銅版画・江戸川乱歩の世界

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著者 : 多賀新
  • 春陽堂書店 (1988年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394900849

銅版画・江戸川乱歩の世界の感想・レビュー・書評

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  • 春陽堂文庫・江戸川乱歩シリーズの
    カバーに採用された多賀新の銅版画集に
    文芸評論家・志村有弘が解説を添えた本。
    メゾティント(筋彫り銅板),
    アクアティント(腐食銅板),
    エッチング,ドローイングの計30点。
    『緑衣の鬼』表紙の「愛哀」という作品は
    倉橋由美子『シュンポシオン』(新潮文庫)の
    表紙でもあったと
    今頃気がついた!!(笑)反転してるけど。

    性のメタファーが横溢しているものの、淡々と静謐。
    触れるとひんやり湿っていそうな気配。

    ところで、
    解説がガッツリ乱歩作品のネタバレ祭なので、
    本編未読、オチを知りたくない人は
    先にこちらを見ない方がいいかも。

  • 春陽堂・江戸川乱歩文庫の表紙を飾った、多賀新の銅版画集。

    私は別の文庫で乱歩を読んだので、多賀氏の装丁を初めて見たが、原作の筋立てや自分のイメージからかけ離れていて愕然とした。
    原作とは全く異なる表現で以て、同じ魔的な世界に行きついたような。多賀氏のイマジネーションの奔流に、ただただ圧倒される。

    単純に美しい、とは言えない。硬質かつ緻密な線は確かに美しいのだが、狂気とエロティシズムがあまりに色濃く、強い忌避感を覚える。もはや恐怖に近い。臓物が直接描かれているわけでもないのに、よほど生々しいのだ。

    どの作品も素晴らしい完成度だと思うけれど、どうしても生理的嫌悪感を抑えられない。どうせグロテスクなら、『芋虫』も見てみたかったが。

  • 乱歩の作品世界を思い出しながら一枚ずつ精緻な絵に見入る。例えば「パノラマ島奇談」。別な人間に入れ替わって自分の理想の世界を作り上げた男の精神の葛藤と恍惚が見事に一点に収束していくのを感じる。こうした静かな時間が心地いい。

  • 《未購入》学校の図書館で見て凄まじく衝撃を受けた画集。想像力のリミッターって此処まで外してもいいのか、と。
    是非手元に置いておきたい。
    こういう世界を夢見てたのかも。

  • ブクログに画像がないのが残念です。
    これも確か高校生の時に衝撃を受けた銅版画家。長谷川潔の「一樹(ニレの木)」もそうですが、銅版画って木版画よりも線のずっと艶かしいところが大好きです。
    谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を思い出したり。

  • 春陽堂の乱歩文庫のジャケを集めた一冊。
    涎モノですよこれは。

  • 重厚なのに透明。

  • 春陽堂より発刊の乱歩に掲載されていた挿絵を集めた画集。これはイイ。

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銅版画・江戸川乱歩の世界の作品紹介

子供の頃の楽しみは、たまに来る映画であった。当時、続き物にして我々を魅了していたのは、明智小五郎であり怪人二十面相であった。何の刺激も変哲もない自然に囲まれた地に、都会の臭いのする空想とも現実ともつかない世界を見せてくれた。30年近く過ぎた現在、無意識の中で制作していた私の仕事は、あたかも乱歩氏と共作してのではないかと見違えるほどであり、あの頃に培われた物が原点となっていることに強い驚きを感じる。くしくも乱歩氏没後30年、私は、氏に今回の装丁画の感想をぜひ聞いてみたい気がする。

銅版画・江戸川乱歩の世界はこんな本です

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