インスピレーション 音楽家の天啓、霊感とその源泉

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制作 : 吉田 幸弘 
  • 春秋社 (2010年7月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393931905

インスピレーション 音楽家の天啓、霊感とその源泉の感想・レビュー・書評

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  • 最近ちょっと気に入っている英国の現役作曲家、ジョナサン・ハーヴェイの本の和訳が出ていると知って早速とりよせ、読んだ。
    本のテーマ自体は「作曲におけるインスピレーション(霊感)について、古今の作曲家たちの発言を蒐集・分析する」というもので、あまり面白そうではなかったが、なにしろハーヴェイの貴重な本である。
    読んでみると、さすがに哲学者や社会学者のようには本を読んでいない人の著作だなあ、という感じだった。思考の掘り下げが浅い。特にミシェル・フーコーを読んだ直後なだけに、そういう感想を持たざるをえなかった。
    そもそも、inspirationという語が極めて曖昧に、幅広く取られている。私たちがふつうにイメージするような、「ひらめき・着想」などに限らず、この本のテーマには、創作活動に強い影響をもたらすような無意識・できごと・人間関係・理念などが全部入ってきているようだ。
    しかし、現代作曲家を多く含んだ、たくさんの西洋作曲家の言葉が、断片的ながらいっぱい集められており、興味のある人には良い読み物ではないだろうか。
    聴衆をある意味蔑視しつつも、無理解による孤独に(たぶん)苦しんだ(と思われる)シェーンベルク以降の作曲家たちの、「聴衆」に対するスタンス、開き直りや悩みについて記述された部分は、私自身にも身に覚えのあることで、とりわけ面白かった。
    ごくわずかながら、ハーヴェイが自作について語っている箇所もあり、これは極めて興味深かった。
    この本全体をとおして、作曲家ジョナサン・ハーヴェイの音楽観を知ることができ、今後の鑑賞の参考になると思う。

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