聴衆の誕生: ポスト・モダン時代の音楽文化

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  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393934050

作品紹介・あらすじ

いま、音楽界に何が起っているか?クラシックをきくことが最も「オシャレ」な、そんな時代がやってきた…。マス・メディアの誘導と企業の文化戦略による新しい聴取構造の確立。文化のカタログ化がもたらす価値の平板化。クラシックの精神主義の終焉、巨匠の奪神話化が露呈し、「軽やか」な聴衆が大手を振る…。西欧近代に成立した「聴衆」の変質・崩壊へのプロセスを克明に分析しつつ、消費社会において尖鋭化する音楽受容のポスト・モダン的状況を自在に解析。

感想・レビュー・書評

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  • 同じコンサートでもクラシックとロックではリスナーの様相はぜんぜん違う。これはコンサートに求めているものが違うからなんだけど、音楽を静聴するというスタイルはいつから、どのように完成されたのか。ベビメタを聞くようにベートーヴェンを楽しんだっていいと思うけど、それが否定されるのはどうしてなんだろう。そも芸術音楽と大衆音楽はホントに分化してるのかな。この作品が出てから30年。クラシックも作曲家よりも演奏者がクローズアップされる時代になってきたよ。音楽をめぐるいろんな文化について考えるきっかけに満ちた傑作だ。

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著者プロフィール

東京大学大学院人文社会系研究科教授

「2007年 『ピアノはいつピアノになったか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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