隷属への道

  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393621516

感想・レビュー・書評

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  • 資本主義かつ小さな政府がいかに重要であるかを説いている。
    ハイエクは戦時下を経験しているだけに、共産主義・社会主義の思想の危険性を深く理解している。特殊な状況において人々が団結するために純粋主義に傾くのは非常に危ない。
    そのような思想は何かに対する反発芯の塊でしかなく、敵を作ることで自分たちの関係性を繋ぎとめているにすぎない。
    また資本主義をベースに政府の力を強めて国を再建していくというのも不可能。結局は政府が裁量的に一部の人間の利得を高めるための行動を起こすことになる。
    つまるところ、資本主義・競争主義において全体的な効用が最も高まり、豊かな社会を形成することができるわけで、すべての国民の厚生を高めるなどと謳う政府あるいは指導者にその実現を期待するのは愚かだということなんだろう。

著者プロフィール

1899~1992。ミーゼスとともにオーストリア学派の資本理論を展開。景気研究所の所長を務め、『貨幣理論と景気循環論』『価格と生産』を出版。市場制度擁護の論陣を張り、計画経済・ケインズ主義・福祉主義を批判。第二次世界大戦後に渡米。シカゴ大学で『自由の条件』を出版。法思想家・心理学者の顔も持つ。後に帰欧。

「2021年 『自由の条件Ⅲ 福祉国家における自由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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