なぜビジネスホテルは、一泊四千円でやっていけるのか(祥伝社新書295)
- 祥伝社 (2012年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396112950
感想・レビュー・書評
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予算が許す範囲で如何に自分好みのホテルを見つけるか。ここ数年の私的課題である。減らしてよい経費、いけない経費にとても納得。アメニティの満足感は侮れない。基本から裏側までわかりやすかったが、読んで強く思ったのはホテルに喜ばれる客でありたいということ。スタッフに「お客様は神様」の精神で親切にしてもらえるのはありがたい。でも、客側の行儀が著しく悪いなら、それはもう疫病神ではなかろうかと感じてしまった。
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経済学的な視点だけでなく、実際にホテルで働いている中で出会った珍客やコスト削減法、ホテル業界の歴史やシステムなどについて書かれています。経済での視点でのみ書かれていると思っていたので、楽しく読み進められました。
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単なる自慢話
タイトルと中身がほんと違う。
買うだけ無駄 -
レビュー省略
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固定費ビジネスのホテル業。昔から営業しているホテルだと、かなり無駄が多いこともあるよう。コンサルタントである著者がどうやって35%のコスト削減に成功したか、現場目線で書かれていて面白い。タイトルにある一泊4000円については、始めの建物賃料設定次第では利益を出せるようだ。一番へー、と思ったのは、「大手ホテルでは3,4年に一回は自殺が出る。汚れがひどくなければ翌日から稼働。」
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著者が、BCG→三井不動産→ホテル部門に出向→オラガHSC代表(ホテルオーナーへのアドバイザリー)という面白い経歴。
・ホテル業界の変遷
洋風化による「旅館からホテルへ」という業態転換の流れ→宿泊に特化して「普通に泊まれて安ければ良い」という需要をつかんだビジネスホテルの隆盛→ブランドを冠し均質なサービスと低コスト化を強みとするチェーンホテルの攻勢、という流れ。
・ホテルビジネスの特徴
客室単価×客室数×稼働率で収益が決まるビジネス。固定費の高さから、稼働率を高めるためのダンピングが起きやすい構造。さらに、インターネットの登場によって消費者の情報へのアクセスが充実してくると、価格競争は歯止めが効かなくなる。価格を逃れて勝負できる付加価値化が必須の状況になってきている。
ここまでは、ネットで無料で公開されている情報から、わりと容易に分かる。読む側としても、わざわざ本を買うよりネットのレポートを見る方が図表も充実していて分かりやすい。ホテルの内部なんて見ていなくても、少し勉強すれば誰でも書けるような内容が続くので、金を出して買った身としてはがっかり。
唯一なるほど、と感じたのは、満足度を高めリピート客を増やすための「B-LoHaS」という考え方。Brand、Location(立地)、Hard(設備・デザイン)、Soft(サービス)の4つを適切にマネジメントし高めることが重要、ということで、これは筆者の独自性のある内容でもあり、分かりやすかった。 -
ホテルの将来像とかそういった点を見たかったが、過去と現状の話に終始していた。例えば日本には超高級スイート(1泊数百万円)も、1泊数千円のドミトリーもどちらも乏しい。観光立国する上で、どちらも必要だと思うのだが…実務者からそういう話を聞きたかった
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旅館とホテルの違いは、トイレの数は「一定数を有する」ことでよく、男女別にする必要がない、入浴施設も近隣に公衆浴場があれば良いなどホテルの比べれば緩い。シティホテルとビジネスホテルの違いの規定はない。東横インは、「1045」全国に店舗出店の意味。2012年3月時点の国内ビジネスホテルチェーンは、
1位東横イン235軒、2位ルートインホテルズ207軒、3位アパホテル87軒、4位スーパーホテル102軒、5位ワシントンホテルプラザチェーン45軒
ホテル御三家、帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニ
新御三家、フォーシーズンズホテル椿山荘東京、パークハイアット東京、ウェスティンホテル東京
新々御三家、マンダリンオリエンタル東京、ザ・リッツ・カールトン東京、ザ・ペニンシュラ東京