韓国の「昭和」を歩く (祥伝社新書)

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著者 : 鄭銀淑
制作 : 鄭 銀淑 
  • 祥伝社 (2005年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396110130

韓国の「昭和」を歩く (祥伝社新書)の感想・レビュー・書評

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  •  江景、群山、栄山浦、木浦、釜山、鎮海、大邱、仁川、ソウル。旧ソウル駅や釜山近代歴史館といった著名な建物のみならず、朽ちかけた又は今も人が住む日本家屋など、至る所に「昭和」が残されている。日本人ならば前者にはレトロ感を、後者には懐かしさを感じるのだろうが、韓国人の筆者は複雑な感情を隠そうともしない。と言って「日帝残滓」の一言で片づけようともしていない。
     筆者は「中年太りの日本人助手」を連れており、歴史に関するその助手の無神経な発言を揶揄するような記述もある。良くも悪くもこの助手を「普通の日本人」とし、この助手を通じて多くの日本人に対し語ろうとしていると感じるのは考えすぎか。
     この助手が日韓併合期に半島に元から住んでいた人々のことを「朝鮮人」と呼ぶのに内心こだわったり(他に呼びようがないのではないか、筆者本人もその語を使っているのに)、旧京城府庁舎が「本」の形をしていることを根拠なく漠然と信じ込んでいたことを認めたり、韓国人の筆者だけに、日本人では気づかない視点がある。いや、そもそも日本家屋は「敵性家屋」と呼ばれているし、旧総督府のように取り壊された建物もあったのだから、韓国人にとっては単なるレトロ感や懐かしさではないのが当然であり、日本人とは大前提、出発点が異なるというのをまず認識しなければならないのだろう。本書の書名自体、「韓国人にとってはかなり刺激的」と述べてもいる。

  • 韓国について知りたくて読書。

    実質、言論の自由がなく、韓国在住で韓国を基盤にしているので仕方ないと思うが、文中で紹介される日本時代を知る人たちのインタビューが偏りすぎている。全員が批判のみ。さすがに本書の趣旨を考えざるを得ない。さらに、日本人と紹介される人のインタビューも意図的に選択されているようだ。

    また、全体的に歴史を何も知らない無知な日本人助手とそれを諭す著者みたいな構成で見読み取れてしまったのは考え過ぎであろうか。

    一方でこの手の内容の本を出版できるのは日本の素晴らしいと思う。出版する自由もあれば、読む自由、読まない自由もあるからいいと思う。

    著者は、日本に携わる人だけあって、韓国を基盤にする人の中では偏りは少ないとも言える。

    遊郭の説明が多く楽しめる。また、韓国人、朝鮮族の知人やインターネットでも不明だったドンドンジュの定義(マッコルリの上澄み)を知ることができ点が本書の最大の氣づき(これでいいのだろうか・・・)。

    これだけ民間の遊郭のシステムが整っていたということは、国家や軍が強制したと主張する、戦後に生み出された用語「従軍慰安婦」なるものは、存在する必要なかったのではと思ってしまう。

    日本植民地時代の遊郭がそのまま韓国に残り今に至ると考えさせる論調も感じるが、それもいかがなものかと思う。日本人が持ち込んだ麻薬のような売春が、韓国の現代売春となっていると強引に結びつけているように感じる。参考文献、資料等の掲載もなしと、非常に残念な氣持ちになる。

    本書は知人からいただいています。有り難うございます。

    読書時間:約1時間10分

  • [ 内容 ]
    日本の人たちにも「懐かしい」の後にプラスαの何かを感じてもらいたい。
    もし、みなさんが住んでいる街に言葉の通じない外国人が押し寄せてきて、一等地に見慣れない家を次々に建て始めたら、どう感じるか。
    ほんの少し想像力を働かせてほしいのだ。
    日本人は、植民地支配について「あまりにも無自覚な人」と「やたらと反省する人」の二極化が激しいのではないか。
    いずれのタイプと話をしても、ぎくしゃくしたものを感じてしまう。
    韓国人と日本人は、本当はもっと肩の力を抜いて話し合えるはずである。
    気鋭のジャーナリストが祖国を歩いて見つめ直した、新しい視点による日韓歴史文化論。

    [ 目次 ]
    1章 江景、群山、栄山浦、木浦(江景―朝鮮の三大市場、二大港町のひとつだった町は今;群山―しっとりとした街並みと生々しい収奪の傷跡;栄山浦―蛮行と栄華の夢のあと;木浦―日本の影を色濃く留める生きた博物館)
    2章 釜山、鎮海、大邱(釜山―富豪と脂粉と避難民…。多くのドラマを生んだ日韓の玄関口;鎮海―日本人に見せたいような、見せたくないような桜と軍艦;大邱―植民地時代の残滓が澱む内陸都市)
    3章 仁川、ソウル(仁川―列強によるカルチャーショックを全身で受け止め続けた街;ソウル―大京城の繁栄と終焉)

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    [ おすすめ度 ]

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韓国の「昭和」を歩く (祥伝社新書)の作品紹介

日本の人たちにも「懐かしい」の後にプラスαの何かを感じてもらいたい。もし、みなさんが住んでいる街に言葉の通じない外国人が押し寄せてきて、一等地に見慣れない家を次々に建て始めたら、どう感じるか。ほんの少し想像力を働かせてほしいのだ。日本人は、植民地支配について「あまりにも無自覚な人」と「やたらと反省する人」の二極化が激しいのではないか。いずれのタイプと話をしても、ぎくしゃくしたものを感じてしまう。韓国人と日本人は、本当はもっと肩の力を抜いて話し合えるはずである。気鋭のジャーナリストが祖国を歩いて見つめ直した、新しい視点による日韓歴史文化論。

韓国の「昭和」を歩く (祥伝社新書)はこんな本です

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