ヒューマン・アクション―人間行為の経済学

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制作 : 村田 稔雄 
  • 春秋社 (2008年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (1192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393621837

ヒューマン・アクション―人間行為の経済学の感想・レビュー・書評

  • 【メモ】
    第四部 カタラクティクス 市場社会の経済学
    第二十章 利子、信用膨張及び景気循環
    5.貨幣関係の変化が本源的利子に及ぼす影響

    この当時の一般的なインフレ主義者の考えではインフレーションは企業家の収益を増大すると考えられていた。
    仮に階級を、所得のほとんどを消費に回す「給料生活者」と、所得のかなりを貯蓄に回す「事業主階層」に二分する。
    インフレーション時には物価は賃金率よりも早くに高騰するので、「給料生活者」は支出を切り詰める。
    一方「事業主階層」は価格上昇によって利益を得るが、だからといって消費を増やさない。(これ以上増やしようがない)
    とすると、地域社会全体では消費を制限した結果になり、結果的な強制貯蓄は本源的利子率を引き下げ、進歩を改善する。

    つまり当時のインフレ主義者はインフレーションによる価格上昇によって、消費を減らし貯蓄を増大させ金利を引き下げ、それによる投資効果を狙っていたという。
    《だが今はすでに低金利であって金利による投資効果はすでに限界だ》
    ミーゼスは強制貯蓄が本源的利子率を下げることには同意する。

    だがミーゼスは「事業主階層」が貯蓄性向が強いかどうかは必然ではないと考える。

    彼はインフレが経済計算と会計を歪めることを指摘する。
    会計上の見掛けの利益を作り出し、不十分な減価償却引当金やインフレ前の在庫製品の販売によって得た売上による差額を利益ではなく錯覚であると言い切る。
    株式や不動産価格上昇による利益も錯覚である、と言い切る。
    この利潤で生活を謳歌する人々は、偽りの計算から生まれた見せかけの利益を使うことで、実は資本を浪費しているのだと喝破する。

    だが最後にはインフレーションの進行により購買力の低下が現れる。
    この時には銀行預金、生命保険、公債、等、投資に通じていない人々の貯蓄を全て減価させる。
    その時になって人々は貯蓄を諦め、浪費を行い、「実質価値への逃避」を行う。
    それは破滅から身を起こそうとする必死の試みである。

    《今のインフレ論者のいうインフレ期待とはミーゼスの考えるインフレ最終段階の貯蓄から浪費への期待である。過去の低金利期待とは違う。
    だが大衆が浪費を行い始めると次々と資源は減少していき、価格はより高騰する。それが始まると貨幣価値はゼロになるまで突き進む。
    インフレ論者はそれでも現代の債権者である一般国民にとことん消費を行ってもらいたいのであって、つまるところ債権者から債務者への所得移転を行いたいのである。それこそが経済が改善する処方䇳と考えているのである。
    多くの国民の貯蓄(それがインフレーションから生まれた偽りの利益だとしても)を奪う政策に同意する必要があるだろうか?》

  • 12600円の書物っていったい・・・。

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