく説得力がある内容。。

    ですよね。。と。

    日本人、と名乗る事が恥ずかしくなってくる、自分の無知が悲しくなった内容でした。


    特に印象に残ったのは

    ◯神さまは人間のいろいろな悩み、苦しみを聞いてくださり、われわれを救ってくださると考えている人が多いのですが、日本人本来の考えとは真逆です。本来の祭りは人間の我欲の願いなど一切行っていません。ただ神さまをお悦ばせするということだけを行なっている。
    神さまがお悦びになれば、こちらからお願いをしなくともお恵みをくださる。

    ◯正月とかお祝いの時に晴れ着を着る理由は、自分のためではなく、神様への感謝を表すための服装だから。
    自分を美しく見せるためにきれいな服を着るというように考える事は我欲の表れ。

    ◯「いのち」という言葉の「い」は生きること、「ち」は知恵。「生きるための知恵」という事が「いのち」という言葉の本質。

    ◯この世の中というのは、栄えるというのではなく、続くという事が大切。

    ◯努力して結果は自分で求めない。

    ◯「聖人」の(日本での)本来の意味は、「聖=ひじり=日知り」(暦について)

    ◯日本人は人の幸せを考えれば自分が幸せになるという考えをもっていた。どうやったら人が喜んでくれるかを考えなさい。

    ◯祭りというのは自分の個人的な願いを祈るというのではなく、神様に喜んでいただこう、神様と一緒に生きようという事が原点にある。

  • 古来の日本医学は本来素晴らしい身体が我欲によって見えなくなった時に現れると考えていた。だから自然の美しさに触れ、自分を忘れ、自然からのメッセージを受け取り、それに従って生きれば健康で健やかに生きることができる。

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著者プロフィール

葉室 頼昭[ハムロ ヨリアキ]
昭和2年、東京に生まれる。学習院初・中・高等科を経て、昭和28年、大阪大学医学部卒業。昭和33年、医学博士号取得。昭和38年、大阪市大野外科病院長、昭和43年、葉室形成外科病院を開業。昭和57年、大阪国学院通信教育部入学。平成3年、神職階位・明階を取得。平成4年、枚岡神社宮司、平成6年、春日大社宮司。平成11年、神職階位・浄階、神職身分1級を授けられる。平成21年1月逝去。日本人の根底に流れる神道の世界を説いた著書多数。

「2016年 『日本人の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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