アクティビティを設計せよ!: 学校空間を軸にしたスタディ (エスキスシリーズ 1)
- 彰国社 (2000年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
- / ISBN・EAN: 9784395200511
作品紹介・あらすじ
学校の建築を軸に話は展開する。いままでの学校は窮屈なものだった。すべての空間は、目的に1対1対対応していた。近年増えているオープンスクールは、フレキシビリティの確保はいいのだけれど、それが何の手掛かりもない茫洋とした空間につながってしまっている。では、子供たちがいきいきしている空間はどうやったら設計できるのかを考えることが始まりだった。テーマは学校にとどまらず、「部屋」と「廊下」の集合ではない空間のつくり方の事例を集めることで新しい建築の組み立て方を模索している。読むだけではなく、実際に設計をしているときに手元に置いて描き込みをしながら使われるスケッチブックのようなものになればと考えて出来たのがこの本だ。
感想・レビュー・書評
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母校が掲載されているので見てみた。
小学校をはじめとした様々な建築空間について、人々のアクティビティをどのように設計したかがスタイリッシュな図版(良くも悪くも)とともに紹介されている。
図版が多く主張が読解しやすい。また内容についても非常にためになるポイントが多くあるので、小学校・公共施設など不特定多数の人々を内包する活気のある施設を設計する際にはぜひ参考にしたい一冊。
ちょっぴり高いが、スタイリッシュなので立ち読みに向かない。買って真剣に読みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目次
外部と内部を等価に考える
流動的な空間
フラットな雑木林のもつ透明性
連続性
外の教室
活動の交差点
大きなにわ小さな庭
同時多発する
門もフェンスもない
閉じない〔ほか〕 -
エスキスシリーズ?であるこの本を知っているかどうかで、小学校の設計課題の出来が大きく左右されると言っても過言ではない。この本は"アクティビティ"で有名な小嶋先生が書いており、人が建物の中で動くということが、設計する上でいかに重要なことであるかを教えてくれる。多くの写真・図版を中心にした非常に理解しやすい本で、建築設計の勉強を始めたばかりの段階でもすんなりと読めるため大変影響を受けやすい。あんまりそのままネタをぱくらないよう注意が必要。一度読めばライバルの友達には絶対この本の存在を教えたくなくなるだろう。もちろん本の中身は小学校に限らずその後の課題にも非常に役に立つ知見を与えてくれるので手元に置いておいた方が良い。