- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784395240043
作品紹介・あらすじ
東北工業大学で行われたトークイベントで若い人たち向けに行ったレクチャー「地球の歩き方 ケンチク編」(だべらないと、二〇〇五年九月)を再現した一冊。
感想・レビュー・書評
-
なかなか良いよ、これも除籍本だけど。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
様々な建築家が、今までしてきた印象深い旅、そこで見たもの、感じたものについてをインタビュー形式で語った一冊だ。
私でも知っている著名な建築家もいれば初めて名前を知る人もいたけれど、どうも建築を学ぶ学生向けに出版された一冊らしく、そういった読者にとってはメジャーな人ばかりなんだろうと思う。
建築の基礎知識があることが前提となっているのか、専門用語っぽいものが注釈もなしに出てきたり、読み取りづらい部分もあるのだけれど総じて興味深い内容だった。
語り手によっては真逆のことを言っていたり、それぞれのスタイルや旅で得たものが個々で違うという当たり前のことが当たり前に書かれている。
マルセイユとガルダイヤを訪問している人が多く、驚いた。
マルセイユなんて自分が行ったときは何もないと思ってたんだけどなぁ。有名な建築物があったとは。
こういう旅をしたい、というわけではないけれど、おもしろい。
旅っていうのはやっぱり経験だなと思う。 -
旅に出たくなる本。ガルダイヤに行ってみたい。
-
旅は、日常と違うものに触れることで、視点を変えて自分の周りを見直すきっかけになる。
ガルダイヤ(アルジェリア)は多くの人のおすすめ。
以下参考になった点。
・原広司
P28 本などで知識や情報として得ているものと、実際に世界で起こっている状況や現象を結びつける。その架け橋となるのが旅。
P34 旅に出て、多重性(同時に違う時間や場所を意識する)の空間、トラヴァーシング(空間の横断)の複雑性について考えるべき。
・小嶋一浩
P101 サヴォワ邸に行って30枚写真を撮ったとしたら、その30枚を全部覚えて初めて自分にとってのサヴォワ邸がストックできる。
P102 どこかをジッと見るのではなく、ボーッと全体を捉える(家でプロジェクターに映してお酒でも飲みながら)。
・曽我部昌史
P116 観光旅行:最初から何があるかわかっていてそれを見に行く。旅:知らないものを知るために行く。荒俣宏「奇想の二十世紀」
P131 毎日の生活のなかで、おもしろいと思うものを写真に撮るのと、旅行中にすごいと思ったものを写真に残すということはほとんど区別がない。
P134 普通だったら見過ごしちゃうようなものを立ち止まって振り返って、あれっと考えるようになってくる。旅はそういうことを始めるきっかけ。
P202 「心で見る」絵を描く場合、見えるままに描いても面白くない、ただ美しいではなく何がどう美しいのか自分なりの意図やテーマを決めて描くことが必要。物の本質を見極めようとする。→絵画をはじめあらゆる芸術作品には作者の人物像や信条、人格が自然と現れる。=芸術作品を見る時のポイント。
P204 旅の場合:自分なりの問題意識を持ってものを見る
P206 「写真家は、日ごろ感動できる心を養っておかないと、感動的な被写体に出会うことは難しい」 -
僕が個人的に印象に残っているのは西沢立衛の部分です。ああ憧れのガルダイヤ。
-
建築、ランドスケープ、旅
いいなあー -
神保町散策時に遭遇。
みなと図書館にあります -
旅という観点の建築本なので、難しいとこもあったけど楽しく読めた。30代になると感受性が乏しくなってくるという山本理顕さんの発言にドキリ。