TOKYO一坪遺産

著者 :
  • 春秋社
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本棚登録 : 135
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393332962

作品紹介・あらすじ

宝くじ売場、パラソルの靴みがき屋…。「起きて半畳」を広大な空間にする達人、あふれる情熱と個性の結晶を、建築探検家が体当たり取材。狭い日本をとことん面白くするヒントが、ここにある。「コンパクト建築」探訪記。

感想・レビュー・書評

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  • インターンのセミナーでお会いした建築家の方の本。
    早稲田の建築出身。先輩。

    めちゃくちゃ面白い。
    建築の概念がぶちこわれる。

    「安藤忠雄らのような建築家が、権力と結びついてでかい建築物を作る時代は終わる」

    というフレーズ(本には出てこないが)
    が印象的でした。

    今でも付箋を貼って、
    読み返す本。



    都市計画を夢見る学生の第一歩的書籍。
    読みやすいからだまされたと思って読んでください。

  • 東京で見つけたミニチュア・エリアについて書かれた本。くだらない内容だが、宝くじ屋、靴磨き屋など、自分の敷地ではないけれど商売を許された人達の話は興味深かった。早稲田出身者の著作は、市民活動や芸術に目が向いているものが多く、現代社会に直接貢献したものが少なく感じる。

  • 「0円ハウス」の著者の本。子供にとっての秘密基地のように一坪にも満たない空間、0円ハウスに0円ガーデン、宝くじ売り場に、豆本、ドールハウス、立体読書。小さい頃親に隠れて寝る振りしながら、布団をくしゃくしゃにして、家に見たてて、モンチッチで遊んだことや、押入れを基地にしたことも一坪遺産に入れて欲しい!

  • 建築家である著者が目指すものは「建てないで捉え直す」というもの。目の前にある空間をいかに自分だけの空間として工夫し、心躍るものにできるのか。靴みがき屋から子どもの秘密基地まで、とにかく狭いけれどそこに広がる可能性の無限大さについて書かれています。

  • 他人の評価を気にするな。考え方次第でどうにでもなる。

  • コンパクトでコクピットな空間考。
    今みたいに尊大になる前の作品が◎

  • 駅の靴磨き屋さんから豆本作家まで、とにかく小さく居を構えつつも心は楽しく無限大な人々を取り上げながら、当たり前と思っていた世の常識をあっさり覆してくれます。
    子供の頃に勉強机の下に潜り込んでコックピットに見立ててワクワクしたって話は、ぼくも昔やっていたのでよくわかるなー。(笑)そういう子供の頃の妄想力って、何もないところから価値を産み出す想像力の源になっている気がします。
    変態扱いされそうだけど、そういう力を大人になっても磨き続けたら著者のように柔軟な発想力が育つのかな。
    実は居心地の良さってのは、目に見えるものだけじゃなくて、アタマん中にある見えない世界をどんだけ具体的に構築してるかってところが大きいのだろうなぁーってことを改めて気づかせてくれました。

  • 東京駅の靴磨き、高円寺のアーチスト(家なし)、歌舞伎町の宝くじ売り場。都市にある「エアポケット」は、法律からも一目置かれ、格安の場所代で営業している。一般的に、自分の家を東京などで持とうとすると、ローンでマンションを買ったり、大変高級な戸建て住宅を注文することになるわけだが、その視点をバサッと切り捨ててみることで見えてくる生活の豊かさ。住宅ローンで人生を管理されるバカバカしさに気付ける本。

  • 2011/2/12週刊ブックレビュー

  • 「大は小を兼ねる」の全く真逆の事象を集めた本。宝くじ売り場、毎日無数の植木鉢を出し入れする狭小な家、豆本、ホームレスの家などなど。限られたスペースをまさに小宇宙に転換している天才的な発想にただただ感心するばかり。日本人すげえ。小は大を兼ねる!

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著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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