言葉にして伝える技術――ソムリエの表現力(祥伝社新書214)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396112141

感想・レビュー・書評

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  • 五感、特に鈍くなった嗅覚を鍛えることで表現力を豊かにする。積極的に誉める力もつく。減点方式は個性がなくなりがち。
    ビジネスや教育に通じるところも意識して書かれてて良かった。
    ソムリエは左脳でテイスティングしているという話に妙に納得。

  • ・表現上手になるには、常にポジティブになろうとする。
    ・相手を褒める

  • 五感を鍛えようと思った。

  • 世界のトップソムリエである筆者が、ソムリエとして飽くなき努力の積み重ねによって身に付けてきた表現力を培うノウハウやアプローチ法、心構え等を惜しげもなく披露してくれる。その言葉にして伝える技術をTPOにて応じて使い分けることができるようになると、ビジネスシーンや日常での円滑なコミュニケーションの助けになるのではないかと思う。

  • 最初はなんか癪に障る感じがしたが、それは自分が出来ていないからそう感じるのだと思う。
    食品会社に務めているので、何かヒントにならないかと読んでみた。普段自分が使ってしまっていた表現では味が伝わらないことがわかった。すぐに習得できる技術ではないが、商品を作るときや普段の生活での食事のときに香りを意識して感じていきたいと思った。

  • 日常的に言葉にする行為は誰しもしてるだろう。意識せずにしてた発言は、変な表現になってたり、意味を伴わない表現になってたり…に気付かされた。これも自分にとっての「当たり前」を崩された、良い視点だった。じゃどう表現するか、五感をフル活用し、語彙を増やしていきたいと思うが、なんせハードルは高い。そして鼻が悪い場合、どうしたら良いのか。。

  • ソムリエとして培った表現方法を軸に、五感を鍛える重要性や「先入観」「常識」に囚われたネガティブな感覚を危惧し、減点法ではなく加点法で「クセ」を「個性」と捉えて、ポジティブに『褒める』表現の大切さが書かれていてとても勉強になりました。

  • 軽薄なグルメレポーターの常套句を理詰めで批判していて痛快。
    嗅覚を鍛えようという提言に共感。

  • 前半の、「おいしい」ことを伝えているつもりが全然伝わらない表現を批判するところが、この本の最大の読みどころかな。
    その主張には8割方賛成。僕もかねがねおかしいと思ってたんだよね。
    「国産」だの「有機栽培」だの「手間暇かけて作る」だの「手作り」だのいったことは、そのもののおいしさに直結する性質では全くないのだ。

    後半の「匂い」について語るところは僕にとって新しい視点で、確かに嗅覚を使って世界を認識することって、普段あまり意識していないよなあ、と反省。
    少なくとも料理については、じっくりと匂いを味わってみようと思わされる。

    ただ前半と後半のつながりがうまくいっていないというか、一冊の本としてのまとまりがなく、なんだか雑多な印象を受ける。
    あと、ときおり出てくる、超通俗的な欧米礼賛・日本卑下の記述には閉口しちゃう。

  • 図書館でみかけてなんとなく。美味しさを表す表現としてよく目にする「こんがりきつね色」、「手作りだからおいしい」などが美味しさとまったく関係ないことを丁寧すぎるほど丁寧に説明する。一番の主張は、美味しさを表現する時に手あかのついた表現ではなく、もっと頭を使って考えるべきということなのだと理解した。
    一方で左脳からうまれた表現は左脳にしか届かないと思う。どんなものでも「ウメーーー!」の一言で美味しそうに食べる国分太一はしかし右脳に直接はたらきかけてくる。僕は断然そちらに食欲をそそられる。

著者プロフィール

1958年、東京都生まれ。1995年、第8回世界最優秀ソムリエコンクールで日本人として初めて優勝、世界一の座につく。以降、ソムリエとしてのみならず、ワインを含む酒類と食全般にフィールドを広げて活躍。99年、フランス農事功労章シュヴァリエ受章。2011年、黄綬褒章受章。現在、国際ソムリエ協会会長を務める。ワインだけではなく、日本酒や焼酎にも造詣が深く、『ワイン生活』(新潮社)、『本格焼酎を愉しむ』(光文社)などの著書がある。

「2016年 『No.1ソムリエが語る、新しい日本酒の味わい方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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