国家と音楽 伊澤修二がめざした日本近代

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著者 : 奥中康人
  • 春秋社 (2008年3月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393930236

国家と音楽 伊澤修二がめざした日本近代の感想・レビュー・書評

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  • (高遠町図書館蔵書)

    (*01)
    伊澤修二の40歳ぐらいまでの仕事をまとめ、近代国家の成立期を睨みつつ著された書で、伊澤についての最新の研究成果を盛り込んだ意欲的な内容となっている。
    近代国家観に左右されがちなテーマであるが、現代からの歴史的視線という偏向を意識しながら、イデオロギーへの傾斜に批判的な立場をとるというニュートラルな姿勢には共感できる。また、この立場からの言説によって伊澤の前半生が透き通り、クリア(*02)に見えてきて面白い。

    (*02)
    透徹した視線は、近代的な音楽の概念にも切り込んでいる。音楽は芸術(当時の言葉では美術)であるか、という問いが現代的で、近代国家の初期には成立し難い問いであったことを示している。鼓笛隊が発したリズムの魔性、発声の仕組みの視覚化、五音階の未開性と七音階の進歩性(*03)、斉唱の動員力、徳育問題の国民的解決としての唱歌、音声の再現と電話と聾唖、輪になる遊戯における象徴性など、さまざまなモチーフが俎上に上げられ、その渦中に伊澤を配する事で、各モチーフが連関し、近代国家の像が結ばれている。

    (*03)
    伊澤がハーバード大で接触したダーウィニズムに触発され、その展開として、彼が目指した教育や音楽による国民形成を眺めるのも確かに面白い。伊澤がアメリカ留学時に地学にも接近していた事もまた、近代国家のより大きな文脈の中で語られるべきことだと思う。

  • 図が多く、明治の音楽風景がよくわかる。現代との違いが楽しめる。

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奥中康人の作品

国家と音楽 伊澤修二がめざした日本近代の作品紹介

中央集権国家の樹立が急務とされた明治期、なぜ「西洋の音」が必要だったのか。統治技術としての音楽教育のありようを綿密に解析した洋楽受容史の新しい視座。

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