ヒッグス粒子の謎(祥伝社新書290)

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著者 : 浅井祥仁
  • 祥伝社 (2012年9月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396112905

ヒッグス粒子の謎(祥伝社新書290)の感想・レビュー・書評

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  • 物質に重さ(質量)を与える素粒子である。
    その概念がわかりやすく説明されており理解しやすい。
    CERNでの研究の内容も、意義も良く分かる。

    様々な理論は統一されて、発展しており、相対性理論と量子論の統一ができることを期待されている(らしい)。

    エネルギーと質量は等価である。E=mc^2
    自然界の4つの力:重力、電磁気力、強い力、弱い力
    素粒子には17種類 (だんだん分からなくなる)
    真空は「空っぽ」ではない (イメージがわかず理解不能)

  • ・正確には、質量は何かというと、ふた通りの定義のしかたがあります。ひとつは、光のスピードからどのくらい遅くなるかを示す量のことです。「慣性質量」と呼ばれています。質量にはもうひとつ、「重力質量」というのがあって、こちらがいわゆる「重さ」です。このふたつが非常に高い精度で一致していることが実験から分かっています。この理由はまだ不明ですが、一般性相対理論を支持する「等価原理」のひとつです。

    ・宇宙誕生直後に温度が下がって、平均してゼロになった時に何かが起こった。何が起こったかというと、それまで何もなかった真空がヒッグス場に満たされ、エネルギーが低くなったのです。
    だから、平均したら何もないのではなく、ヒッグス場があった方が、エネルギーが低くなります。自然は、エネルギーが低い方を選ぶので、この状態が真空の環境になったわけです。
    するとこのような真空ではどのようなことが起こるでしょうか。
    力を伝える素粒子に、弱い力を伝えるW粒子とZ粒子、強い力を伝えるグルーオン、そして電磁気力を伝える光(光子)があることはすでにお話ししました。我々の住んでいる環境(=真空)は、弱い力に満たされている変な状態なので、W粒子・Z粒子が質量を持っている訳です。
    だから、素粒子は今でも性質として質量がゼロです。しかし、真空という環境が変わったために、その中を運動していると質量を持ったように見えているのです。
    では、それぞれの素粒子の質量の違いはどうして生まれるのでしょうか。
    真空がヒッグス場に満たされ、ヒッグス粒子みたいなのがいっぱいいるわけだから、運動していくとぶつかります。
    トップクォークは非常によくヒッグス粒子とくっつくので、何度もぶつかって進んでいかなくなります。電子はたまにぶつかるだけなので、そんなに減速されません。ニュートリノはほとんどぶつからないので、そのままスーッと通り抜けていきます。

    ・2011年頭から2012年6月までの1100兆回の衝突の中から、光が2個出ている現象を探し、計算して求めた質量分布を取ってみます。この時、二つの光は質量としてはまったくランダムに分布しています。ところが、もしヒッグス粒子から光がきたとすると、ヒッグス粒子はひとつの質量を持っているので、その質量のところに山が見えるわけです。
    …この質量のところの山が、バックグラウンド現象という他の現象で生じる光の発生と比較して標準偏差シグマの5倍以上になるのを「5シグマ」といい、私たちは発見と呼んでいます。5シグマだと、たまたまふらついてこの数になってしまう確率がだいたい100万分の1以下です。

  • ヒッグス粒子について、それがどういうものなのか、そして最先端ではどんな研究が行われているのかを、わかりやすく解説してくれる本です。
    本の執筆時点で、まだわからないことはわからないと、きっちり書かれているのも好印象でした。

  • 纏まりなく繰り返すだけなので解り難く結局謎だ

  • 読了。

  • 素粒子理論の最先端にあるヒッグス粒子とは何か、素粒子の標準モデル、LHCの話、ビッグバンの話とか、てんこ盛り。残念ながら、僕の理解は中途半端に終わり、モヤモヤ感が残った。何回も読めばわかるとも思えないんですけど、著者のせいなのか、元々僕には難し過ぎるのか...。

  • 門外漢でも最新の素粒子物理学について学べる優れた入門書。主な内容は以下のとおり。

    ・地球上には、
     1. 電磁気力
     2. 弱い力(中性子がニュートリノと電子を出して陽子に変わる力)
     3. 強い力(陽子と中性子を引きつけて原子核をつくる力)
     4. 重力
    の4つの力がある。それぞれ1.「フォトン」、2.「ウィークボソン」、3.「グル―オン」、4.「グラビトン」という素粒子が対応しており、力を伝達する役割を果たしている。このうちグラビトン(重力子)だけはまだ観測されていない(=見つかっていない)

    ・力を伝える素粒子は無限に伝わらなければならず、そのためには素粒子の質量がゼロでなければならない(ゲージ原理)が、実際には力が有限の範囲にしか伝わらない、すなわち質量を持ってしまっている素粒子がある

    ・「何もない真空」では、ヒッグス粒子が存在しないので、すべての素粒子の質量はゼロになる。この世界で素粒子に質量を与えているのが、真空中に満ちている「ヒッグス粒子」であり、ヒッグス粒子に強く引きつけられる(=動きが邪魔される)と質量が大きくなり、引きつけられる度合いが弱い(=スイスイ動ける)と質量が小さくなる。このことにより、伝わり方の違う上記4つの力が生まれている

    ・この宇宙ができる前の世界は、エネルギーが高い「何もない真空」の中にあったが、何らかの理由により均衡が崩れてインフレーションが起こり、放出されたエネルギーによりビックバンが発生、ヒッグス粒子に満ちたエネルギーの低い位置に移って多様な力が生まれ、今の宇宙ができた

    ・これまでの物理学は、より普遍的な(=多くの現象を説明できる)理論を見つける「統一」の歴史。電磁気力と弱い力は「電弱理論」という同一の理論により説明できるようになったが、残りの「強い力」と「重力」をも含めて統一的に説明できる理論はいまだ明らかになっていない。この「大統一理論」になると期待されているのが「超弦(ひも)理論」であり、余剰次元(エクストラ・ディメンション)という考え方を導入して重力子とそれ以外の素粒子を同じ理論の下で扱おうとしている

  • ヒッグス粒子については、この本をよんでも理解できなかった。
    そもそも量子力学ってどうしてあんなにわけがわからないのか。
    素粒子がとんでもなく小さいものということはわかった。
    「ヒッグス場とヒッグス粒子」とか、「自発的対称性の破れ」なんかになると、頭が理解することを放棄してしまう。
    でも、とにかくすごい発見らしいぞ。

  • 新書らしく、専門的な内容を極力抑え、興味をもってもらうことに力点がおかれている。その意味で中高生をメインターゲットにしていると思われる。

    ノーベル賞受賞者の功績を振り返りながら、素粒子物理の世界を紹介し、LHCでその発見に躍起になっているヒッグス粒子とは何なのかを解説する。

  • 極めて読みやすい。
    けど、やっぱり途中でスピンとか、右巻き左巻きとか出て来たあたりから判んなくなった。
    一度ちゃんと勉強してみたい。

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ヒッグス粒子の謎(祥伝社新書290)の作品紹介

ヒッグス粒子は、真空中に充満し、物質に質量を与え、この宇宙を誕生させたとされ、「神の素粒子」とも呼ばれる。ヒッグス粒子とは、そもそもどのようなものか、そしてこの発見が物理学にとってどのような意味を持つのか?素粒子物理学に馴染みのない読者にもわかるよう解説する。

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